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異世界転生したら、まさかのオオカミだった!?  作者: 永遠眠
第1章 転生した先は…。
31/107

終わりの始まり

時刻 "17:10"


あれからまともな戦闘訓練などは行えなかったため、アンジュと共にエネラの元で知識を学んでいた。

だが教えられたものは大体、以前の世界で独自に培ったモノばかりだった。

ただ、アンジュはどれもが初めてで目を輝かせて話を聞いていた。


"…まるで学校のようだな。"


特に熱心に話を聞いているのが回復サポート役に関するものだった。

どうやら戦えないなら完璧な回復サポートができるようになりたいとのことで、ヒールの熟練度レベルを上げて至り、またエネラから別のサポートスキルを熱心に覚えていた。


アルフはアルフで、気配察知と隠密。また鋭い眼差しのレベリングを行っていた。

結果としては気配察知は5、隠密は6、鋭い眼差しは5と1レベルずつ上がった。


また思念話術のレベルが2になってからか、1よりもスムーズに話せるようになったために1の時よりもよく話すようになった。

気が付くと思念話術のレベルは3にまで上がっていた。

これにより、より鮮明に、そして一部の対象にだけの会話もできるようになった。


そんなところで陽も傾き、夕暮れが蜘蛛の間を照らし出す。

昼食を食べ終え、どこかに出かけていたアダントとエフィが迎えにやってきた。


『さあ、我が家に帰ろう。』

『アルフ、アンジュ。帰るわよー。』

「あら、もうそんな時間なのですね。それではアンジュ様。若様。今日はこれで終わりにしましょう。」

『はい! ああ、楽しかった…。』


どうやらアンジュは初めての"お勉強"というものが楽しくて仕方がなかったようだ。

自分のためになる知識を勉強して、それが実際に効果に出てくるんなら楽しいもんな…。


ゆっくりと重い体を起こし、ゆっくりと歩いていく。

アダントたちが迎えに来ている頃には歩ける程度には回復していた。


後は実際に歩きながらリハビリして自然治癒に任せるしかない。


「あら、若様。もう歩けるのですか?」

『え?ああ、歩ける程度ならな。まあ走ったり速足とかは無理だけどね。』

『無理はだめよ? 辛くなったらいつでも言ってちょうだいね。』

『何かあったらいつでも言ってね、お兄様。力になるから。』

『ありがとう、母様、アンジュ。』

『うむ、では賢者殿。今日もありがとう、また明日会おうぞ!』

「はい。皆さま、どうかお気をつけてお帰り下さいませ。」


エネラに見送られながら、蜘蛛の間を後にした。


ゆっくりとした速度で我が家までの帰路を進んでいく。

やはりアダントの放つ威圧のためか、道中は何事もなく順調に進んでいた。


『…エフィ。』


ふとアダントが何かを察知したのか、エフィの名を呼ぶ。

エフィもアダントに続いて何かを察知したのか、アルフとアンジュを守る様に足元へ寄せる。


アルフもレベリングのためにと気配察知を常時発動していたが、何も引っかからない。

アンジュも急な事で怯える様にアルフに自らの体を密着させる。


『一体何が起こってるの…?』

『わからない。でも父様が居るから大丈夫だとは思う。ただこの警戒っぷりは…』

『…主様。』


アルフの気配察知に感知されず、どこからか女性のような声が聞こえる。

それはアダントを呼んでいるようで、アダントもそれに答えるように静かに呻る。


『何があった?』

『ここから西の方角にある森林の奥地にて、侵蝕汚染"イービルカース"が発見されました。』

『…わかった。森の民たちの状況は?』

『アドゥレラ様の迅速なる指示のおかげで、幸い汚染者"カースドエネミー"になる者はいませんでした。』

『そうか。では引き続き我が着くまで侵蝕汚染を喰い止めておけ。』

『わかりました。では…』


気配を感じることなく、その声は聞こえなくなった。


"そんなことよりもここにきて、また新たな知識の一部が出てきたぞ。侵蝕汚染と汚染者…。"


多分侵蝕汚染に触れた者、または間接的にウィルスか何かで感染したものを汚染者なのだろうか。

アダントがあそこまで苦悶な表情を浮かべている辺り、事態は結構重いのだろう。


『…アルフ、そしてアンジュ。家に帰るまで我にもう少しだけ時間をくれるか?』

『あなた、まさか…!』

『ああ、2人に侵蝕汚染について知ってもらういい機会だと思ってな。』

『でも…危険よ!』

『何時しか通らねばならぬ道なのだ。』

『侵蝕汚染って…なんですか?お母様、お父様…。』

『…それをこれからお前たちに見せにいくのだ。よいか、決して心を飲み込まれぬなよ。』


そういってアダントはアルフを噛んで掴み、背中に乗せる。

エフィはアンジュを背中に乗せたようだった。


アダントとエフィは互いに顔を見合わせて頷くと、


『しっかり捕まっていろ!』


と声をアルフとアンジュに飛ばす。

それを聞いて、背中にがっちりとしがみ付き、アダントとエフィはそれを確認して一気に駆け出す。


その速度はゆうに数百キロは超えており、目に見える景色が一瞬でガラリと変わってしまうほど尋常じゃない速度が出ていた。

気が付けば目的地まですぐそこという所まで来てから速度を落とし、ゆっくりと歩く様に移動し始める。


だが一瞬過ぎてわからなかったが、ここにきて発動させていた気配察知にとてつもない嫌悪感にも似た気持ち悪い何かを察知した。

それが徐々に目的地に近づくたびに強くなっていく。


徐々に目眩と吐き気が強くなり、頭痛が強くなっていく。

そこに巨大なハエのような姿をした何かが飛んでくる。

地面に降りるとその大きな翼をまるで羽織のように体に巻き付け、まるで人のような姿へと変わる。


「主様。」

『アドゥレラか。状況はどうだ?』

「はっ、現在森の民を全員無事避難させ、後は侵蝕汚染の拡大を食い止めるのみです。」


どうやら目の前にいるこのハエ男がアドゥレラという者らしい。


「して、背に乗せられている子らは主様のご子息と…デモンベアでしょうか?」

『ああ、どちらも我が子よ。』

「なるほど。ということは…」


            

『…ああ。この子らに、侵蝕汚染(アレ)を見せる。』



これで1章は終了です。

2章からは色々と進展していく、のかな…?


====================

Lv:1

名前:アルフ

種族:シルバーウルフ 


今回熟練度レベルが上昇したスキル

・気配察知  Lv4 → Lv5

・隠密    Lv5 → Lv6

・鋭い眼差し Lv4 → Lv5

・思念話術  Lv1 → Lv3

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