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僕は過ちを正すため、過去に飛んだ  作者: クロヤギ
一章燃える財閥とあり得べからざる今
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第1章EP05目が光る巨塔

その日、西峰隼人はとある建物の前に立っていた。


何故か学校の校庭に時間移動?をしてはや一ヶ月、桜の散る春4月から殆どの桜が散り切った木が溢れる五月へと入った。


学校の授業もひと段落し、来週にはクラスの仲を深めるための遠足も控えていた。


しかし、隼人には遠足までにやらなくてはならない仕事が一つあった。


それは、


4大有名企業の一つである、東山財閥の偵察だ。


近頃、テレビでよく東山財閥が取り上げられる。

どうやら、最先端の機器を発売したらしい。

それが大ヒットし、東山財閥の株は面白いくらいに上がっていったという。


驚いたのはそこではない。その新発売した新しい機器というのはその名も「スティックフォン」。普段は棒みたいに細いけど、使いたい時のみボタン一つで棒がスマホに変わる。

使い方の説明から見た目まで、全てが西峰財閥が未来で作るはずのものに合致していた。

隼人は、きっと、東山財閥の中に 時間移動した理由を知ってる、即ち、隼人と同じ時代からこの時代にやってきた人がいる?と考えた。


「もし、そうだとしたら何としてでも確認しないとな。」


隼人は勇気を出してそれはそれは大きな自動ドアを開け、中に入る。

気持ち悪いくらいの金装飾で、土足で入るのが申し訳ないくらいだった。


「えっと、ここは関係者以外立ち入り禁止ですが?」


不意に警備員から話しかけられた。


「東山財閥本社にいたしましては、関係者様以外の立ち入りを禁止しています。」


そう、ここは東京にある東山財閥の本社だ。


確かに、西峰財閥でも本社は関係者以外立ち入り禁止になっている。


なぜなら、不満を持っている一般の方に爆弾でも持ってこられて爆破されたら困るから必要最小限の人しか入れないようにしているのだ。

ここも理由は同じであろう。


まぁ、簡単に言うなら、警備の問題だ。


そして、


「もう来ないでねー。迷惑だからー」


警備員の人からそんな皮肉を言われつつ、隼人は追い出されてしまった。


さて、どうしますかねー。


このままではスティックフォンの謎も分からないまま、学校をズル休みしたことになってしまう。


何気に真面目な隼人の良心はそれを許さない。休む意義を見出さなくては。


そう、頭を抱えているとドカっと不意に誰かとぶつかる。


「っ!誰だよ!」


ぶつかった相手はものすごい剣幕で周りを見回し、隼人が腰を地面につけているのを見るなり、ズカズカと近づいてくる。


「お前か!!」


「あ、すみません!」


顔が怖すぎて怖くなった隼人は急いで謝った。

しかし、相手は謝りを無視してそのまま隼人の頬を殴った。


「ブフッ」


相手の右ストレートは気持ちいいくらいにきまり、隼人の意識をそのまま吹き飛ばした。

目が完全に閉じる直前、先ほどの警備員が気のせいか気味の悪い笑みを浮かべていたように見えたのだった。

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