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6 一方的ライバル


中等部の進級試験ランキング結果


1位 ミーシャ=バレットフォルン

2位 レオ=キングレミス

3位 カルア=ユースタット

4位 ハルト=フィルスタット


なんだか見覚えの有る名前がいつもの3人なのかに乱入していた

カルア=ユースタット


「ありゃぁ!4位だぁ!ミーシャ慰めてっ」

「やかましい」

ぐえっ

貴族あしからぬ声が聞こえたのは気のせいかな?

ハルトくんはあんまり気にしていないようで安心した。

ゲーム内でもそんなに成績にこだわり有るようには描かれてなかったしここは大丈夫だろう


「なっ!!!何故だ!!!」


そんな叫び声が聞こえた

そして僕はあっと思い出した。

カルアといえば一方的にレオをライバル視する少年だった気がする

彼も中等部からの外部生徒で人一倍正義感が強く権力を振りかざす貴族を嫌っている設定だったはずだ


「ミーシャ=バレットフォルン!!」

「へっ?」


突然名前を呼ばれて反応してしまった

あっやばい・・・

ズカズカとこちらにカルアは近づいて来る

こ、怖い、

僕が怯えてるのに気付いたのか盾になるようにレオくんとハルトくんが真顔で前に立つ


「邪魔をするな!」

「ミーシャに何のようだ外部生」

「そうやって守ってもらっているのか?良いご身分だな、ミーシャ=バレットフォルンお前のような奴は認めない!覚えていろ!」


そう宣言された、あれ・・・なんで僕なの・・・?


「は?まずは俺を超えてからだろう・・・」


カルアくんの背をみながらつぶやくレオくん

ごもっともすぎる・・・


「あいつ潰すか?」

「不慮の倒産で退学にしちゃおうか」


カーストトップの友人達がなにやら恐ろしい事を言っている


「確かに怖かったけど二人にそんな酷い事して欲しく無いな・・・」

ぼそりと声に出てしまったことばを二人は聞き逃さなかったようで


「「天使」」

どうしたの二人ともなにか聞こえた気がするけど幻聴だよね?


次の日クラス分けが掲示され落雷が落ちた気がした

そう、僕だけ別のクラスだったのだ

しかもカルアくんとちゃっかり同じクラス


「な、なぜだ!?」

「これは何かのミスか?」

「おかしいな〜」


この二人また暗躍してたの?


「僕だけ離れちゃってちょっと寂しいけどクラスを隔てて会いに行くのもなんだか仲良しって感じで楽しそうだね、僕も二人のクラスに遊びに行くから二人も僕に会いに来てくれるかな」


ちょっと恥ずかしい事いったかな、でもこれが本心だ照れながらそんな事を言えば

二人はショックな顔から一気に上機嫌に戻った


「うんうん!!!そうだね!」

「当たり前だ。」


二人ともかわいいなぁなんて思ったけど問題はカルアくんだなぁ

絡まれないか心配だな・・・


二人はAクラスで僕はCクラスだ新しいお友達も出来ちゃったりしてね・・・

なんて思ったけどどうやら無理そうだ、何でか凄く避けられているしさらに言えばカルアくんからは睨みつけられてる。

ぼくもAがいいなんていったらクラス変えてくれるかな・・・いやいや、そんな権力に頼っちゃ駄目だ…


初日にクラス委員決めと中等部の軽い学科内容の説明が行われた。

クラス委員長にカルアくんが自ら立候補した。

そして副委員長だがカルアくんはライバルポジなだけあって美声年だ

御近づきになりたい女子がギラギラしているのがわかったが先生が立候補を探す前にカルアくんが口を開いた


「副委員長はミーシャ=バレットフォルンくんがいいかと思います」


・・・えっ

先生もそれがいいと納得し

クラスで反対する子もいなく決定してしまった

何てめど臭そうな…

嫌だ…僕に拒否権は無いの…?


まぁサポートキャラよろしく雑用は嫌いじゃないけどカルア君が怖いのだ

休み時間になればAクラスから二人が毎回僕の元へやって来てくれる

そしてクラスに集まるギャラリーがすごくて焦る

迷惑になってるよね・・これ・・・

ただカルアくんもモテるようで女の子に囲まれてるのをよく見かける

なんで僕モテないのかな・・本当に地位だけ人間なんだな・・なんてちょっと落ち込む


ヒロインちゃんがくるまであと一年かぁ、不安もたくさんだけどできるだけまったりしたいな・・・


「どうしたボーットして?」

「ん?ううん、僕クラスの副委員になったんだ」

「えっ!?ミーシャが?」

「あはは、へんかな?」

「委員長ってカルアってやつじゃないか?」

「うん・・・」

「「やっぱ葬るべきでは__」」

「二人ともやめてね・・・」


そういって二人に小包を渡す


「クッキー焼いて来たんだ、良かったら食べてくれると嬉しいな」


そう、最近はもし平民落ちしても自力で料理が出来るように料理作りも頑張っているのだ。

もともとお菓子を作るのは好きだったので主にお菓子作りが増えてるけども。

二人はなぜかぽかーんとしている

その反応に羞恥がこみ上げて来たそうだ・・今僕男だしこんなの変!?


「男の子なのにへんかな・・・」


顔が熱い・・・必死に声を絞り出すと二人もボンと噴火するように顔を赤くした

えっ!?何!?その反応!?


「へ、へんだよねっご、ごめん」


うー泣きそうだ、前にもこんな事あった気がするんだけど!


「変じゃないよ!むしろかわい・・・ゴホッ」


なにか続く言葉が耳に届く前にレオくんにお腹をパンチされるハルトくん


「あぁ、おかしくない、食べても良いか?」

「うんっ」


人前ではあまり見せないロイヤルスマイルでレオくんが言ってくれてあんしんする。

そりゃぁそうか、いきなり幼なじみとはいえ同級生の男から手作りクッキーって恥ずかしいよね・・・

でも一度渡せたんだし僕がお菓子好きなの受け入れてくれたのかもしれない。


「ミーシャ!!!美味しいよ!!!やっぱり僕のお嫁さんになるべき!」

「えぇっ!そんなに褒めてもらえて嬉しいけどお嫁さんは言い過ぎだよっ」

「ミーシャ、俺も甘い物は苦手だったがお前のならいくらでも食えるし毎日作って来て欲しいくらいだ」


ふたりとも褒め上手だなぁ

嬉しくて口元が緩んでしまう


「ありがとう、最近料理とお菓子作りにはまってたから変化なって思ったんだけど二人とも優しくてうれしい」

「料理が出来るのか?」

「シェフさんほどじゃないけどね、家族には好評なんだ」

「チッあのブラコンも食べてるのかミーシャの手料理を・・・」

「兄様が一番褒めてくれるんだ」


兄様と仲があまり良く無いらしい二人は顔を引きつらせて居たのに気付き慌ててフォローした

そう、お家で料理すると必ず最初の一口をほしがってくれる兄様はとっても褒め上手なのだ。

また作って来て欲しいと二人が言うのでこんどはケーキでも作ろうかななんて思う。

お家ではマカロンが流行っているがさすがに男である僕が学校でかわいいマカロンを男友達にあげるなんて変すぎると自分でも思うし兄様もマカロンはあげないんだな?なんて言うから理由を説明したらなぜか満足そうに納得していた

「俺だけのミシャのマカロンだね」

イケメンにそう囁かれて頬を染めてしまうけれど

兄様マカロンはお父様もお母様も食べてますよ・・・


中等部に入ってからは僕は兄様と一緒にお風呂に入るのと一緒のベットで眠るのはやめてしまった。

僕にも御部屋はちゃんと有るし兄様はとても寂しそうだったけどなんとか了承してくれた。

兄弟と言う物が分かっていないためにいつ頃皆止めるのかななんて思ってレオくんとハルトくんに聞いたら驚愕されたのだ。

普通はそんな事しない、もう止めるべきだと

その時の二人の顔はあまりにも真剣だったためその日兄様にいそいで僕は今日から一人でお風呂にはいって一人でベットで寝ますと言ったのだ。



夜は毎回日記に何がおこったか誰と話したかなどを事細かく記入している。

そして振り返って今後の行動について考える・・・

といっても僕の現状なにか困った事はあるかと言われればゲームと大分違うルートに進んでしまっている事ぐらいかな?

それは良い事でもあるが今後どんな事が有るか予想がつかないと言う点ではちょっと怖いかもしれない

あと1年でヒロインちゃんが来るのだから身を引き締めて行かないと。


ただ自身の現状のパラメーターについて考えると日々の努力もあり大分チートじみて来たななんて反面の私の部分が思う。


全体的に平均値を目指していたはずだが

元々学力面ではチートに近いレベルで振り切れてるのだ、どの問題も正直一度通って来た物とあまり変わらないため通常の授業さえ聞いていれば何問題なくテストは1位がとれる。

ただこれはゲーム内のミーシャのキャラとしては異常事態なので、一度取ってしまった物は下げるわけにも行かないしね。

ちなみに暇があれば図書館に通い、将来生き延びたときのために政治の勉強を独自でやっているのと平民に落ちたときのために農業などの勉強もしている、ここら辺はあくまで授業では関わらない分野であるが料理もそうだけど野菜や花を育てるのに凄く興味が有るのだ。

そう言えば少しすれば部活動の話が来るかな?

園芸部か料理部が個人的に好ましいしどちらもまったり出来そうだ。

文化部最高!

憧れの部活動、出来れば新しい友達作りもしたいのだ・・・

どうも僕は悪役モブらしく回りに距離を置かれているしただゲームのような取り巻きは居ない。

それでも恐れられてる理由が分からないんだけどなぁ。


運動にかんしてだが初等部の頃からここは偽っている。

わざと普通くらいの成績を残しているのだ、あるいみ楽と言えば楽しているんだけど、隠れて昔から今後のためを思い剣術や護身術を身につけていたのは知っての通りだが身体能力もそれなりに自身があるのだ。けれどさすがにモブである以上これ以上目立つ気はないし運動は平均を装い続けている、いざとなったらこの身体能力が自分の破滅を救ってくれると思うのだ。

攻略対象である兄様も文武両道でレオくんもハルトくんも同じくスーパーパラメーターなのだから。


春が進めば体育祭が近づいている。

最初のイベントとも言えるがクラス副委員は行事で忙しくなりそうだ・・・

ふつうにやり過ごせるのを願うしかないなぁ



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