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銃弾が眉間を突き破り骨を砕き脳を貫通し後頭部から抜けていく――全ての感触や痛みが伝わり体の温度が下がっていくのがわかる、もう意識も無くなりかけ痛みで悲鳴を上げたいのに声すら出せない、薄暗い路地裏で地面に頬をつけてユウヤの人生は泥とゴミに塗れた場所で……














「ツ!!」



勢いよく起き上がると額から垂れる汗で目が染みだし擦る、眉間に手を重ねるが傷らしき傷もなく安心してしまう、体を両手で何回も触り確かめるが服装は変わらず黒のロングコートに黒のズボンと腰にはナイフと確認し後に周辺を見渡してユウヤは唖然としてしまう。


まるでジャングルのような森にユウヤは樹木を背に倒れていた、数分前まで路地裏で頭から血を流しながら倒れていたはずなのにと考えるが……どうしてもわからない。


身売りにでもされたならばこんなジャングルに捨てるはずもなく、そもそも殺し屋を捕まえ売るなんて馬鹿げている、普通なら拷問、そもそも頭を撃ち抜かれたじゃないか……ユウヤはますます混乱する。



「ここはどこだ」



地面の雑草は膝まで伸び見た事のない植物が視界いっぱいに広がる、止まっていても仕方ないので移動するがひたすらに樹木や植物が邪魔をし腰から抜いたナイフで切りながら進んでいく。


やがて暑さで喉が渇き生唾を飲むが気休めにもなりはしない、ユウヤが殺し屋として学んだ生きる術はここでは何の役に立ってはくれない。



「ハァハァここは天国……いや地獄か」



暑さで苛立ちが重なり目の前の枝を思いっきり切り進むと突然植物もない雑草もない場所に出る、そこには二人の男が馬に荷物を縛りつけていてユウヤに気づくと腰に刺してあった剣を抜く。


ようやく人に出会ったと思えば薄汚い布のシャツに一人はバンダナまで巻いている、一目見てまともに話ができる人種じゃないと気づきユウヤも身構えた。



「一応言っとく、あんたらと揉める気はない」



「兄ちゃん持ってる物全部置いてけば見逃してやる」



一人が喋ってる間にもう一人が気配を消して横からの奇襲、連携はとれているがユウヤに襲いかかった瞬間に剣を振り上げた隙をつかれ懐に潜られ腹を貫かれた、男はユウヤの肩を掴みながら口を何回か開け白眼を向いて倒れてしまう。


腹から抜いたナイフを残った男に見せつけるよに突きだすと男は震えだし剣を落とし両手を上げる、慎重に近づき落ちた剣を蹴り雑草の中へやると一息つく。



「質問がある、答えてもらう」



「わわわかったから首からナイフどけてくれ!!」



男の両手を頭の後ろに回し膝をつかせようやくユウヤはまともな会話が出来ると思いナイフを下ろす。



「ここは日本のどこだ」



「にほ……なんだって?」



「日本だ!! 近くに街はあるか、携帯を出せ少し借りるぞ」



男の体をまさぐるが携帯どころか金さえも出てこない、皮袋の中身は金色の金貨が詰まっているがユウヤが欲しいのは連絡手段が出来る携帯電話……どこを探してもない、舌打ちを鳴らし男の髪を掴み上げ顔を近付ける。



「おい何で電話もないんだ、それにこの金貨はなんだ」



「いててて!! でんわってなんだよ、それにその金貨は金だよ金!! 見てわかんねぇのか」



溜息を一つ漏らし男を蹴り飛ばして皮袋だけもらっていく、馬にまたがると男を一度見下ろし手綱を握り走りだす、後ろからわめき声が聞こえたが気にも止めず走り抜ける、道は人が通れるほどには整備されており障害物はなく風のように疾走していく。


走っていくと街らしき物が見えてきてユウヤようやく安心できた、街に行けば電話の一つや二つ――と考え近づいていくとユウヤが知っている街の風景ではなかった。

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