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モノクロアンテナ

作者: 裸形炉

ピピピ、パパパ、ビービービ頭から生えた角のようなアンテナ困っている物々の心の電波をキャッチする大事な受け皿だ。言音は様々だ。動けるもの動けないもの様々な物の言音を聞いている。コンコンコントストストス受け取った言音は生真面目だった。隣町から聞こえる大きな言音。小さな工場だった。向かってみると工場の機械は動いていない言音は小さいが力強いコンコンコントストストスコンコンコントストストス一定のリズムで刻む言音は壁一枚隔てた先から聞こえた。襖を開けるそこには寝たきりのおじいさん「ヘルパーさんかね、少し早い?」すくっとは起きられずゆっくりと身を上げる「立派なアンテナじゃな」咎める訳でもない、勝手に上がってきた事より頭の上のアンテナが気になるようだ。ここに来た理由を話すと「コンコンコンは機械の手入れをしたいというこの固まった手が訴えたのじゃな、トストストスは歩きたいと望むこの足がはやったのかな」言音を聞くことしか出来ないでも、おじいさんの大事な機械をそうじした完全にキレイにはならないけどおじいさんが布団から機械を眺める。コンコンコントストストスコンコンコントストストス言音が緩く遅くなっていく。おじいさんの家を出た後も音は続いていたコンコンコントストストスコンコンコントストストスでも緩やかな聞き取りやすい言音は心地よい風のようだった。

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