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◆第二章㉗ 破滅の光(前編)

 ダンケルは違和感を感じた。さらに力を籠めてサイクロプスの心臓に『月下の剣』を押し込んだ。しかし剣が刺さり切らない。


「何⁉」


「グォオオォオォッ‼」


 サイクロプスの腕が動き、背中側のダンケルに掴みかかった。


「チッ‼」


 ダンケルは剣を抜き、飛び退く。




「なっ⁉ 何で死なないんだ⁉」


 離れた場所で見守るしかないトーマスがザハールに問う。


「……ぬぅ……彼奴きゃつめ、強化魔法『フォルサ・ソーマ』で心臓を集中的に強化しおったな……」


 ザハールは苦虫を噛み潰したような顔をしている。




「強化魔法か‼ 魔物のくせにやるじゃねぇか!」


 ダンケルは再びサイクロプスに向き合った。今度は正々堂々、正面から真っ向勝負をするつもりだ。


 突然、サイクロプスの大きな1つ目に光る紋様が浮かび上がった。


 サイクロプスの大きな黒目(赤目)そのものが魔法陣となっている。


「あ、あれは⁉ いかん! マクリア・アミナ・バリエラ‼」


 ザハールがこの状況で接近するのは無謀だ。ザハールは遠距離から防御結界魔法をダンケルにかけた。近距離でかけるのと比べて防御力は下がるが、無いよりはマシだ。


 ダンケルはさすがに危機感を感じ、苦し紛れに、素早く複数の小さなナイフをサイクロプスに向かって投げつけた。サイズはペン程しかない。


 シュンシュンシュンシュンッ‼


 ナイフは圧縮魔法でサイズを縮めて携帯していた物だ。無詠唱で圧縮解除魔法『レドーモ』が使用され、ナイフは飛んで行きながら元の30cm程の大きさに戻っていく。


 その刹那、サイクロプスの目から、破滅の破壊光線『カタストロフィ・アクティナ』が放たれた。




 ドゥッ‼




 まばゆい輝きを放つ強烈な光の波動が発せられた。真っ白で強烈な明るさの光の波動の中に、時折様々な色が混じって虹色に輝く。火花のように周囲に光の粒が飛散している。


 ダンケルがサイクロプスに向かって投げたナイフは、破壊光線の波動の射線上に入って、瞬時に幾つか蒸発した。他のナイフ数本は明後日の方向に飛んで行ってしまった。


 目から発する破壊光線は、サイクロプスの視界の中心に撃ち込む事ができる。見た位置に確実に命中させられるという事は、命中率100%という事だ。


 ダンケルは一瞬、回避を試みたが、自身のスピードを持ってしても回避し切れない事を瞬時に悟った。即座に『月下の剣』を鞘に収め、魔力で身体を包みこむ『魔霊気』によって形作られた『魔霊鎧装まれいがいそう』を全開にする。腕をクロスし、全力で防御する。


 直撃した直後の波動は、ダンケルを覆うザハールの防御結界魔法の膜によって拡散し、威力を抑えた。


 ドドドドドドド……‼ 


 しかし、サイクロプスの目の魔法陣から破壊光線の波動が放たれ続け、徐々にボロボロと防御結界魔法の膜が崩れ始める。


 ドゥッ‼


 破壊光線の出力が上昇した。ザハールがダンケルにかけた防御結界は一気に吹き飛ばされた。ダンケルの魔霊鎧装まれいがいそうも徐々に剥がされて、バラバラと光の塵になって消えていく。


 魔霊鎧装まれいがいそうはダンケルの魔霊気。剥がされた先から再発動で修復。そしてまた剥がされる。こうなっては、どちらの魔力が先に尽きるかの綱引きだ。いや、この場合、明らかにダンケルが不利。手も足も出ない状況だ。


「チイィッ‼」


 絶体絶命……‼




 カンッカンカンカンッ‼ カンカンカンッ!


 金属が打ち付けられるような音が鳴り響く。




 グサッ! グサグサグサッ‼


 複数のナイフがサイクロプスの白目に直撃した。


「グガァアァッ‼」


 サイクロプスが咆哮のような呻き声を上げた。


 ダンケルが投げたナイフの幾つかは明後日の方向に飛んで行ったかのように見えたが、ダンケルの瞬間操作魔法『ディトール』で「ク」の字や「コ」の字を描くように急角度で複数回軌道変更され、グルッと回り込ませてサイクロプスの白目に直撃させたのだ。

 金属音は、跳ね返るように急角度で軌道変更した際の音だった。


 サイクロプスは破壊光線に魔力を集中し、強化魔法が疎かになっていた。


 ダンケルの魔力が籠められたナイフは、サイクロプスの魔霊気を貫通し、大きな眼球に深く突き刺さった。




「……急がば回れ……とはよく言ったものだな……。ククッ」


 ダンケルはニヤリとして呟いた。


 サイクロプスは悶絶し、「プシュウゥゥゥゥゥ……」と、破壊光線が途切れ、思わず武器を手離して両手で目を抑え、回復魔法を発動した。


 その隙をダンケルは逃さない。ガードを解いて『月下の剣』を抜く。




無月光突エクリプス




 ドッ‼ シュンッ‼


 ダンケルは爆発的な速力と跳躍で一気に間合いを詰め、ガードがガラ空きの腹部側から、一気にサイクロプスの心臓に『月下の剣』を突き立てた。


 ズグサッ‼


 サイクロプスはダンケルの一撃の勢いで背中から倒れていく。 


 ダンケルの『無月光突エクリプス』という瞬間突撃技だった。突撃の瞬間にダンケルが踏み込んだ地面には、まるで砲弾が落ちたような痕が残った。

最終的には縛りがありつつも、【主人公が圧倒的な強さで無双する物語】です☆

ゲームやアニメのアニメーション経験者ならではのアクション描写にご期待下さい!


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 ☆配信スケジュール という投稿で次回以降の配信が確認できます!


作者ページ

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