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異世界転生したら、まさかのオオカミだった!?  作者: 永遠眠
第1章 転生した先は…。
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マーヴェリックvs呪淵体・獣 ”カービス・ベヘモス”

時刻 "17:00"


マーヴェリックは地面を強く蹴って呪淵・獣(カービス・ベヘモス)と飛び掛かる。

呪淵体・獣(カービス・ベヘモス)は一切動じることなく、手顎を開いて舌腕を伸ばした。


身体を翻してそれを避け、伸びてきた舌腕を両手で強く握る。

そのまま力任せに引き、それに負けじと呪淵・獣(カービス・ベヘモス)も引き返す。


伸ばした舌腕をマーヴェリックの体に纏わりつかせ、強引にこちらへ引き込もうとするが微動だにしない。

逆にマーヴェリックとの舌腕引きに負け、マーヴェリックの力のままに引っ張られる。


マーヴェリックは引き摺られてくる呪淵体・獣(カービス・ベヘモス)をそのまま宙に浮かせるように空へ持ち上げる。

成すすべなく体を持ち上げられ、そのまま勢いよく反対側に叩き付けられた。


マーヴェリックは掴んだ舌腕を離すことなく、そのまま左へと強引に振りかぶる。


呪淵体・獣(カービス・ベヘモス)も後に続いて左へと振り回され、近くの木々にぶつかり、次々となぎ倒していく。

そこで舌腕を離すと、マーヴェリックの右手に光が集まっていく。


その光は大きな剣の形を成し、それを強く掴むと吹き飛んでいる呪淵体・獣(カービス・ベヘモス)へと投げつける。

呪淵体・獣(カービス・ベヘモス)の体を貫き、背後の木に串刺しの形で射止めた。


呪淵体・獣(カービス・ベヘモス)は必死に逃れようともがくも突き刺さった光剣が深いのか抜け出せない。


今度は両手に光を集わせ、光剣を作り出すと呪淵体・獣(カービス・ベヘモス)へと斬りかかろうと一気に距離を詰める。

何十にも重なり合っているその黒い手を開き、身体に隙間を作って光剣から抜け出すと同時に振り下ろされた2本の光剣…ではなく、それを握る腕をギリギリの所で掴んで止めた。


「おや、もう理解しちまってるってか? おいおい冗談は顔だけにしとけって」


そう、光剣は使用者であるマーヴェリックでしか触れることができない。

あのまま振り下ろされる2本の光剣の方を掴んで受け止めようとしたのならば、そのまま斬り裂かれていた。


だが呪淵体・獣(カービス・ベヘモス)は光剣ではなく、それを握る腕の方を掴んで止めた。

それがまぐれなのかそれとも理解しての行動だったのか、マーヴェリックには後者と捉えた。


マーヴェリックの腕を掴んだまま、地面へと叩き付けるように着地する。

土煙が宙を舞い、鎧がぶつかり合う鈍い金属音にも似た高音が辺りに響き渡る。


『…ッ…』


アルフは若干焦りを感じる。

スキル<白き闇の召喚>にて召喚された分身はある程度のダメージによって消失するからだ。


今の叩き付けによるダメージでマーヴェリックが消えてしまったのではないか不安が過ったが、

「安心しろよ、まだ消えてねぇっつぅの。」

というマーヴェリックの声が土煙の中で聞こえ、すぐさまそれは解消された。


その土煙の中から吹き飛ばされる様に飛び出した呪淵体・獣(カービス・ベヘモス)によって土煙がかき消される。

マーヴェリックは何事もなくゆっくりと立ち上がっていた。


「でもまぁ厄介な事には変わりねぇな。アルフ"アイツ"を通じてあのふざけた野郎を見たが状況から生まれたばかりのはず。なのに明らかにあの野郎は戦いなれた動きをしてやがる。」

『…大丈夫、なのか…?』

「お前の精神汚染の方が大丈夫じゃない様子だけどな。戦い慣れたって言っても動きはまだ無駄が多い。それでも油断ならねぇことだけは確かだが。」


そういうと再度両手に光を集わせ、2本の光剣を作り出す。

それを掴み、ゆっくりと構えると吹き飛ばされた方向から無数の舌腕がマーヴェリックへと伸びてきた。


マーヴェリックは伸びてきた舌腕、その全てを一切無駄のない最小限の動きで確実に切り落としていく。

最後の一本を切り落としたと同時に呪淵体・獣(カービス・ベヘモス)が飛び出してきた。


マーヴェリックはそれを読んでいたかのように体を屈め、光剣を1本に合わせる。

1本に合わさった光剣は先ほどよりも強大な光を放ちながら大きな光剣へと姿を変えた。


「"我が意思に応えよ! 万象天光(テラノヴァ)!!」


その大きさは止まることなく、なお巨大化していくその光剣をマーヴェリックはまるで薙ぎ払うかのように大きく左へと振りかぶる。


「"真空裂斬"!!!」


呪淵体・獣(カービス・ベヘモス)は左から迫ってくる光の波を避けようとするがあまりにも巨大で避けきれず、そのまま光の波に呑まれた。


全てが真っ白に染まり、その光は辺り一帯を呑み込んでいく。

視界が正常に戻り、辺りがきちんと見えてきた頃、前方に地面に倒れている呪淵体・獣(カービス・ベヘモス)の姿が見えた。


『…たお、した…のか…?』

「ん? いんや、全然?」

『…は?』


マーヴェリックはそう断言した通り、何事もなかったかのようにむっくりと立ち上がる呪淵体・獣(カービス・ベヘモス)の姿がそこにあった。


呆気にそれを見ているアルフの傍にやってきたマーヴェリック。

だがその体はすでに半分以上透けていた。


「そろそろ時間っぽいわ。」

『…へ?』

「つぅわけで帰るから。俺の役目も終わったしな」

『ちょ、ちょっと待て…! あんな、演出を、かまして…おきながら、アイツ、ほとんど無傷…しかも、その状態、で…帰る、のか…?!』

「まあ今の俺は闇属性だからな。アイツとの相性は最悪だしよ。多分俺の攻撃ぜーんぶダメージ入ってないわ。」

『…はい?』

「でも今の攻撃はアイツにダメージを与えるのが目的じゃねえし。んじゃ、後は頑張んな。」


そういってマーヴェリックは唖然としているアルフに手を振りながら消えていった。

残されたアルフは再度呪淵体・獣(カービス・ベヘモス)を見る。


呪淵体・獣(やつ)自身も自分の身に起きたことに驚いているらしく、自分の体を見渡している。

そして何もダメージを受けていないことを確認して、アルフの方を向いた。


"今の攻撃がダメージを与えることを目的としていない。んでアイツの本来の目的は時間稼ぎ。今の攻撃は周囲一帯を強大な光で包み込むほど派手さがあった。つまり…"


アルフへ攻撃を繰り出そうと一気に地面を蹴って飛び掛かる。

だが寸での所で…


『"メテオ・ハウリング"!!!』


どこからか聞こえてきたアダントの咆哮に呪淵体・獣(カービス・ベヘモス)は呑まれ、一瞬にして全身がバラバラに吹き飛ばされた。


続けて、


「" 聖 な る 天 光 "<ホーリー・レイ>!!」


追い打ちをかける様にバラバラになった呪淵体・獣(カービス・ベヘモス)に空から降り注ぐ巨大な光柱に呑まれ、溶ける様に四散していく。

光柱が消えた後に残されたのは頭部分と思われる小さな丸まった手だった。


どこからかアダントが姿を現し、小さく


「 消 エ ヨ 」


そう言葉にし、残された手が激しく振動を起こしながら四散し消えていった。


―ポンッ


<Lv1の呪淵体・獣(カービス・ベヘモス)を倒したことにより、経験値を取得しました。>

 <"魂を喰らう者"により、取得された経験値をボーナスポイントに変換します。>

   <アルフは ボーナスポイント:4p を手に入れました。>

 <アルフは、呪淵族を倒したことにより、魂:闇の欠片 を手に入れました。>


鳥獣種と見てスキルがオンにしたままだったことを忘れていたため、突然現れたポップアップに吃驚する。

そして一つ見慣れないポップアップ表示に若干気になるが後で調べることにした。

アダントはアルフの前まで駆け寄り、無事であることを確かめ安堵の息を漏らした。


『無事で…あるな。あの強大な光でお前の居場所を特定できた。一体何をしたのかは知らぬ。だが、無事でよかったぞ。』

『助かりました…。』

「ご主人様、あの侵蝕汚染(カース)で最後だったようです。ここまで発生している小規模の侵蝕汚染(カース)は無事処理できたとのことです。」


アダントの背後から現れた彼女の姿に、アルフは驚愕した。


『…め、いど…?』


その場にふさわしくないメイド服を来た何かがそこに立っていた。

濃霧と精神汚染による疲労困憊からくる意識の朦朧さにより、詳しくは見えなかった。


『む、彼女を知っておるのか?この者はこの辺りを任している者の1人で…』

「バファルメイドのラーヴァリアと申します。」


と周囲の濃霧を抜けて現れた彼女、ラーヴァリアはそっとスカートの裾っぽい物を摘まみ、カーテシーと言われるヨーロッパの伝統的な挨拶をアルフへ行った。

そしてメイド服と思っていたそれは正確にはメイド服ではなく、ラーヴァリアから生えている翼を纏わせ、そのように見せていたものだった。


『バ、ファル…メイド…。』

「はい、ご主人様。どうぞよろしくお願い致します。」


====================

基礎ステータス 上昇率倍増ボーナス 0/5

生命:15 ★★★★★ 上昇率倍増ボーナス

筋力:23 ★★★★★ 上昇率倍増ボーナス

魔力: 4

体力: 8 

信力: 7

俊敏:35 ★★★★★ 上昇率倍増ボーナス

ボーナスポイント:10 *上限値に達しました。

*レベル3へ昇格が可能です。

====================

今回習得したスキル

・白き闇の召喚 Lv1

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