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異世界転生したら、まさかのオオカミだった!?  作者: 永遠眠
第1章 転生した先は…。
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彼女の名前

時刻 "11:00"


満足そうな表情を浮かべながら、ドヤ顔でディアブロアを食べていくアダントとエフィ。

やれやれといった感じにディアブロアの死体を次々に解体し、肉は保存が効くよう乾燥させ、角や骨、甲殻は取り分けていく。


俺とデモンベアも取り分けられた肉に食らいついていく。


『あ、そうだわ。アルフ、せっかくだからデモンベアちゃんに名前付けてあげたら?』

『うむ、いつまでもデモンベアという呼び名では不便だろう?』


肉を食っている最中、ふと横からそんな発言が飛んでくる。

ぶふっとむせ返りそうになるが、なんとか堪えて飲み込む。


デモンベアも同様だったようで、こちらは堪えきれずにゲホゲホと咽ていた。


「そうですね…。せっかくの機会なんですから、若様自身でお名前を付けてあげてみましょうか。」

『き、急に何を言い出すかと思えば…。というよりもそんなことできるのか?』

「ええ。若様にならきっとできますよ。では今日の講義は"名前"を教えていきましょうか。」



―名前…。

人間や亜人以外の異種族は基本的に名を持つことはない。必要性があまり感じないからだという。


だが逆に名前を持つ異種族は特殊な力を持ったり、同じ種族内でも特別能力値が高かったりする。

これが所謂俺たちの世界でいう "ネームドモンスター" というものだ。


また名を与える事ができるのはすでに名を持つ者、また一定以上の力を持つ上位者である者ができる。

もちろん、名を持たぬ者もできるがその与えられた名には特別な力はないらしい。


「でも力が全てではありませんからね。」

『まぁな…。』


元々俺のいた世界じゃ名前はただの名称に過ぎなかったしな…。

とりあえずすでに名を持つ俺がデモンベアに名前を与えることはできるとのこと。

エネラ程ではないが、それでも若干の力は付与されるとのこと。


「ではお願いしますね。」

『大丈夫よ、お兄様。お兄様のくれる名前ならどんなものでも受け入れるつもりだから。』

『名前かぁ…。』


―ポンッ


    <妹:デモンベア の名前を変更してください。>


いつものポップアップが表示される。

仕方がないので、妹の名前をガチで考えてみることにした。

どんな名前でも受け入れてくれるとは言ったが、ふざけた名前とかはあれだしな。


デモンベア。災いを呼ぶ悪魔の熊。

デーモン、ベア。ってことだよな…。の癖して破壊魔法は一切使えない。

逆に回復系の癒し魔法しか使えないと。悪魔の癖に破壊は出来ず、回復しか扱えない。


その"デモンベア"事態の名前には色々と不吉な意味が込められてるっぽいし…。

少しイメージアップにつながる名前にするか。


まずは悪魔というマイナスイメージを撤去。その対義語は天使。

破壊じゃなく癒し魔法を扱うっていう点でも天使というイメージは似合いそうだな。


天使…天使…、エンジェル…は狙いすぎだよな。


とここまで考えて呼び名に近い、そして自分がイメージする名前が脳裏に浮かぶ。


『…アンジュ。』

「アンジュですか?」

『え?あ、ああ…、そうだな。アンジュって名前はどうかな?』

『アンジュって名前はなんだか不思議…。』

「ちなみに若様、その名前には何か意味とかってあるのでしょうか?」


聞きなれない言葉にエネラはその意味をアルフに問うてみた。

アルフは少しだけ考えた後、素直に伝えることにした。


『デモンベアの割には戦えないし、癒し魔法を扱えるんだろ?それは悪魔じゃなくて天使っぽい気がしてな。その名前を少し捻った名前だ。』


その意味をそのまま伝える。

それを聞いたアダントとエフィはにこやかな表情を浮かべ、エネラは微笑み、デモンベアは顔を俯けている。


"…あれ、まずったか?"


と焦り始めたが、デモンベアが泣いていることに気付いてさらに冷汗が流れ始めた。

だがその予想とは反して、エネラがアルフの背中を摩る。


「…若様。」


エネラが何を言おうとしているのかを察したのか、アルフは足を引きずる様に顔を俯かせているデモンベアの傍まで歩み寄り、その傍にゆっくりと座る。


『…っぐ…ひっぐ…。あた、し…そんな、こと…言われた、こと…なんて、初めて、で…。』

『うん。』

『ねぇ…お兄様…、あたしの名前を…もう一度、言って…?』


―ポンッ


    <妹:アンジュ に変更しますか?>


『…アンジュ。これからもよろしくな。』


    <妹:アンジュ に変更しました。>


『はい…、お兄様…!』

『では我らが娘の新たなる名を祝おうじゃないか!』

『そうね! もう本当になんて日なのかしら! これからもよろしくね、アンジュ!』

「よろしくね、アンジュ様。」

『はい…! これからも、よろしくお願いします…!』


アンジュは涙を目に浮かべ、にっこりと笑った。

それに合わせ、アダントとエフィは祝福するように天に向かって遠吠えを上げた。

エネラも喜ぶように両手を合わせ、頬に添える。

アルフは照れくさいのか、目を瞑って顔を背けた。



時刻はあくまで目安として書いてます。

というか全然進展しませんが、これでも進展している方です。きっと、たぶん。

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