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Final story + First story  作者: サイカ
第一章 始まりの異世界
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六話目 水晶玉からの声

前回の投稿から1ヶ月が経ってしまいました。


こんなに遅くなるつもりは無かったのに・・・。


久しぶりにお気に入り件数を確認したら、2件増えていました。


とても感謝です。こんな駄作を読んでくださってありがとうございます!


では、次いつになるか分かりませんが、よろしくお願いします。


 Side 静



部屋に入った時には無かったはずの水晶玉から、老人の声がした。



「あ・・そうですけど・・あなたは誰なんですか?」


「ワシはここの学院長じゃぞ。」


「へぇ~・・・・・ってええ!?学院長!?じ、自分たちに何か用ですか!?」



まさか・・・さっきの騒動を聞いて、ぼくたちの異常さに気がついているのかな・・・・

そうだったらどうしよう・・?


「いやいや。そんなに身構えんでおくれ。

ワシは君たちの中に、2つ以上の属性が混ざっているようなので、確かめに来たのじゃ。」


「ああ、そういうことでしたか・・・。」


「でも何をすればいいんですか?」



「君たちの前にある水晶玉に触れてくれればいいのじゃ。」



その言葉でなんの前動作もなく真っ先に水晶玉に触れる兄さん。

その直後、水晶玉が赤色と緑色の2色に分かれた。それを学院長に伝えると・・・



「男の子には、火と風の適正があるようじゃの。戦士系によくある混ざり方じゃ。

しかし、教師でもなかなか2属性の者は少ないのでの、首都に行けばいるくらいかの。」



兄さんが少し驚いているが、ぼくは神様に聞いていたので、(兄さんは聞いてなかっただけ)

そこまで驚くことではなかった。


神様に貰った特殊職はいいとして、ぼくは一体何の属性があるのかな?


ぼくが水晶玉に触れると、赤・青・緑・白・黒・無色と6色に分かれた。とても嫌な予感がしたが、気にしないことにした。

これも学院長に伝えると・・・



「・・・それは本当かの?」


「何か変なんですか?」


「いやそういうことではないのじゃが・・・ふむ・・・・。

まあ隠しても無駄じゃろう。結論から言うと、女の子は全ての属性魔法が使えるのじゃ。つまり、

火・水・風・光・闇のすべてじゃ。」



嫌な予感が的中しました・・・。こんなことは的中しなくていいのに・・・。

というかなんですかそのバグ仕様・・・。そういうのは兄さんだけで十分なのに・・・。



「魔術系は良くあることなのじゃが、長いこと生きてきたワシですら、4属性混合を見たのが一回きりじゃ。」


「・・・ちなみに、無色は一体なんですか?」


「それは、特殊職と呼ばれるものでの。

4つの基本職とは全く異なる体系が多い物で、2属性混合と同じくらい希少なものじゃ。」




ここに関しては、神様が言った通りでした。やっぱりぼくには魔法使いのほうが向いているみたいです。



「では、ここまでにしとくかの。

あと、住むところなのじゃが・・・・・普通は自分の属性に合った塔で一年を過ごしてもらうのじゃが、二人は2つ以上なので自分の持っている属性なら好きなところに行ってもらってかまわんよ。」



「兄さんはどうするの?といっても火・風の二択だけど。」


「自分は火の塔に行ってみようかな。多分、レーベル先生のいると思うし。」


「あ、そうだね。じゃあぼくも火の塔に行くよ。」


「いいのか?闇や光の方が魔法使いは成長しやすいと思うんだけど。」


「そうだけど・・・兄さんはぼくがいないと、戦闘以外何もできないからね。」



「うっ・・・・。否定できない・・・。」



兄さんは前の世界でも、料理や勉強は全くダメだったからね。

・・・・というか、スポーツしか活躍してなかったけど・・・まあ言わないでおこう。


「火の塔で良いのかの?では早速火の塔まで行ってきなさい。

もう、他の生徒は各属性塔に到着する所じゃからな。」


「え?もうそんな時間ですか!?あ、失礼しました!」


「失礼しましたぁー。」



ぼくたちは早足・・・・・・いや全速力で火の塔へと向かった。






Side 学院長



あの子達は一体何者なのじゃろうか・・・?

兄の属性は、まあ珍しいといえば珍しいのだが学院の長であるから、3年に一回はある位でそこまでのものではない・・・なのに内に秘めた力は水晶玉を通してでも分かるほどの力じゃった・・・。

あやうく、水晶玉が割れてしまう所じゃったわい。


対して、妹の力は良いとは言い切れないものじゃった。

INTとDEXが高いのみ・・・良くあるタイプだと思っておったワシはその子の言葉で震え上がった。

まさか、五大属性の全てを使いこなすものが現れようとは思ってもみなかったのじゃ。

しかも、特殊職付き・・・・・・あの場は誤魔化したが、そんな人間は今まで古い歴史書でしか見たことがないのじゃ。



しかも、その二人の足取りが全く出てこない・・・平民ならもちろん調べようが無いのじゃが、あそこまでの力を持つ者は、貴族以外考えられん・・・。しかし、『ウエスギ』という貴族などいままで聞いたことも無い。これ以上調べようも無い。


仕方ないので、あの二人をしばらく観察するしかあるまい。


「この件はしばらく保留にしておこう・・。」


その声と共に、部屋は再び静寂に包まれた・・・。



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