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第10話『博士の言葉に、半信半疑"それとなく"』


 少女が珍しくネムコの砂の

 交換を行おうと木箱を持って

 外に出て、庭に向かうと…


 砂のある庭の一画にて、座って

 用を足している小さな動物がいた…


 少女が「はっ…!」と驚きの声を

 上げると、その動物は少女に気づ

 いて"トトト"と歩いて軽快にレンガ

 の塀をひょいっと登り逃げていった

 …。


 少女はしばらく呆気にとられた後、

(ネムコが…。ノーラが逃げたのでは?)

 と思い込み、砂箱を置くと、急いで

 セタの部屋に戻った



 ・・・



『というわけだ……。うん。

 でも何かの動物だろうとは

 思うけど…。なんだろうな?』


「ねえセタ。でもそれって、本当に

 "ネムコ"では無いのかな?」


『う~ん。違うと思うぞ……多分。

 他にこのように"可愛い生き物"が

 居たなら、私が見つけている


 ずっと探していたわけだからな

 …。この唯一無二の存在を』


 クロはセタの表情をみて

「………そうだよね」とだけ言った


 しばらく沈黙の間があり、

 ここにはセタと、クロ


 寝台のいつもの少年時代のノーラ

 の衣服が置いてあるスペースに

 移動し休んでいるノーラがいた

 

 少女は忘れていた砂箱を回収しに

 部屋を出ていた


 

「ねえ…。セタ。"イタチ"って?

 知ってる?」


 とクロ



『うん…。知ってるぞ。"似ている"

 と言えば似ているが…。こんなにも

 可愛らしく懐くような動物では無か

 ったと思うが…』


 セタの返答にクロは笑いながら


「溺愛だね…。相変わらず」と言って


「まあ…。何か別の動物だろうね…

 うん。そうだよ…。じゃあ、僕は

 部屋に大きなネムコを飼っている

 から、戻るよ」


 セタはクロの言葉にニヤリと笑うと


『ちゃんと愛情を込めて、可愛がって

 やるんだぞ…。この私のように…な?』


 と言った


 クロは「はははっ!」と笑うと

「任せてよ。でも僕も(サラに)飼われ

 ているから、お互い様なんだよ…」


 とセタに伝えると部屋を出た



 

 ★




 廊下に出て自室に入ってドアを

 閉めると…。声が聞こえてきた



『たくっ…。そんなわけないだろう』


「でも…。似てたんだもん…。もし

 かしたら、ノーラが逃げたと思って…』



 奴隷でありセタの半従者である男と

 少女の声…


 その声は部屋に近づくに連れ、

 大きくなっていく。クロは聞き耳を

 たてる



『ただ…。あの"色と形"は、ネムコに

 似ていたな…。ニオイもなんとなく

 だけど似ている気がしたな…』


 と男の声


「……そうなの?」と少女


『う~ん。そうなんだよなぁ~…


 毎日見ているからな…。セタ様には

 いつもネムコの砂の中にある便の

 状態を伝えているから、


 俺にはよくわかるんだ』



「…へぇ~。すごいね。砂いじりの

 "ウンコ博士"だ…」


 と少女が感想を伝えると


『誰が、"ウンコ博士"だ!…』


 と男が返してその後にドアの

 開閉音。セタの部屋に入ったようだ



 クロはその音を聞き終えると

 自室の寝台に歩を進めた


 掛布は膨らんでいて、サラは

 まだいるのだろう…ということが

 わかった


 クロは(あっ…そうだ)と思い、

 窓を閉めてから、ゆっくりと

 寝台端に腰掛けてサラの頭を撫でた


(幸せだな…。今…)


 と時間が僅かに流れ…


 クロは、サラの赤い髪を撫でていた

 手を止めて、少し考え事をした


(…やっぱり、何か、すごーく存在が

 気になるな…。今日は眠れないかも…)


 そう思ってから、サラを見送った後に

 ネムコらしき動物が居たと思われる庭に

 出て、半信半疑…"それとなく"自分の目

 で確かめてみようと考えていた

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