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ある1室

「トニー、次の勝負が決まった」


 翌朝、告げた。


「何がですか?」


 俺は、昨日の夜の出来事を詳しく話した。


「僕に許可なく、勝手に?」

「俺の体は俺のもんだ。そう思ってな」

「構いませんけど。では、サヨナラですかね?」

「負ける前提かよ・・・・・・まだわかんねぇだろ?」

「でも、僕にできることはないですしね。頑張ってとしか」

「わかってる。3日待ってな」


 俺は策を練りに外をぶらつくことにした。


(何かねぇのか? 必勝の策ってのは?)


 やるのは絵合わせ。

 手札9枚からなる、ド〇ジャラのようなゲームのはずだ。


(参加者を抱き込む? どうやって?)


 そうこうしているうちに日が暮れた。

 ミィコとの待ち合わせの時間が来た。


「決まった。明日の夜よ」

「おいミィコ、君が卓につけたりは・・・・・・」

「しないわよ。ルールもすべては知らないし、イヤよ、イヤ」

「1人、俺の相方を入れるってのは?」

「それはできるわよ。そのかわり、ママも相方を使うわよ?」

「構わねぇ。それで頼む」


 トニーには悪いが、手伝ってもらうことにした。

 明らかに1人では分が悪い。


「トニー、悪ぃ。手伝ってくんねぇ?」

「はあ。負けても責任はサムがとるならいいですよ」

「おう。任せな」


 口だけ叩いて、取り込むことに成功した。

 明日、勝たないと宿賃すら怪しくなる。


(絶対勝つ!)


「お前ら、負けたら客を取ってもらうぞ。一万ゴールド分のな!」


「泣こうが喚こうが、館で奴隷だ。聞いちゃあいたが、女みてーにきめ細やかな肌してやがる。もし負けても客はつくだろうよ」


 街の中心部にある、部屋の1室に置かれたヤラ。

 そこに6人の人間が集結した。

 まず、俺とトニー。

 そして唯一の女性。でっぷりと太った、いかにも金持ちといった装飾品をつけている。

 赤い髪の短髪の男、こいつがママのお供。

 最後にスキンヘッドが2人。

 この2人は介添え人。公平に、牌を混ぜたりするのが役目だ。


「いいわ。始めましょう」


 1万ゴールドの札束が置かれる。

 介添え人の2人が、横のテーブルに飲み水を用意してくれた。


「勝負は24局。最後にプラスが多い陣営の勝ちだ」


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