3話 密談
今回は会話文多めですが是非楽しんでください！
俺と音羽が協力関係になると決めた次の日。俺と音羽は話し合うため、朝早くの体育館裏で集まっていた。
「協力関係って偽の恋人とか？」
「それじゃあなたが本末転倒じゃない」
まぁ俺からしたらメリットは全然ないな。
「それもそうか……じゃあどうするんだ？」
「まずお互いの目的を確認……ってとこね」
「俺は紗耶香と復縁する。それがどれだけひどいことでもな」
たとえ親友が苦しんでも、こればかりはしょうがない。だって俺は……
「何があったの？」
「別に音羽には関係ないだろ。そこはお互い干渉しないってことで」
「まぁそれでいいわよ。で次は私の番ね」
「おう」
「私は昔、コテンパンにふられた男がいてね。その男に復讐したいの」
「ふむそれで？」
これはまた意外な案件だな。
「だから極秘に彼氏のふりをしてもらえないかしら？」
「なるほど。学校だと騒ぎになるからか」
極秘なら騒がれずに済むし、音羽は彼氏のフリをしてもらうことに大きなメリットがあるしな。
「まぁそうね」
「で復讐してどうするんだ？」
「後悔させてやるのよ。私はそれで終わり」
「ずいぶんあっさりしてるんだな」
復縁とか、もっとひどい感じに殴ったりするのかと思ったけど、それはないらしい。
「まぁもう正直恋愛はしたくないと思ってるからね」
「学年１の女を振るやつはもったいねぇな……」
「まぁ昔の私だからね」
その顔はどこか悲しげに見えた。
「で俺が手伝った報酬は？」
「私が紗耶香に良い人って話すのはどう？」
「あいつが素直に信じるとは思わないが」
むしろ音羽との仲を追及されそうだが。
「まぁ演出したりもできるけど。あとは二人の仲を引き裂いたり」
おおう……結構えぐいことできるのね。
「まぁ俺の指示通り動いてくれ。とりあえず音羽の案件から行くか」
「そうね。じゃあ今週の休み、学校近くの高畑駅に部活終わりに集合で」
これが長い戦いになるとはこの時思ってもなかった……
読んでくれてる方ありがとうございます！
