サンドワーム
満腹、満腹。
そのあと歩くこと3時間。
村へ着いた。
「飛び降りの儀式ぃ~!?」
まあ未開の地とかではよくやっていそうなイメージのことだ。
「村で寝起きするには必要なことですって」
「なら仕方ないか・・・・・・」
と、いうことで。
森林のある方へ連れていかれ、
「うお~、高いねぇ」
水面までは20mほど。
横には滝が流れている。
「滝の中に入ってしまうと、あがってこられなくなるので奥へ飛べと言ってます」
「おっしゃ。任せとけ」
パンツ一丁で足からダイブ。
ドボン。
「おほ~、気持ちええ」
「僕もいきま~す」
上からトニーの叫び声が聞こえるので、泳いで場所を空ける。
・・・・・・ドボン。
パチパチと拍手が聞こえる。
上を見ると、村の男たちが拍手してくれていた。
陸に上がり、タオルを受け取る。
「荷物どうも」
預けていた荷物を回収し、男たちと村へと戻る。
「酒は飲めるのか? ですって」
「いくらでも飲めるぜって伝えてくれ」
「はい」
翌日。しこたま酒を飲まされたが、相変わらずこの体は酔うことができないほど頑丈らしい。
ぐらぐら。
地震がきた。
今は昼食中。ちょっとグラスの水がこぼれたくらいの震度だ。
「早く外へ避難してくださいですって」
客も店員も相当焦った様子で外へ出ていく。
「なんだ? なんかマズイのか? こんなもん震度3か4だろ?」
地震大国の日本では日常茶飯事だったが、こちらに来ては初めての出来事な気がするが・・・・・・。
そんなに大騒ぎするようなことだろうか?
そもそも、屋内避難が基本だと教わったが。
「サンドワーム? なんかモンスターらしいです」
トニーが翻訳して教えてくれる。
「うお、デカっ」
その地を這うオレンジ色をした芋虫は体長が10mほどあった。横幅も2mくらい。
それが3匹ほどこちらの村へ向かってきている。
飛び降りをしたところと反対の荒野から湧いて出たようだ。地面にはぽっかり穴が開いている。
「アレが地面から出てきたってことかい」
「何が危ないんでしょうか?」
トニーは近くにいた人に聞いている。
「ああ、作物に群がると。道中にある建物も壊される、奴らは見かけよりも硬い。だそうです」
「巻き込まれるから目視できる場所にいろってことな。オーケーオーケー」
30分後。
「幸いにもこちらにはきませんでしたね」
「助かったねぇ」
気を取り直して昼食。




