崩れ去る未来02
時は遡る。
ここ優源坂高校通学路にて。
「あ、蓮くん!蓮ちょっと待って…なんで名前呼ばれた途端に早足になるの!?」
蓮と呼ばれた青年はハァとため息混じりに声の方向を向いて答える。
「こんな朝っぱらから男女2人で登校してたらカップルかと思われるだろ。鈴、お前はもう少し周りに気を配ろうな」
「すずじゃないよ?私の名前リンだからね!?」
「もうすずでいいじゃん……ってさりげなく横に並ぶな!一瞬反応遅れたじゃねえか。」
そんな会話をしながら結局2人は一緒に登校してしまった。
いつもと同じようにHRが始まる。いつもと同じ……何一つ変わらないんだって思ってた。
この時までは…………,。
「それでは出席をとる。浅野 温子」
「はい!」
と、このようにいつもと同じように毎朝名前を呼び出席をとっていく。
「白金 蓮」
「はい!」
「菜沙 鈴」
「は、はお!」
なんでだろう。なんでいつも私は名前を呼ばれたら噛むんだろう。
もはやクラスの皆もそれを受け入れていて誰1人として笑っていない。
全員の名前が呼ばれHRは終わった。
あー…なにか面白いことでもないかな。こう毎日毎日同じ日々を過ごしてたんじゃ暇でしょうがないよ……
そんなことを考える毎日となっていた。
パキンッ
不意に何かが割れる音が外から聞こえたような気がした。
疑問に思いチラっと外を見る。……が特に異常は見られずリンは気のせいかと視線を元に戻す。
同時刻…場所不明
「あと少し……あと少しで人間界……」
パキン……パキン…