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4 接触

レオ=キングレミス

赤色の髪の男の子


ハルト=フィルスタット

蜂蜜色でふわふわしているすこし天パぎみの男の子


いかにも王様ってオーラだったなぁ・・・

キングレミスはこの国の皇族の持つ名だ。

ゲームでもレオは俺様系でハルトは人なつっこい腹黒として描かれてた。

クラス分けは明日の登校時間に発表されるそうだし・・・


「ミシャっ何か悩み事?」


考え込む僕を見てお兄様が顔を覗き込む

はぁ・・僕の兄様イケメン・・・倒れそう


「あしたが楽しみだなって思いましてっ」


そう答えれば兄様もそうかと頭を撫でてくれる


「もう遅いから寝ようね」

「はいっ」


今日も一緒のベットでお兄様と仲良く眠る。

神様・・・二人とクラス一緒になりませんように・・・

お願いします。




神は死んだ。



クラス分けの掲示板を見てそう思った。

ねぇ、モブになんでこんな危険な重圧かけるの?

呪いなの?破滅しかないの?ねぇ?ねぇ?

なるべく接触したく無いのにな・・・

というかクラス分けってもっとパワーバランス考えろよ・・・

なんで成績上位3人同じクラス?クラス平均点偏るだろうがぶっ飛ばされてーのか?

いけない・・ぼくとしたことが殺意がでてしまった。

そして聞きたく無い声がすぐ近くから聞こえたのだ


「レオっ!昨日の1位の子も一緒じゃん!」

「・・・・・チッ」


舌打ちした、今、舌打ちした・・・

殺されるッ。

震えながらその場を立ち去り教室へ向かった。


どうやら僕はみなさんに避けられているようで・・・

見られてはいるけど声をかけてくれる子がだれひとりいない・・・

ただ運が良かったのは漫画でも大人気の窓際の一番後ろの席を陣取れた事だ。

もうやだハゲる、ぼくストレスではげちゃう・・・ヒロインちゃんが入学するまでを心配してる場合じゃなかった…


思ったのが遠巻きにはされていても攻撃を咥えてくる人が居ないことだ。

ゲームの中では「きにいらない」とはっせられたときからレオ様親衛隊の子たちがヒロインの子への攻撃を開始するのだ。

初等部一年ですでにレオは取り巻きや女子生徒の憧れの的である

ヒロインちゃんは庶民だったからかな・・・今の僕には公爵というヒエラルキー頂点とも言える肩書きがあるのだ、主要キャラいがいはほとんどこの爵位だと下級になる。

安易にいじめられないのは助かるけど友達・・・欲しかったな・・・

しょんぼりしてしまう。


すると声を掛けられた


「オイ」


僕はえっ!?お友達できる!?

なんて期待を込めた瞳で振り返ってしまった

それを見た声の主も硬直した

心無しか頬が赤いような、照れてるのかな?

なんて現実逃避もよしましょう

これは怒りの赤にちがいない


僕に声を掛けたのはレオ=キングレミスだったからだ。

僕は慌てて表情を引き締めた、にげたい、怖いうぅ・・・


「こんにちは、キングレミス様」


人当たりのよさそうな笑顔をつくったて挨拶すると

はっとしたような顔で返される

紳士にたる挨拶だ。兄様ぼくがんばった・・ほめて?


「ミーシャ=バレットフォルンは貴様か」


表情筋はもたなかった

怖いんだもん・・・


「・・・ふぁい・・・」


ごめんなさい・・・僕無理です・・・怖いよ〜



♦︎♢♦︎♢♦︎


声を掛けると振り返った時嬉しそうなキラキラした目で見られて

一瞬固まってしまった

その少年はふわりと表情を変える


「こんにちは、キングレミス様」


こんどは優しい表情で微笑まれこれまたドキッとしてしまう


「ミーシャ=バレットフォルンは貴様か」


そう声をかけた相手はみるみる笑顔を崩し

がたがたと震え始めた。

今まで見て来た自分に怯える人達とは違う感情がわき上がるのを感じた。


怯える小動物のような姿が大変かわいらし


いや、何を考えているのだ俺は?

コロコロ変わる表情が面白いとも思ってしまった。

先ほどまでは怒りしかなかったのが今はもうすっかり抜け落ちてしまっている、王子で将来王となるため勉学をおしまず常にトップだった俺が初等部なんざで一位を奪われたのだ。

それもう昨日から悔しさやら許せない気持ちでいっぱいだった


この生き物はなんだろうか・・・

今にも泣きそうな小動物・・・

さて、どうしようと言葉に詰まらせてると後ろで何やら肩を震わせてたハルトが口を開いた


「バレットフォルン様こんにちは僕の事もご存知かな?」

その言葉にこれまた怯えるミーシャだ

俺はよく声をかける男の子に怯えられる事は有れどハルトに怯える子を見るのは初めてかもしれない、本来なら俺が声をかけ怯えた後ハルトがフォローするように声を掛けるといつも相手はホッとした表情を見せるはずがどうだ・・・さらに怯えてないか?

ハルトは内心何を思っているのか嬉しそうににやにやしている


「は、はいっこんにちはフィルスタット様っ」

今にも泣きそうな声で必死に言葉を返す姿もまたかわいらし

は?

いやなんでもない・・・


本当は声をかけ


「俺より下級のくせに上位を取るとは舐めたマネをしてくれるな?気に入らぬ、二度は無いぞ?」


と脅しを掛けようと思っていたのだ。

だがそんな言葉も出てこない

ハルトが固まる俺の姿に肩を震わせている

コイツまじでゆるさねぇ

ダンッと音がなり

ハルトが床に崩れ落ちて


「〜〜〜〜〜〜ったっ」


と小さく声を上げた

足を思い切り踏んづけてやったのだ


だがその姿に目の前の少年はさらに震え上がってしまったようだ


「こ、これは、ちがっ」

「ひっぇ・・・」


う〜ん可愛い・・・いやコイツ男だ。

大丈夫か俺・・??

戸惑っているとハルトが爆弾を落した。


「レオはさ、バレットフォルン様と友達になりたいんだよね」

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