まずはタネをつくる
始まった! しかし、まわりは人でいっぱい。おしくらまんじゅう状態。
理想は1カ所で完全に勝負を決めることだ。
移動にかかる時間もなく、延々と技術や知識介入が効くタイプのやつで薄い期待値を積み続け、最後に全額を使った勝負に出るのがもっとも丸い。
ただし、おそらく1位になるやつはそんなことをした人間でなく、途方もない確率を通した人間だろう。
(俺たちは1位をとるんじゃねぇ。目立たずして、そこそこの金を稼いで旅をつづけるんだ)
人混みをなんとか脱して、第一候補の店へと向かう。
一応、1位をとる目は完全には捨てない。
勝って、目立ったとしても金で黙らせればいい。
もし、まだ俺たちを奴隷にしようとしているやつが追ってきているのならば、そいつらを金で奴隷に変えてやればいい。
「さぁて、どうすっかな」
俺たちの使えるカネ、もといポイントはローナという単位だ。1人につき100ローナ。
昔にこの辺りを統治していた女王の名前とのこと。
賭ける最低額は1ローナから。そして最低倍率、払い戻しは2ローナから。
これがどういうことかというと、1ローナを賭け、何らかの賭けで勝てば、必ず倍になる。どんなものでもだ。
つまり、51%の勝率でもプラスが出るというルール。
簡単なハイアンドローのようなものでも、最低ベットだけしていれば勝ちが確定する。
「ひとまず、ほとんどの人の考えることは同じみたいですよ」
周りのみんなも駆け足で向かう。
俺たちの行先はそう、カードゲームの店。
この8時間でタネを作るのだ。
比較的早く動けたはずなのにすでに並びでいっぱいだ。
「チッ、並んでやがるぜ」
『10戦交代制になりま~す、最後尾はこちらで~す』
すでに人でいっぱいのカードゲーム。
「じゃあな、俺はこっちに行くから」
「はい。8時間後に」
ということでトニーと別れる。
俺が向かうのはそこそこ遠い場所にあるスマートボールの店。
俺が確実に稼げる介入の効くギャンブルだ。
(あるある! 狩られてない4つ穴がいっぱい!)
まだ全然人が来ていないようだ。
さっそく店員に輝くカードを渡し、なにやら読み取り機のような物に入れられた。




