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私と山田くん  作者: 佐倉ハル
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第3話 恋バナ


 その日の昼休み、私は教室で友達と話していた。いっしょに話しているのは4人で、


 まず1人目は、佐伯由衣。おかっぱ頭でクラスで1番身長が低い。明るいムードメーカーで、噂話に敏感だ。勉強は…あまり得意ではない。


 2人目は、中村志保。大人しめで、聞き上手。ふわりと笑う、みんなのお姉さんキャラだ。はっきり言って、運動はまったくできない。


 3人目は、斎藤瑠衣。猫みたいなくりっとした目がかわいい子だ。私たちの中で唯一彼氏がいる。モダンバレエを習っていて、体力テストでは常にA評価だ。


 この3人とは、4月のクラス替えで同じクラスになった。趣味も合い、いっしょにいると落ち着くし楽しい。


 「ところで瑠衣ぃ?最近、春哉くんとはどうなの?」


 由衣が話題をふった。


 「あっ。それ私も気になってた!」


 春哉くんとは、瑠衣の彼氏だ。私と春哉は同じ小学校出身で、仲もよかった方だ。だからなのか、春哉に瑠衣にはもったいないと思ってしまう。まぁ、瑠衣が幸せそうなのでいいのだが、複雑な心境だ。


 「あっ‥やっそんなっ、春哉くんとはまだ…!」


 プシュウウウゥ…ガコッ(机に頭をぶつけた音)


 「ありゃ?瑠衣にはまだ早かったかな?」  


 「ふふっ。そうかも。」


 瑠衣はウブだ。恋愛面にはとても疎い。春哉は苦労しそうである。


 「だ、だってっ…なんか、みんなに言うのって、なんかその…恥ずかしくない…?」


 瑠衣は顔を赤らめながらこちらを見上げる。うはあぁ…かわいいなぁ。やっぱ春哉にはもったいないかも…。


 、あ。瑠衣、今ちょっとニヤけた。多分、10月下旬、つまり先週にあった宿泊学習のことを思い出したのだろう。瑠衣がこっそり、春哉とお揃いのキーホルダーを買っていたことは知っている。バレバレだ。おそらく由衣や志保も知っているだろう。


 そして、少し抜け出したことも。同じ部屋だし、態度に出すぎなのだ。もう少し、嘘は上手くついたほうがいいと思う。帰って来たとき顔が赤い時点でアウトだ。瑠衣は頭のいいバカなのだ。


 (私もいつか、山田くんと、…なんて…)


 あぅっ…カッと顔が熱くなった。なにしてんだ私、うぬぼれも大概にしろやだよ!!


 (とゆーか、山田くんはいちゃいちゃしないタイプだろうよ私。でも…もしつき合えたら、…)


 ぶんぶん頭を振る。ポニーテールが耳にバシバシ当たって地味に痛い。でもこうしてないと煩悩がぁ…!


 「梨桜、どうしたのかな?」


 「大方、山田くんのことでも考えてたんじゃない?」


 「あはは、梨桜は分かりやすいなぁ。」


 「「瑠衣も人のこと言えないでしょ。」」


 「ええっ!?」ガーンっ


 つき合えたら…手とか、つないじゃったりなんて…?



 「「「あっ!ニヤけだしだ!!」」」






ありがとうございました!

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