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君がいてくれたから  作者: sakiko
6/16

⑥共感度6

体育祭練習に追われる忙しい日々はあっという間に過ぎ、暑さを感じるこの頃。

ついに体育祭当日になった。

美化委員の仕事として、朝から用具の準備と確認を行っている。

学級委員の明日ちゃんは、グラウンドの入口付近に立ち、生徒の誘導をしていた。


「おはようございます! こちらから周ってください!」


知らない先輩や仲良くない人にも、笑顔で、なおかつ聞き取りやすい声ではっきりとしゃべっている。

わたしだったら、仲良い人には言えるけど、先輩とかに対しては小さな声になってしまうだろう。

とにかく、あんなに堂々とはしていられない。

美化委員の仕事は一段落したので、席に座ってボーッとグラウンドの様子を見ていた。

あ、伊那くんだ!

イスを持ってグラウンドに入ってきた男の子。

少し距離が遠いため声は聞こえないが、明日ちゃんに対して何か言っていることは分かった。

ああ、良いなぁ。

ただ見ているだけの自分が本当にイヤになる。


「え〜、生徒のみなさんは、グラウンドバックストレート側の生徒応援席に着席してください。学級委員、美化委員も自分のクラスのところに行ってください」


学級委員と美化委員は、それぞれ違うところが応援席となっている。

わたしが立ち上がって自分のクラスの後ろまで行くと、明日ちゃんも丁度来たところだった。


「どうすれば良いんだろ? 空気イス?」

「いや、辛っ!」


笑い合う。

大体の人がもう着席していて、かなり騒がしかった。


「きゃ〜! 姫さんカッコ良い! 唯香ちゃんかわいい!」


あはは。

瑞葉(みずは)ちゃんのこのテンションには、いつまでたっても慣れないな。

瑞葉ちゃんと仲の良い、藍流ちゃんと(あおい)ちゃんも苦笑している。

この3人は、とても明日ちゃんのことを好きな3人組。

わたしのことも「かわいい」とか、いっつも言ってくれるけど、明日ちゃんへの好意はそれとは比べ物にならない。

わたしが明日ちゃんと仲が良いから、そういうことを言ってくれてるだけだ。


「みんな、頑張ろうね!」


A組みんなに向かって明日ちゃんが言い、みんなが笑顔で応えた。


「優勝目指そう!」

「A組なら行けるっしょ」


一瞬にして、みんなを希望に満ちた笑顔にしてしまった。

ああ、本当にすごいな。

それに、明日ちゃんがいれば、明日ちゃんのことを信じていれば、本当に優勝できる気がする。


「唯香。絶対勝とうね!」

「うん!」


笑顔の明日ちゃんに対して、わたしも満面の笑みでうなずいて見せた。

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