社長と副社長
ブクマありがとうございます‼
これからもよろしくお願いします
本来の仕事とは、事務とは別の仕事の事だ。
ここでもう一度自己紹介をしておこう。
私の名前は新橋晴美。またの名を白峰 篠夜。なぜ2つ名前があるのかって?実は、新橋晴美の方は偽名だったりする。
そして、白峰篠夜の名前を使っているときが本来の仕事をやっているときだ。私の本来の仕事は、もう既に勘のいい人は気づいているかもしれないが、社長だ。新橋晴美として務めている白峰コーポレーションの社長だ。
つまり私が「黒の社長」と呼ばれているわけだが、これがまた恥ずかしくてたまらない。どうにかならないものだろうか。
そんな中で、私が社長だと知っている人だが二人いる。
一人目は、我が社の副社長である木本 祐司だ。彼は、私が会社設立の時にスカウトして以来の付き合いだ。
二人目は、長谷川株式会社の次期社長の長谷川優磨だ。彼は名前と違って、ずる賢い奴だ。過去、何度人の揚げ足を取られた事か。
そんな事は置いておいて、今は社長として仕事をしている。具体的には、副社長との会議だ。まあ、会議といっても二人だけでやっているわけだからたいしたものではない。
さて、会議の場所だが、社長室を使っている。つまり、私の部屋だ。
この部屋はほとんど誰も入れずに、掃除だって自分でしている。理由はまあ、いろいろと趣味のものを入れたりしているためだ。これは流石に見せる分けにはいかない。
まあ、そんな部屋で木本さんと話している。
「それで?霧崎コーポレーションとの商談はどうなったんですか?」
「はい。うまく進めることができたと思います。うちとあちらで協力することで、新たな利益が見込めるでしょう」
二人で敬語で話し合ってるのは変な気がする。だが、私の場合は年齢で、木本さんの場合は立場上の関係でお互いに敬語を使っている。
「わかりました。それでは少し別の話になりますが、霧崎社長本人の様子はどうでしたか?」
「と、言いますと?」
「私について何か気にした様子はありませんでしたか?」
本当に気になっていたのはそこだ。商談については木本さんを信用している。
霧崎社長に聞かれたことからして、探っていたことは火を見るより明らかだっただろう。そして、もし知られてしまったのならどこまでを知られたのかを把握しておかなければならない。
面倒ごとだけは避けたい。
「聞かれはしましたが、応えてはいませんよ。それに、聞かれるだけならよくあることです」
白峰コーポレーションの社長、つまり私についてはどこも気にしている事だ。だから、もう慣れていてそんな時の対応については問題はないはずだ。
だが、なぜか嫌な予感がする。
「社長の勘は当たりますからね。実際に僕も上手くやらしてもらっていますから」
恐らく、スカウトした時の事を言っておれにはいるのだろう。
「まあ、次に会うときには気をついておきます」
「よろしくお願いします」
対策としては不十分だが、とりあえず今はこれくらいしかできないだろう。
「社長もお気をつけて下さい。まあ、そんな心配はいらないでしょうけど。それでは、失礼します」
そう言って木本さんは出ていった。
私はそのあと、社長としての仕事に取りかかった。
明日もできれば投稿したいと思います