表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生したら、まさかのオオカミだった!?  作者: 永遠眠
第1章 転生した先は…。
74/107

剣術の指南方法

時刻"12:10"


「…は?」

『…は?』


ほぼ、2匹同時に口から零れた疑問の声。

その反応をわかっていたように、相変わらず不愉快な笑い声をあげながらゆらゆらと揺れていた。


でも実際、カービス・ベヘモスと対峙した際に姿を変化させて現れたマーヴェリックを思い出し、それもありかもしれないと思い始めた頃、


「あ、でも俺は剣術なんてぜんっぜんわからんけどな!」


と2度目の爆弾発言を言い放った。


「は?」

『は?』


当然の発言だった。

先ほどまで、自らの武器の扱いに悩んでいたウルティアに対し、戦術の指南を施すと言った直後に自らには指南できるほどの知識はないと愉快そうにゲラゲラ笑いながら言ったのだ。


ウルティアはどうしていいかわからないようで後頭部部分を掻き、アルフに至っては完全に俯き大きくため息を付いていた。


「おいおい、本当にわっかりやすい反応で笑えるなあ!イーヒヒヒヒ!」

『…はあ。んで、どうするんだよ。』

「言っただろう?俺が教えるってよ。」

『だからお前は剣術の知識なんざないのにどうやって教えるんだよ。』

「つまりどういうことなのだ?」


アルフの脳裏に一つの疑問が思い浮かぶ。

マーヴェリックは強調として何度も言う、"俺が教える"という言葉。


そこで生まれる一つの仮説。


『…つまり、"俺"がウルティアに教えるってことか?』

「せーかいっ!」


つまり、マーヴェリックは俺…もともとアルフと同じ存在。

今はアルフと同化し、1つの存在…いや、元通りになったと言った方がいいのか。


だからマーヴェリックの言う"俺"は、アルフの事も指し示す。

つまりマーヴェリックはアルフがウルティアに剣術の指南をさせようとしているということだ。


アルフは生前、全世界で3大ダイブ型バーチャルリアリティゲーム(DVRG)の一つである"World Warfare"

通称"W.W"と呼ばれたゲームにのめり込んでいた。


雑魚兵でさえ、強敵となりうるゲーム。ひと1人が雑魚兵の1人であるゲームで、無双なんか無縁であり、単独で突っ込めば数秒さえ持たず複数相手に嬲り殺しに合う。


DVRGであるため、動き全てがマウスやゲームパッドで操作するものではなく、自らが動き、自らが剣を握り、自らが戦うW.Wではさすがに息切れや疲労といった直接的な感覚は入らないが、ゲームシステムとしてそれらを担う"スタミナ"というゲージがあった。


少しでも動いたりするだけでスタミナは減り、当然走ったり剣を振ったりすればスタミナは大きく減る。

だからこそ1対1ではスタミナ管理が重要なため、無駄な動きはできない。1対多は圧倒的不利であり、その状況になったらまずは逃げることを推奨するほど。


徹底的にリアルを追求されていたW.Wでは運営からでさえも団体戦を推奨、またはそのようにシステムが組み込まれていた。

そんな中で、アルフははぐれ兵士と呼ばれる単騎でそのゲームのトップの座に君臨し続けた。


そう、アルフは単騎で多々を相手取るために様々な剣術が書された電子書籍、アナログの古本でさえ手に入れてそれを読み、熟読し、知識全てをその身に付けた。

またその技術がその身に馴染むまで、そのゲームでその動きができるようになるまで数か月はかかった。


ただし、ゲーム内では疲労なんて無縁だったからこそ、数か月程度で済んだだけにすぎない。

現実世界でやろうとするならば、それこそ一生かけてでも手に入るかどうかわからないその技術。


その知識を持って、ウルティアに指南を施せとマーヴェリックは遠回しに告げていた。

ただし、それには欠点が一つだけ。


『…そもそも俺はシルバーウルフだ。どうやってウルティアに剣術の指南をするんだよ。』


そう、今のアルフはシルバーウルフ。つまり狼なのだ。

人狼だったらまだしも、四足歩行の獣。


剣術の指南で知識だけなら口に出し、動き一つ一つに口伝で指摘していけばいい。

だが、それだけだと成長には限界がある。


互いに剣を交え、打ち合い、自らの動きに違和感を、欠点を見出し、そこを正して成長させること。

それが一番の最善で、一番の最良の指南方法であることは確かだ。


今のアルフではそれができない。

口に剣を咥えてやれば、少しは指南できるかもしれない。


「まあ、色々考えているところ悪いが、その欠点なら軽く補えるぞ。」


まあ考えていることは全部マーヴェリックに筒抜けのためか、軽く考え込んでいたアルフを横から口を出してきた。


『どうやってだよ?』


アルフの返答に応えるようにマーヴェリックはその姿を変え始め、アルフを包み込んでいく。

アルフも突然の事で動揺を見せるが、そんなのお構いなしにとアルフ全体を完全にマーヴェリックの白いモヤモヤが包み込んだ。


数回脈打つように蠢くと、ゆっくりとその姿を変え始めていく。

そのモヤモヤは人の姿を形取り、全身がまるで鎧のようなシルエットの姿を成す。


風に吹かれて白いモヤモヤが晴れていき、そこに現れたのはあの白き聖天騎士"マイアバター"となったアルフだった。



特になし。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ