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Final story + First story  作者: サイカ
第二章 首都のギルド
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二十二話目 属性持ちと野生


 Side 瞬



赤魔法レッドスペル:ファイアロー!」


赤魔法レッドスペル:ファイアボール!」



「そっちにいったぞ!囲んで倒してしまえ!」


「こっちに支援魔法頼む!」



さっきモンスターが現れたと思ったら、どんどん出てくる・・・。

レーベル先生はここが一番行きやすい、とかいってたけど、これのどこが行きやすいんだ?

逝きやすいの字間違いじゃないよな?



赤魔法レッドスペル:ファイアロー!兄さんサボらないで!」


「いってえっ!サボってないぞ!?ちょっと気を抜いていただけだ!」


「それをサボってるって言うんだよ!ほら、右側きつそうだから行ってあげて!」



ったく、人が考え事してるときに死角から魔法を打ってくるなよ・・・。

自分じゃなかったら死んでるぞ?

まあ、確かに右側は危なそうだな・・・行ってくるか。



「右側のお前ら!大丈夫か!?」



「いや、ちょっとまずい!雑魚の中に、水属性持ちが混ざっていて、もう戦える奴が残ってない!」


「わかった、そっちに行くから少し待ってろ!」


戦っている奴らの間を縫って、なんとか右側に抜ける。

そこに見えたのは、戦っている奴が吹き飛ばされたところだった。


「おい、大丈夫か!しっかりしろ!」


「っ・・やばいな・・。体力がほとんど無くなっちまった。

すまねえ、援護くらいしてやれると思ったが、撤退させてもらう。」


「ああ、ここは任せとけ!それより、僧侶に回復魔法をもらってこい!」



目の前にいるのは、水属性のスライム・・・『ウォータースライム』だ。

ほかにも、ラビットやらスライムやらが集まってきた。



「総数は・・・数えるのが面倒なくらい居る・・・と。」



「しっかり考えてよ、シュン。・・・30は超えてるね・・。

どうしよう、さすがのシュンもきついんじゃない?」


「そうだな、ちょっと戦ってみてダメだったら静も呼んできてくれ。」


「ん、わかったよ。」



クライスが前衛に入り、自分が中衛に入る。

後衛は静が来たときのために開けてあるが、事実上自分が後衛となっている。

後衛は基本、火力が高い人が入るところであり、魔法使いでなくてもよいが、前衛の邪魔にならない状態で火力が高ければだれがやっても問題はない。



「よし!クライス、モンスターの拡散を頼む!」


「了解、シュン!」



クライスがモンスターの軍勢をかわしながら、少しずつモンスター同士を離れさせていく。

そこに、他の人たちが集まり少しずつだが敵が減り始めた。



「よし!さっさと進むぞ!」



「「おう!!」」



戦士数人と合流して、モンスターを蹴散らしながら前へ進む。

なんとか振りきったようだ。



「さすがにこの人数じゃ、無視して突っ走っても追いつかれるな・・・。」


「兄さんもう奥の手使ってもいい?」


「奥の手ってなんだよ?聞いてないぞ?」



「うん、今言ったからね。・・・そんな怖い顔しないでよ。

兄さんももう分かってるでしょ、この状況を一撃でけりをつけれるぼくの相棒だよ。」


「・・・いいのか?お前まで何か言われるかもしれないぞ?」



「大丈夫・・・。この学年の皆ならもう平気だよ。だって―――――


「だって?」




「―――いろいろやらかしてきた兄さん(じんがい)でも何とかなってるんだから。」

「だから自分を人外あつかいするなぁあああ!!!」



もうやだこの妹・・・。その妹が前衛に撤退指示を出した。

戦いが好きな火属性でも、疲れた奴が多いのか、ほとんどが賛成して静を前衛に据えた。



「じゃあ、今出してあげるからね。ドラゴンさん・・・じゃなくて。」




「ポップ!」

「クエー!!」



「「「「「なんでドラゴンがっ!?」」」」」



「『ウィンドブレス』発射!」


「ク、クエェェェエエエエエエーーーー!!」



前方300メートル位が一瞬で吹きとんだ。

・・・野生のときより威力あがってない?


ものすごい轟音だったので先生がすごい勢いでとんできた。


「お、おい!一体なにがあった・・・。・・・うん、せめて前もって言ってくれ。

何が起きたか分からなかったぞ。」


「でもこれで前方の敵はほとんどいなくなりましたよね?」


「亡骸すら残ってないがな。」



「だれもけが人は出なくてよかったよね?」


「数人巻き込まれたがな。

あいつら、モンスターから受けるダメージより確実に『ウィンドブレス』で気絶しているぞ。」



「魔法の火で自然が燃えなくて、環境にいいよね?」


「代わりに風で周辺300メートル位、森の葉っぱが無くなったんだが?」


あいつらとは、ロークたち4人である。

結界で体にダメージが残らなくても、精神に大量のダメージが入るから、4人とも戦闘不能だろうな。


・・・あと二日くらい。



「だが、葉っぱが無くなったおかげで、しっかりと見えてきたぞ!

あれが首都、ホルルだ!」


先生が指差したほうを見ると、森に囲まれた盆地に巨大な湖があり、その真ん中に島が数か所浮いていた。


「さあ、ここからはシズカ、シュン、クライスを先頭に進んでいくぞ!」

「「「え!?」」」


「どうせなら予定より早く着きたくなったからだ!行くぞ、出発だ!」


「「「はい!!!」」」

「「「ちょっとーー!!!」」」

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