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第二章 不可思議な夫婦

とある村に話が移ります。

現世では当たり前のことはこの世界では空想だとあざ笑われる。物は魔法で作り出すのが当たり前。火も水も布も椅子もすべてが魔力の産物。ましてや電気など使わない。ただ攻撃の手段として使っているだけだ。鉄を加工する技術もなければ魔力なしでは火もつけられない。我々が歩けるのと同じくらい魔法を使えるのは当たり前。学校では魔力の使い方ではなく種類や詳しい歴史を教える。生まれて、魔法が使えて歩ける。それが普通。

さらに魔法には種類があり、親が何の魔法が使えるかで決まる。血液型と同じだ。種類は土系、水系、火系、雷系、草系の五種類。

(表)土水火雷草

土土草水水雷

水草水土土雷

火水土火草雷

雷火火草雷火

草雷雷雷火草

この内のどれかに絶対当てはまるのだ。だがしかしこの世界に魔法が使えない少年が現れた。これはこの少年の物語。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

森の外れの寂れた村に、ある夫婦がいた。夫は第一戦で戦うエリート魔術師。

妻もエリートで、村には右に出る物はおろか、足元に及ぶ物さえいないというほどだ。

その夫婦は村の端っこに魔法で作った質素な家に暮らしていた。ほかの村の家もこの二人が造った物なのだが、当の本人たちの家はほかの物よりもみすぼらしかった。村人が訳を尋ねても曖昧な返事が返ってくるだけ。家の中は豪華なのに、と村人は皆口をそろえていった。そんな不思議な夫婦に一人の子供が生まれた。その子の名前は両親の名前から考えて、(紹介し忘れていたが、夫がdestruction、妻がrelieveという)破壊でも、創造でもない、peaceという名になった。Peaceは生まれつき魔力が多かった。恵まれた環境ですくすくと育ったが、いっこうに魔法が使える気配がない。これはどういう事だと普通の家庭なら驚くだろう。だが夫婦は驚かなかった。夫婦は特殊な魔法使いで、二種類の魔法が使えたのであった。夫は土と水、妻は火と草。この四つが合わさったのだから、どんな子が生まれても不思議ではないのだ。夫婦は待った。どんな魔法が使えるのか。

だがいっこうに魔法が使えるようにはならなかった。



(表)のところは組み合わせ表です。旅に出るまで後12話!

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