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異世界転生したら、まさかのオオカミだった!?  作者: 永遠眠
第1章 転生した先は…。
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リハビリに向けて。

時刻 "11:40"


"…ん、ここは?"


ふと気が付くと辺りは真っ暗な空間の中に狼の姿のまま立っていた。

だがアルフは知っている。この場所を。


"確か、以前夢の中でみた場所だな…"


辺りを見回し、とりあえず前へ歩き出すことにした。

どれぐらい歩き続けたのか時間の感覚さえ麻痺する中、ただひたすら前へ歩く。


すると白く区切られた空間の方へと出た。

先ほどの空間とは違い、明るさはなく、ただただ白い空間がそこに広がっていた。


ふと今まで歩いてきた黒い空間の方を顔を向けると、そこに一人の人影のような白いモヤがそこに佇んでいた。

黒い空間の中に一つだけぽつんと立っている白いモヤが異様な雰囲気を醸し出している。

その白いモヤからは不安と恐怖が感じ取れる。


すると顔の部分に黒い2つの点、そして黒い三日月が現れる。


「よぉ」


その白いモヤから話しかけられる。

口の三日月が動いた様子はない。でもはっきりと奴から発したという確信があった。


『…お前は誰だ。』

「イヒヒヒヒ、何を言ってるんだ?俺は"お前"だよ。」


そのモヤは一切微動だにせず、ただ言葉を発していた。

それがまた更に恐怖を感じさせる要因だった。


「やっと挨拶できたなあ、おい?」

『お前が俺なら、俺はお前に見覚えがない。』

「ったく釣れねぇこと言うんじゃねえよ。せっかくこうして会えたのによお。」

『俺は別にお前とは会いたくはないが。』

「イヒヒヒヒ。だが俺にとっては大きな一歩になったぜ?」


…もしかして、侵蝕汚染に微量の精神汚染させられたからか?


「そーだよ、それのおかげでこのくっそうざったい均衡がほんのちょっぴり崩れたんだわ。」

『…なら』

「おぉ~っと、だから元に戻そうってか? イヒヒヒ、無駄だよ無駄。ったく、あんだけお前を俺が助けてやったのに俺が不要になった途端消そうとしやがってよぉ。ほんと泣けてくるわ、イヒヒヒヒ。」

『お前が俺を助けた…? 一体何の話だ…?』

「イヒヒヒ、覚えてませんってか? ほんと都合の良い脳みそしてんなてめぇはよお、イヒヒヒヒ。まあいいさ、それよりも…」


その時、白いモヤから放たれる雰囲気がさらに重くなった。

大気を通じてそれを感じ、体がぐっと重くなる。


立っていることが困難になり、ゆっくりと体勢が低くなっていく。

足元がふらつき、目眩もひどくなってきた。


「久々に群れて楽しいか? 久々の仲間ってのは嬉しいか? あ? だがよぉ、そんだけ楽しいんなら、そんだけあいつ等が大事ならよぉ、さっさとそいつらから離れた方があいつらのためだぜ?」

『なに、を…言ってる…んだ…!!』

「だってよお、てめえは…」



  " や く び ょ う が み な ん だ か ら よ "





飛び起きるように体を立たせた。

動悸も激しく、頭痛もひどい。足がふらつき、立ったばかりだというのにすぐにまた倒れそうになる。


辺りを見回すとアンジュが静かに寝息を立てていた。

今思い出すと、眠らずにアダントたちを待っていたため、帰ってきて安堵したのか、どっと疲れが出てアンジュと共に眠りこけてしまったようだった。


さっきまで一緒にいてくれたエネラの姿はない。

どうやらアルフとアンジュが寝たのを確認してから戻っていったらしい。


アダントとエフィもまたどこかに出かけているようで実質ここにはアルフとアンジュの2体だけしかいなかった。


アンジュを起こさないようにそっと洞穴を出て陽の光を浴びる。

さっきまで悪夢を見ていたような気がするのだが、内容がどうしても思い出せない。


何をこんなに怖がっているのか理解できていない。

でも確かにあの悪夢に対して恐怖心を抱いている。


『くそっ…! なんなんだよ…。』


胸を埋め尽くす不快感。

さっきまでの思考を振り払うように頭をぶんぶんと振った後、深くため息を付く。


『…とりあえず、リハビリがてら熟練度のレベルでも上げに行こうか。もうすぐでレベルもあがるし…』


とりあえず体を動かすことにした。

じっとしていれば先ほどの悪夢を思い出そうとしてまた不快感に悩まされるだけだった。


とりあえず狙うは鳥獣族。

この鳥獣族のステータス倍増ボーナスは今のアルフと相性が良いからだ。


『…お兄様?』


後にしようと歩き出した途端、背後から声を掛けられた。

どうやらアンジュが起きて出てきたようだった。


『ああ、悪い。起こしてしまったようだな。』

『ううん、大丈夫。それよりお兄様はどこか行くの?』

『え?あ、ああ。足のリハビリがてらに狩りに行こうかなと思ってな。』

『じゃああたしもお兄様についてくね。何かあったら回復するから。』

『…んー、そうだな。せっかくだし、一緒に行こう。』


やったー!と喜ぶアンジュの姿を見てほっこりする。

今回の狩りはアンジュと2人PTで行くことにした。


とりあえず今回の狩りについてのフォーメーションやらなんやらを決めるため、狙い目の鳥獣族を探しながら幾つかの決め事とかを決めていく。


『とりあえず、アンジュは後方から回復することだけを考えてくれ。というよりそれしかできないしな』

『うぅ、ごめんね…』

『仕方ないさ。得意不得意は誰にだってあるからな。俺は戦闘、アンジュは回復。一応バランスはいい方だぞ。』

『そうなの? じゃああたしも頑張るね!』

『おう…。うーん。アンジュ、お前のステータスって見せてもらうことはできるかな?』

『え?う、うん。お兄様になら別に構わないけど。はい、どーぞ。』


といってアンジュはその場に座り込み、目を閉じて動かなくなる。

なにしてんだ?こいつ的な目で見ていたら急に恥ずかしくなったのか、顔を赤らめながら説明を付け足す。


『ほら、お兄様には見れる能力あるんでしょ? 今ならあたしのこと色々とわかるよ!』

『あ、ああ、そうか! すまんすまん、急に座り込んで目を閉じてじっとしてるからびっくりしたよ。』

『もぉ~…。ほ、ほら、早く見てよ。結構恥ずかしいんだから…!』

『では…』


そういって、じっとしているアンジュへ"鋭い眼差し"を向ける。

そこに映る各ステータスの数値と覚えているスキルまでもがわかる。


だが、どれを見ても違和感しかなかった。


『…アンジュ、お前がなんでデモンベアなのかわからなくなったよ。』


そこの表示されている数値が明らかに聞いているデモンベアのそれとはかけ離れていた。



今週はちょっと忙しくなるので投稿時間がバラバラになる、かも?

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