表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

俺には彼女がいた。これは紛れもない事実だ。



俺は君のことが好きではなかった。むしろ嫌いだった。正直告白された時は驚いた。でも告白してくれたのに、振るのは可哀想だから付き合っていた。それだけだった。それだけだったのに、知らぬ間に好きになっていた。だから付き合っていたのかもしれない。




付き合っているときはただ楽しかった。映画も行った、花火も見に行った。お互いの家にも行った。その時の記憶は忘れない。きっと死ぬ寸前に見るという走馬灯に出てくるだろう。





ある日友人のSNSを見ると俺といるときよりも笑顔でいる君を見た。あの気持ちは俗にいう『嫉妬』というやつだろう。


そして8月が終わり、9月が始まった日だった。夏休みが終わり学校に行くと君の姿はなかった。どうやら調子が悪いらしく保健室登校しているらしい。その日俺はマラソン大会の練習に行った。そこでたまらなく思ってしまったんだ。君と別れたいと。でも決心は出来てなかった。


1度だけ友達がけがをして保健室に行ったら君はいた。元気のない顔をして目を合わせてくれなかった。俺も声をかけずに友達を保健室の先生に任せて自分の教室へ戻った。この時に決心、いや、『覚悟』とも言うべきものが付いた。


そして


「なぁ?」


「何?」


「俺と別れたい?」


君とこのやり取りをして別れた。


自分から聞いたくせに悲しくなってしまって泣いた。泣いて泣いて泣いた。今まで親戚や自分の祖父を亡くしてきたが、生きてる人と別れるのがここまで辛いということは知らなかった。




その後、俺たちは学校を卒業して、各々高校へ進学した。君が高校をやめたという話は聞いた。理由は知らないがどうでもよかった。それは俺の中で君の記憶が薄れたということを表しているのかもしれない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ