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極寒の地だというのに体は灼熱を帯びたように熱く喉が焼けつく。最初から倒した敵の数など数えてはいないがドロドロと両拳から滴り落ちる血液が教えてくれる……大量殺人の証を。


何十人もの体を破壊しても敵は津波のように押し寄せてきて気づけば囲まれていた。殺気を投げつけてくるように武器を突き出し、今にも食らいついてきそうな狼の群の中にいる気分になる。テツは肩で息をしながら愚痴を吐く。



「おいババア、何が単独で城まで行くだ。よく言えるな」



「ババアではありません、年上のお姉さんです」



「隊長、テツ。一点に突進を仕掛け道を開くぞ」



ニノの提案はこの状況では最善だが自殺行為にも等しい。しかしそれぐらいしか手は残されてない。いくらテツが契約者と言っても消耗してる中で百を越える敵に囲まれている絶望――三人は言葉を出さずに沈黙で答えると飛び出す。



「まだこんな所にいたのか馬鹿者共。ささっと先へ進め」



囲んでいた敵が一斉に倒れていき何事かと三人の足が止まると、白銀の軍団が援軍にきた。頭の先から爪先まで銀の重装甲とバスターソードで統一した騎士達が次々と傭兵を倒していく。その光景の中で一人の騎士が兜をとり素顔を晒すと隊長であるマリアが安堵の声を漏らす。



「ヘクター様!!」



「ここは任せろ。お前らはなんとしても魔王の首をとれ!!」



顔に刻まれた傷を歪ませ笑いながら送り出す頃にはベルカ騎士団本部隊が周辺の敵をなぎ倒していく。部隊を集め損傷を確認してる中で聞こえてくる、恐怖の叫びと一時の勝利への歓喜の声が。


被害もなく本部隊の力を知らしめたヘクターは兜を被り大きく深呼吸の後に命令を出す。ベルカ騎士団の中からよりすぐりの猛者を集めた本部隊は戦場を縦横無尽に駆け回り戦い続ける。それがルーファスからの指令だった。



「ぎゃぁああああ!!」



一人の騎士が叫びながら転がってくると体の半分がそぎ落とされていた。砕けた鎧の隙間から肉と飛び出た骨がはみ出し無残な屍に変わっている。



「む、久しいな。確かヘクターだったかな」



現れたの漆黒の軍団。甲冑も武器もバラバラで統一性がないが色は黒。その中でも巨大な甲冑と戦斧を肩に担ぎながら歩いてくる男にヘクターは見覚えがある。



「アベンジか。イリアはどうした」



「我らが王妃がこんな戦場に出向くわけがないだろう」



「そうか? あいつなら喜んできそうだがな」



「む、確かに。しかしそろい踏みだな」



片方は魔王が生まれる前から最強の名を欲しいままにしてきたアベンジ

片方はベルカ騎士団の中でも最強の本部隊。



「古傷が痛むわけだ。まずはアベンジ……お前らから潰してやる!!」

「面白い。どちらが強いかハッキリさせるいい機会だ」



ヘクターは個人用にカスタムしたバスターソードを担ぐように走り出し、ハンクも答えるように戦斧を振り上げて正面から待ち構える。


二つの勢力は世界の頂点を決める戦場で激突していく。

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