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キノコ狩り

「にしてもこっちの国? は、こっちの国で食い物がアジア系に寄りすぎだろ! 〇イゼリヤと選択させて欲しいねぇ?」

「そんな無茶苦茶言っても、特産の物とかでメニューは違うでしょうよ」

「まあ酸っぱいやつと内臓系ばっかりよりはいいか・・・・・・」


 今日の昼食はチキン。

 ハニーマスタードチキン。

 がっつり500グラムくらいある。

 それにスープ。たまごスープ。鳥づくしだ。


「海が近くにないんか知らんが、魚も貝も高いし」

「地図を見る限り、100キロメートルくらいは無いですねぇ」

「100キロってこの世界だととんでもないねぇ。人乗せる馬車でもせいぜい時速10キロだぜ」

「まあ新鮮なものは食べられないでしょうねぇ」


 また徒歩で移動。


「そろそろ稼がないとなぁ」


 今回出たのは2の目。

 そこそこ近い村へと移動。

 日が暮れる前に移動出来た。


「おお、野菜炒めがあるってか。しばらく食ってなかったし、」


 野菜炒めは、ジャガイモに人参にブロッコリーにパプリカ。

 ただし、知っているものと色味が各野菜違った。

 ジャガイモは茶色く、人参はオレンジでなく白い。

 ブロッコリーは青々しく、パプリカも同様に青かった。


「なんか変な気分だねぇ。美味しいけど、目に入ってるものがこういう味っていうのが信じられないなぁ」


 目を瞑れば、塩コショウの効いた野菜炒め。

 目を開けると、まず見ないような彩色の野菜。


「緑黄色野菜の概念が崩れますね」

「どういう理屈で育つんだろうな。水と太陽さえあれば育つんかな?」


 翌朝。


『キノコ狩り。熟練のレンジャーが同行するので安全』


 どうにも怪しい日本語っぽいが、トニーの異世界語翻訳がアレなだけだろう。


「松茸だコレ」

「なんだい? そんなマズイ茸取るのかい?」


 顔を見合わせる俺とトニー。


「香りも独特で人気ないんだよ」


 たしかに、この世界の主食は小麦。米ではない。

 そして醤油という調味料もない。


「こりゃいいよ。取り放題だ」


 背中に背負った籠にポイポイ放り込んでいく。


「現代日本だったら万札が転がってるようなもんだぞ」

「でも、松茸は松茸っぽいですけど、日本のとは香りが違うような・・・・・・」

「松ぼっくりもあるし、ちょっと種類がちげぇんだろ?」


 宿に戻って、食堂でキノコを火で炙ってもらう。


「おお、んまいんまい。酒も進むわ」


 久々に食べた、独特の香り。

 グニャリとした歯ごたえは人を選びそうだ。


「キノコってよ日持ちしないんだっけか?」

「どうでしょう? 干しシイタケとかあったと思うんで、日干し? 陰干し? すればいいんじゃ?」

「そんじゃあ干して持ち運べるようにすっか。スープにして食おうぜ」


翌朝。


「・・・・・・」


 共同トイレから出られなかった。

 横にはトニーも入っている。


「なんだよこれよぉ。茶色い油みたいのが垂れ流しなんだけど」

「キノコの、成分に、なんか、あったんじゃ、ない、ですか?」

「お前、腹痛いのか?」

「かなり、痛い」

「俺、止まんねぇけど痛くはねぇ。全部でたら終わりそうだ」



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