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小春日和のコクリちゃん

作者: 瀬川潮

※クラウドゲート(株)さまの展開するWTRPG「舵天照」(http://www.wtrpg8.com/)のNPCを主人公に据えた短い二次創作小説です。

 晩秋の神楽の都は、珍しく小春日和の陽気に包まれています。

「コクリちゃん、お布団を入れるのを手伝ってちょうだいね」

 何もすることもなく、居間にごろんと寝転がって猫と戯れていたコクリ・コクル(iz0150)ちゃんはがばっと飛び起きます。本当は体を動かすことが好きなようで、水を得た魚のようです。

「うん、分かったよ。涼子さん」

 元気のいい返事をしますが、あらら。

 勢い良く駆け出すもんだから短いスカートから中が見えそうですよ。

 チョコレート・ハウスのオーナーで対馬商店の主でもある対馬涼子さんは、ここの旅館も経営しているようです。開拓者の依頼を受けてなかったりチョコレート交易に出掛けてないコクリちゃんはここでのんびりすることもあるようですね。

 ともかく、庭に出るとずらりと布団が干してあります。

 もう、日は随分傾いてますね。早く取り込まないとせっかくふかふかぽかぽかの布団が冷めちゃうかもです。

「涼子さん、ぱたぱたってはたかなくていいの?」

「もう旅館の人がたくさんぱたぱたってしてるからいいのよ。後はみんなで取り込むだけ」

 振り返った涼子さんは言います。旅館の人たちがせっせと取り込んでますね。

「よーし。ボクも役に立つよっ」

 あらあら。

 コクリちゃんたら、張り切ってもふもふの掛け布団を抱えましたよ。小さなコクリちゃんには大きすぎますが、ほっぺをぎゅ~って押しつけて支えています。

 そして居間に戻って……。

「あっ!」

 庭にまでコクリちゃんの悲鳴が届きました。でも開拓者さんだから心配はいらないわよね、と思ってた涼子さんですが、それから妙に静かです。

「大丈夫、コクリちゃん?」

 不審に思って様子を見に行く涼子さんですが……。

 そこには何と!

 取り込んだばかりの敷き布団と自分の抱えていたふかふか掛け布団に挟まれたコクリちゃんの下半身がありました。まるで布団からミニスカートと太もも、そしてニーハイソックスに包まれた可愛い足が生えているようです。

「コクリちゃん、女の子がこんな無防備な格好してちゃだめよ~」

「あああああん、涼子さん~っ!」

 思いっきり涼子さんに太ももの内側をさわさわとくすぐられ、布団の中でもだえるコクリちゃん。

「んもう、涼子さんもこうだよっ!」

 ぷは-、と布団から出たコクリちゃん。涼子さんに抱きついて再びふかふか布団に潜り込んでうだうだもだもだするのでした。涼子さんは悲鳴を上げますが、どこか甘い響きがありますね。

 外では、は~、やれやれと旅館の人たちが溜息を吐くのでした。



   おしまい

 ふらっと、瀬川です。


 クラウドゲート(株)さまの運営する「キャラコミュ」に、2013年11月に掲載した作品です。

 のんびりした雰囲気で、のんびりした一日を。

 そんな作品です。

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