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Final story + First story  作者: サイカ
第二章 首都のギルド
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二十一話目 呼び名と寝起き

バイトが忙しくなって来まして、更新は夜十時ごろに遅くします。


待っていてくれたみなさん申し訳ありません。


では第二章です!


 Side 静


あの試験から、数日が経ちました。

この世界にも少しずつ慣れ始め、兄さんがこの国の常識が分からないと言ってくれたおかげで特に怪しまれることもありませんでした。

最後に戦った4人はB・Cクラスで実技で一番だったらしく、以前の4人がぼくたちを貴族と勘違いしていて、非難を浴びせていてそれに仕方なく従っていたようです。

でも、4人と和解した後はクラスの皆とたくさん話すことができました。


「シズちゃーん!早く行こうよ!」


「シズりん、はやくっ!」


「シズシズ!置いてくよっ!」



「最後の呼び方はやめてよっ!・・・あ、兄さんを起こしに行かないと。

もうちょっと待っててくれる?」



「へ?兄さんって?」



どうやら、兄さんのことを知らないようである・・・いや、知ってはいるんだろうけど、Aクラスの戦士の人としか覚えていないのだろう。ドアをノックしながら答える。


「えっと、Aクラスの戦士の人だよね?」


「うん、兄さんは寝起きが悪いからあだっ!」

「静、余計なことは言わなくていいんだぞ?」



ドアの隙間から頭にチョップが飛んできた・・・起きてるなら返事ぐらいすればいいのに・・・。



「ん?今日は人が多いな・・・。静の友達か?」


「は、はいっ!そうです!」

「わ、近くで見るとなかなか・・・。」


「は、はじめまして・・・じゃなくて、また会いましたね。」


「・・・・?ああ!そういや、お前がリーダーのチームと戦ったな!」


「はい、そうですね。あのときはすごかったですね。

戦士の男の子は一応、剣術を習ったことのある子を選んだのですが、4対2になったときすぐ一撃で倒されてしまいましたから。」


「へぇ、あいつ剣術習っていたんだな・・・。何か教えてもらうかな。」



なんか蚊帳の外になってる・・・。

兄さんはなぜか知らないけど、女の子がたくさんよってくるんだよなぁ・・・。



「・・か!・・・静!」



「へ?どうしたの?」


「それは自分のセリフだ。

・・・さっきから何回呼び掛けても返事がないんだが・・・

今日は首都のギルドに行って、ギルドへ登録しに行くんだよな?」


「う、うんそうだよ!だから早くご飯を食べに行こうよ!

ここ数日、兄さんが起きないからまともなものが残ってないんだから!パンと水とか!」


「それは悪かった、だから階段を走るな!そして自分を引っ張るな!」



食事は牛乳が残っていたので、数日間では一番良かったかな。

食事の時間が終わり、レーベル先生が行き方とそこの出てくるモンスターの特徴などを説明してくれた。



「いいかー。出てくるモンスターはだいたい3種類だ。

ラビット種、トカゲ種、スライム種、出てくるのはほとんど『プレーン』だから6人がかりで囲めば問題ないだろう。

『属性持ち』がでたら弱点属性の風だったら、そのまま攻撃。

それ以外は牽制にとどめて、Aクラスか俺たち先生が来るまでなんとかしのげ!

倒さなくていいから敵が逃げたら、深追いはするな!視界の広い所で戦え!以上だ!」



この学院がギルドに行くには、戦いの練習も兼ねて歩いて行くらしい。

目的地は、森と草原を抜けた先にある首都、ホルルらしい。

湖の真ん中にあるため、水上都市と言われている。

どうやら、3時間ほど歩けば見えてくる距離だそうだ。



「では、後衛を真ん中に挟んで前衛を二つに分けます!

前衛は盾持ちとSPD重視で集まってください、POW重視の人はどちらでも構いません!」



スペイル先生が声を張り上げると、それに応じるように皆が動き出す。



「おや、あなたたちは・・・Aクラスの人たちですね?」


「「はい、こんにちは。スペイル先生。」」



「ああ、思い出しましたよ。シュン君、シズカさんでしたね。

では二人は前衛と後衛の間で様子を見ていてください。

シュン君は前衛の危なそうな所へフォローしに行ってください。

シズカさんは、後衛と前衛の連携をつないでください。

あなたなら出来るとレーベル先生からお墨付きをもらっています。」


「・・・よかったな、静。」


「・・・顔がほめてないよ?絶対、だるい仕事押しつけられた~。とか思ってるんでしょ?」



「・・まあそんなことは置いといて、そろそろ出発みたいだぞ。」



まったく、兄さんは自分が追い込まれるとすぐに話題をかえるよね・・・。

分かりやす過ぎるよ・・・。

前衛がぞろぞろと動き出す、後衛もそれについて行くように動いていく。

初めのうちは警戒している人が多かったけど、今は一番端の人以外は都市には何があるのかとか、都市に着いてからなにをするのかとかそんな話ばかりになってしまった。



「そういえば静?あのドラゴンの名前って決めたのか?」


「うーん。まだ迷い中、兄さんは何かいい名前がある?」



「自分が考えろと?・・・・、バードとか?」


「それ、なんでドラゴンにつけようと思ったの・・・?」


「え、カッコいいじゃん。」



「・・・兄さんに聞いたぼくが馬鹿だったよ。

でもどうしよう、いつまでもドラゴンさんじゃ、なんかおかしいかなぁ。」


「じゃあどうするんだ?なんかありきたりな名前がいいのか?」


「それは嫌だよ。なんとか、いい名前が考えるまで考えさせて・・・。」


「まあ自分はどっちでもいいが・・・。」



うーん。本当にどうしよう・・・?

実は兄さんに言われるまで『ドラゴンさん』で行こうと思っていたんだけど・・・・。


「二人とも!右からモンスター集団がきたよ!数は5~10くらい!」



「よっしゃ!自分に任せとけ!」


「SPD系が牽制で、盾持ちは攻撃を受けて!POW系は止まったところを叩いて!」



さあ、初めての皆での戦い・・・どうなるかな?


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