崩れ去る未来04
「はあはあ……ここまで……逃げれば…大丈夫だろ…」
商店街からかなり離れた所に2人は居た。
どれくらい走ったのだろうか……当たりはすっかり暗くなってしまっている。
蓮はチラッとリンに視線をうつす。
リンはガタガタと体を震わし怯えていた。
「……大丈夫だ俺がお前を守るから」
「蓮……くん」
その時だった。
ドゴッとなにかが壊れるような音が遠くからした。
いや……遠く?遠くなんかじゃない。
「近いぞこの音……」
ドゴッドゴッドゴッっと何度もその音はし、さらに近づいてくる。
「みーつけ!」
この音はこの少女が地面を蹴る音……
あまりにも力が強すぎで地面を蹴ったあと地面はえぐれていた。
「化け物かよ……くそ…逃げても無駄か」
「鬼ごっこは終わり?うさぎさん」
「………覚悟を決めろ俺……」
リンを……守る絶対……守る。
「蓮くん……」
「うおおおおおおおおおお!!!」
なんで……なんで私はただ見てることしかできないんだろう……。
変えたい自分を……守りたい彼を……欲しい……力が……。
神様お願いします……彼を……蓮くんを守る力をください。
「本当に大好きな人を救いたいなら誓え。自分の体がどうなったって構わなく、力が欲しいと言うのならな……」
………救いたいです…私はどうなったって構わない…彼を……蓮くんを助けられるのならこの身など喜んで差し上げます。
「…よかろう…貴様に黒の力を宿してやった。」
ドクン………ドクン………
わかる……力が……湧いてくるのが
今ならなんでもできそうな気がする。
「蓮くんを……助ける。」