まずは下見
「・・・・・・遠いな」
俺たちは街の中8か所に振り分けられ、スタートする。
簡単で大きな額が動くギャンブルは開始地点に近い。
俺が一番楽に稼げると思っているカードゲームは少し遠い場所だった。
「歩いて8分か、ちょっと微妙か?」
「どうでしょう? 別の場所の候補も立てたほうがいいですね」
「じゃあ俺は・・・・・・このスマートボールの店、お前はダーツだ」
地図を指さして確認する。第二候補だ。
実際に歩いてみる。
「ここまで・・・・・・おおよそ15分、1㎞くらいか」
「僕のほうは20分ですかね」
そのへんの屋台で売っていたホットドッグで小腹を満たし、まだまだ現場のチェックを続ける。
「ヤラは・・・・・・ちょっと稼いでレートがあがったらやるかもしれないな」
「採用されているルールはインフレルールですって」
「だろ。初期の金で一発失敗したら負けはダメだ」
「理想はハイ&ローで延々増やすのですよね?」
「そうだ!」
第三候補は・・・・・・。
「ここにするか」
開始位置からほど近い店。
なんの店かというとおそらくテキサスホールデムというカードゲームの専門店だ。
どこから渡来したのか知らないが、まんま同じルールのようだ。
「テキサスホールデムってなんですか?」
「まあポーカーの亜種だ。元がこっちかも知れねぇけど」
簡単にトニーに説明する。
「まずポーカーはわかるよな?」
「ワンペアとかフルハウスとかのやつですよね?」
「そう。それを場に出ている5枚の共有カードと、配られた2枚の手札で勝負するんだ」
「配られたやつと、共有カードで役が強いほうが勝ちってことですか?」
「理解が速いな。それで、相手の手が強いのかどうか駆け引きするってことだ」
このゲームは胴元と勝負するわけではないので、相手を食う力が必要になる。
運も必要だが、それ以上に駆け引きが大事なゲーム。
正直、人の心を読めるような人間が相手になったら勝てる要素が無い。
なので第三候補とした。
「どうしょうもなくなったら最後に賭けるのはここになるか?」
もっとも不安定と思われるドッグレースだ。
最後の一勝負にいいかもしれない。
「こいつは・・・・・・賭ける方式が違うのか?」
「倍率が固定みたいですね。競馬のように変動しないようです」
「ふぅん。うまいやつがみんな勝ち放題ってわけか」
液晶表示のようなものが無く、板に固定倍率が書かれているだけだ。
「ようし、とりあえず4つ。これを優先的にやる。それで1日目をなんとかしていこう」
そうこうしているうちに深夜を迎える。
ギャンブルバトル開始まで24時間を切った。




