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救済  作者: しお部
3/6

お別れの道

「おうちに帰ろう。さあ、お家に帰ろう」

 どこまで行っても見知らぬ町並み。次から次へと目新しい道ばかり。でもこの道でいいはずだ。ここを行けばお家に着ける。

 みんなが僕を待っているんだ。

「早く帰らなきゃ。お家に帰るんだ」

 歩けば歩くほど、進めば進むほど迷うような道だな。決して出られない迷路の中をぐるぐる回り続けているみたいだ。でも歩かなきゃ。戻らなきゃ。

暗くなり風も吹いてきた。周りの景色も闇に埋もれてよく分からない。

寒いなぁ。寒くなってきたなぁ。

「お家に帰らなきゃ。早く帰らなきゃ」

 みんながきっと心配している。いなくなった僕を捜しているに違いない。知り合いにも声を掛け、みなで僕を捜し回っているに間違いないんだ。前のように温かい食べものを用意して僕を待っているはずだ。「ごめんね」って言わなくちゃ。「心配掛けてごめんね」って。


 いつの間にかみんなが見えなくなって、ひとりになって、僕は自分がどこにいるのか判らなくなって。でもこの道だったと思う。僕が来た道はたしかこの道だったと思う。迷う道は無数にあるけど、帰る道は一つしかないんだ。

「お家に帰るんだ。みんなが僕を捜して、待っているんだから」

「道に迷ってごめんねって言うんだ」

「さよならじゃないんだ」




(つづく)


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