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合間に空白の入る会話  作者: 宮田悪者
2/2

2 パサパサの卵焼き


ばさっ。勢いよく布団をはねのけて起きると朝だった。

え、今何時?遅刻とかないよね?嘘っ!!!9時なんだけど!?

そうやって慌ててたけど、スマホの画面を見て今日は土曜日だと気づいた。


「あーーーーー、あーーーーーー」


このやろう。慌てて損をしたじゃないか。

私は取り敢えず安心して二度寝をかまそうとしたが、おんなじ部活のキラキラ一軍系女子の子から電話がかかってきた。あーあ、コミュ障発動だ。そう思って「はい、心です」と言って電話に出た。


「心さ、今度A市の夏祭り、部活のみんなでいこうって約束してるんだけど来れる?」


キラキラ一軍系女子のその言葉を聞いて、私はズギャーンとかなり弱めの嫌な予感と言う名のカミナリに打たれた。こ、これは…。コミュ症が更に大発生しそうなイベントきちゃったよ。

断りたいけど、断る理由が思い浮かばない…。どうすれば、どうすれば…?

またいつも通りに空白を使いこなす空白マスターの私なんだけど、相手絶対困ってるだろうな…。

そうやって思いつつも、返事が返せずにいると、相手の子が


「あ、そっか。じゃあまたね」



と言って、電話を切った。

えぇ?もしかして遅すぎて腹立てて電話切ったのかな?

そうだったら私学校で精神をフルボッコにされそうで怖いんだけど、大丈夫なのこれ?!

自分の安否が確認したいところではあるけど、電話かけ直すのは嫌だし、

ガメツイのはなんか嫌だし、大人しく朝ご飯を食べることにした。


朝ご飯は仕事が早いお母さんが用意してくれたご飯と味噌汁と卵焼きなんだけど、お母さんは凄いおっちょこちょい。今日はお皿にラップがかかってなくて、多分かけ忘れてるんだろうなぁ、とか思って卵焼きをつまんで食べた。


「えっ、パサパサ!!」


お母さん、おっちょこちょいは可愛いけど、私は乾いたパサパサの卵焼きはあんまり好きじゃないんだよね。

今日は朝から非絶好調。トホホな気分で今日が始まった。





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