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恋を夢見ない少女の物語  作者: Momo
小学校
10/20

母が来ました

ちょっと暗め?ですかね?

みなさん!!聞いてください!

私にとってのビッグニュースです!


なんと、なんと、お母さんがこっちに来るそうです!


しかも今回は長期休み中ではないんです!学校まで来てくれるそうです!



いつもお母さんは夏休みか冬休みにしかこっちに来なくて、年に1、2回しか会えないはずなんですけど、どうやら同窓会とかがあるらしく、ここまで来てもらえるようになりました!




確かに私がここに来たのは母のせいで、あまり嬉しく思ってはいませんが、やっぱり母親なので好きなんですよ。


ちゃんと毎回お土産もくれるし、時々お互いに不機嫌になったり喧嘩したりすることもあるけど、一緒にいたらやっぱり楽しいと思っちゃうんですよ。




そして、今週はリンダの誕生日!!


私は母にこれを伝えました。

だって友達の誕生日だから、プレゼントあげたいもん。

海外のものってちょっと特別だと思うし、正直言ってちょっと自慢したい感情もある。


日曜日、学校に行ってこの事をリンダに伝えると、大変喜ばれたよ。


そして今日は火曜日。母が来る日だ。


夜に来るらしいけど、そわそわは止まらないのである。





「ちーちゃん」

「お母さん!!!!」

夜、授業が終わって片付けをしているところに母が登場した。


「ヴィヴィアンのお母さんすごくきれい!」

「やっべ、超美人!!」

「ヴィヴィアンはお母さん似だね」


ちょっと外野が騒がしいね

でも嬉しいかも

「ごめん、ちょっと行ってくるね」

と、そう言って私は母の方へと向かった




「学校はどう?」

「楽しいよ!友達もいっぱいいるし、面白い先生もいるから」

「そう、よかった」

などとよく実家のおばあちゃんと電話している内容のような会話をし、一緒に寮へと向かった



「リンダちゃん、明日誕生日だって?」

「はいそうです!」

「これ、向こうの有名な洋服やさんのものだよ。少し早いけどこれ誕生日プレゼント!お誕生日おめでとう!」

「あああありがとうございます!おばさんにもらったこれ、大切にします!」

大袈裟(おおげさ)よ!」

そこで、時計を見てはっとした素振りをして、私に向かってこう言った

「ヤバい!今日は日帰りだから、もういくね!また来るわ!愛してるよ、ちーちゃん」

「そうか、じゃあね、バイバイ」

と、少し寂しそうにそう言い返した。









夜、布団の中で私は考え事をしていた。


お母さんがリンダにあげたプレゼントは父の国で小中高生に人気の洋服ブランドの着せ替えシールのノートだった。


私もそのブランドは結構好きだ。

夢かわいいデザインのノートは私の目にはいっそう輝いて見えた。


私の好きなブランドで、ずっと欲しかったけど言い出せないでいたあの着せ替えシールのノートを母は私ではなく、友達のリンダにあげたのだ。




私がずっと欲しかったけど、私も持っていないあのノートを。



今回は私へのお土産は一切なかった。

なのにただの友達でしかないリンダが、

母にとっては赤の他人であるリンダが、

なぜそれを母からもらった?

なぜ私ではなくリンダなの?


わかっているよ

だって私の誕生日じゃないし、欲しいと言ったこともないんだから、気づかなくて当然だし


あれ?私の誕生日って最近過ぎたばっかりだよね

お母さんはずっと向こうにいたよね

プレゼント、あったっけ?


おっかしいなぁ

なんで私にはなにもないの?

離れているけど、見られていないけど、

私はこんなにもひとりで頑張っているのに

なんで?どうして?お願い答えて


リンダはなにも悪くない!

私が勝手に彼女に嫉妬しているだけで、

リンダはいい子だよ

勉強もできるし、私と同じくダンスリーダーだし、可愛いから告白を何回かされているし


あれ?もしかして私がリンダに劣っているから?

私のできが悪いから?

リンダの隣にいる私はポンコツに見えるよね

優秀な人が隣にいるから努力してるように見えないのかな?


私の努力が足りなかったのかな

結構頑張ったつもりなんだけどな


あぁ、母さんに嫌われているのかな

なんで私には誕生日プレゼントもなければお土産も無いのかな

私にはそれをもらう価値が無いのかな


そういえば、お父さんにも三年間ずっと会ってないな


私って、お父さんにも嫌われているのかな?



なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?どうして?


一体何がダメだったの?

テストで一位取れなかったから?でも英語では五位だったし、数学は七位だったよ?

国語は十位以下だったけど......


足りなかったかな?怒らせたかな?


嫌だよ


私を捨てないで


お願い!!お願いだから!!!

いい子にするから!勉強もっと頑張るから!

テストでもっといい点数とるから!


お願いだから私を見捨てないで

一人にしないで!






私を見て!!!!









こうして、布団を被ったままベッドで泣いているうちに、私は眠ったのだった......

毎度短くてすみません!

閲覧、ブックマークありがとうございます!

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