表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
69/72

これからの旅

「こちらの不手際、申し訳ありませんでした。本来ならお顔を見てお通しすべき・・・・・・」

「いいのです。さあ、行きましょう」


 衛兵の誰にも声を聞かれないくらい離れてから、


「いいのか? ロゲンさん」

「あなたたちが悪人でないのは見ればわかります。書類のことを知らなかったのも何か理由があるのでしょう。私が力になれるのはここまでです。ここからはあなたたちの旅。くれぐれも厄介事に巻き込まれぬよう」

「ありがとう」


 しばらく後、無事にフェザーポートの地を踏んだ。

 簡易的な宿と食堂がある。


「はい。お疲れ様。この先、共通語だったり"ノォド"っつう言葉だったりするから気を付けな。大きい街ならともかく、ノォドの言葉が」

「今喋ってる俺たちのって共通語?」


 御者の話を遮って、俺は疑問を口にする。


「そうだ」

「ってことは意外としっかり教育がされてる・・・・・・なんでもない」

「ともかく、あまり道から外れた村とかだと言葉が通じない危険がある。気をつけな」

「はいよ。ご忠告どうも」


 俺たちはバッグを持って、馬車から降りる。


「私たちはもう少し先まで行きますが、お二人は?」

「うぅん、疲れたし、ここで寝るかな。じゃあここでお別れだ」


 ロゲンと名も知れぬ姫は別の馬車へと乗り込み、先へと旅立った。

 別れはあっさり。


「二名、30ゴールドです。シャワー、トイレはこちら」

「はい」


 宿はベッドすらない布団を床に直接敷くタイプ。

 しかし、簡素な割にきちんとドアには鍵がかかるし、防犯面では問題ない。


「それはそうと、ちょっと高いよねぇ?」

「ですね。ここのご飯も20ゴールドですもんね」


 食堂は料金を払い、ビュッフェ形式。

 好きなものを好きなだけ皿にとっていいという。おかわりも自由。

 宿と併せると70ゴールド。


「今の手持ちは?」

「3000少々」


 朝の宿を出たタイミングで分配したので、馬車の料金で若干の差が生じたくらいだ。


「このまま行くと、一カ月後にはパンクだぞ。稼ぐアテを探さなきゃ」

「ですねぇ。ひとまずなんらかの稼ぎが必要かと。特に大きい街があるうちに」


 腹いっぱい食い、シャワーを浴び、床についた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ