プロローグ
いきなりだが、最近運がない。
いや相談しても意味のないことだとわかっている。この俺、大山 健太の運のなさは、生まれつきなことも分かっているのである。
しかし、最近特に運がない 自動販売機に入れたお金は返ってこないし、なにもない所で転んだり、友達と喧嘩をしたりとあげればきりがない、そして今は自転車の鍵を失くし自転車を学校に置いて帰るという、とても悲しい状況になっているのである。後方では帰りを急ぐ女子高生が、自分を見てくすくすと笑う声が聞こえる。「なんだよ‼」とか言い返すこともなく俺は、帰り道をトボトボと歩く
俺は、気の強いほうではなくどちらかというと家の中にこもってパソコンやゲームをいじっているタイプなのだ。
しばらく歩いていると、ふと不思議なことに気付く確認のために辺りを見回し確信する。人が全くいないのださっきの女子高生はもちろんいつもならもう少し賑わっているはずの道に誰もいない 「変なこともあるもんだ。」
とか思いつつ足早に歩いていく
その瞬間だった…
スドン‼
けたたましい音がそこら中に鳴り響いた
ほんの数メートル先に何かが空から降ってきたのである。
「へ⁉」俺は、びっくりして呆然と立ち尽くしていた。
何かが空から降ってきたことだけは分かるがあまりに突然のことだったので何をすればいいのか全く考えられなかった。
長い時間立ち尽くしていたような気がするがきっと5分も経ってはいないだろう。俺は、やっと重たい体を動かし何が落ちてきたか確認しようとした。その時だった
「いたたた! 着地失敗!」
かわいらしい女の子の声が聞こえた。
それが、彼女と俺の出会いだった…