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Deadman・Fantasia〜死霊術師の悪役道〜  作者: 泥陀羅没地
第一章:獣の厄災と強欲の魔女
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獣の軍靴と強欲者⑤

――ジジジッ――


西の女王が人に討伐されていた頃……東の女王は、配下が運ぶ食料を貪り、種の数を増やしていた……ただ、何かを恐れ、それから己を護る為に。


――ガツッ…ガツッ…――


運ばれた食料を喰らう……卵を排出し、更に喰らう…卵は数分と経たず孵化し、百の兄弟と共食いを始める。


――ガツッ……ガツッ…――


やがて百は生き残った十数の成虫と成り、産み落とした母の為に飛び立つ、母はそれすら目もくれず只管に食い続けた……だが。


「GIGIGIGIGI?」


可笑しい、妙だ、餌が、食料が運ばれて来ない、それに駒の数が少ない。


「GIGIGIGI……」


苛立ち、不快感……いや、それ以上に掻き立てられる不安感と恐怖、一先ず空へ逃げて状況を――


――ドゴンッ――


「GIGI……?」


そう思い至った所で、不意に身体が浮く、飛んだ訳では無い、空中に投げ飛ばされる、身体は痺れ、痛みが走った。


「GIGIIIIIIッ!?!?!?」

「うるっせぇなぁ……ま、良いや、セレーネの姉貴、任せたぜ?」


「おうよ」

――ゾクッ――

「ッ!?――」


その声を聞いた瞬間、過去1度も感じたことのない寒気が襲う、そして、己の本能に従い、逃げようとしたその時。


「〝独壊(どくかい)〟」


紅い髪の、その”死神”と、目が合った。


――ゴスッ――

――パァァンッ――


まるで空気を限界まで詰めた風船に針が突き刺さる様な音を出して、東の女王は死に絶えた。


「おいよぉバリッドぉ……コイツ硬えんじゃねぇのかよ?」

「いや、姐さんのあんなモン喰らって生きてられるのボスかベクターさん位だろ……怖え」


ギラリと紅い髪の美女が、萎縮する大男を睨むと、まるで悪びれずにそう悪態を吐く男。



――――――

【バリッド】LV:50(最大LV)

【飢猪屍人】


生命力:14000

魔力 :7000

筋力 :10000

速力 :12000

物耐 :10000

魔耐 :8000

信仰 :5000

器用 :3000

幸運 :5000


【保有能力】

〈大槌術〉LV:6

〈歩法〉LV:8

〈体術〉LV:8

〈狂化〉LV:6

〈威圧〉LV:6

〈悪食〉LV:3

〈死霊術〉LV:5

〈聖属性脆弱〉LV:10


【保有称号】

〈ハデスの眷属〉〈猪突猛進〉〈脳筋〉〈暴走の猪突〉


――――――


「テメェもタフさだけはあんだろうが」

「冗談キツイぜ姉貴、アンタの一撃喰らったら身体千切れ飛ぶわッ!?喰らうのも治すのも痛えんだぞ!?」

「治るなら良いだろ」


つまらなそうに鼻を鳴らす美女。


――――――――

【セレーネ】LV:50(最大LV)

【屍人戦姫】


生命力:10000

魔力 :5000

筋力 :12000

速力 :10000

物耐 :10000

魔耐 :10000

信仰 :5000

器用 :8000

幸運 :5000


【保有能力】

〈体術〉LV:8

〈歩法〉LV:8

〈気配察知〉LV:7

〈魔力察知〉LV:7

〈直感〉LV:8

〈五感強化〉LV:6

〈死霊術〉LV:3

〈聖属性脆弱〉LV:10


【固有能力】

〈逆神拳豪〉


【保有称号】

〈ハデスの知己〉〈生粋の戦闘狂〉〈背教者〉〈蘇りし者〉〈美しき喧嘩師〉

――――――


「しかし張り合いねぇ……どーせなら〝アイツ〟みてぇな奴とでも――」

『あ〜!居た〜!』

「「……ん?」」



……何はともあれ、東の脅威は排除されたとさ。


○●○●○●


「GIGIGIGIッ!?!?」


南の女王は、逃げ惑っていた……平原を離れ、平原よりも身を潜めやすい湿地へ。


――ザクッ――


「GIIIII!!!」


コレだ、何処を探しても人の気配の1つもない、何一つ感じないのに、傷が増えていく……既に護衛の蟲数百が殺られた……それが何よりも彼女の恐怖を掻き立てる。


――カサッ――

「ッ――ッ!?」


故にだろう、自身の発した物ではない異音に、反射的に攻撃したのは。


「あ〜……バレちゃった……」

「ホッホッホッ、まだまだ修行が足りませんねぇディヴォン殿」


――ボトッ――


攻撃したにも関わらず、危機感を感じさせない会話、それはそうだろう……実際、危機ではないのだから。


「※※※※※※!?!?」


攻撃に振るった足が地面に、無情に落下する……つまりは切り取られた、それに対する叫び、その痛みに対する悲鳴……何よりも。


――絶望――


眼の前の、孫と翁の様な二人組に対する絶望だけが胸中を埋め尽くす。


「ベクターさん、何でそんなに隠れるのが上手いの〜?教えてよぉ!」


――――――

【ディヴォン】LV:50(最大LV)

【屍毒蛇人】


生命力:8000

魔力 :10000

筋力 :8000

速力 :15000

物耐 :10000

魔耐 :10000

信仰 :3000

器用 :10000

幸運 :5000


【保有能力】

〈短剣術〉LV:6

〈歩法〉LV:8

〈気配察知〉LV:8

〈魔力察知〉LV:6

〈隠密〉LV7

〈毒薬調合〉LV5

〈死霊術〉LV3

〈聖属性脆弱〉LV:10


【保有称号】

〈ハデスの眷属〉〈熟練の暗殺者〉〈外道〉〈悪毒の魔蛇〉


―――――

―――――

【ベクター】LV:50(最大LV)

【下位執事屍人】


生命力:15000

魔力 :12000

筋力 :10000

速力 :12000

物耐 :9000

魔耐 :9000

信仰 :5000

器用 :12000

幸運 :5000


【保有能力】

〈鑑定〉LV:8

〈短剣術〉LV:8

〈体術〉LV:8

〈歩法〉LV:9

〈気配察知〉LV:8

〈魔力察知〉LV:8

〈礼儀作法〉LV:9

〈隠密〉LV:9

〈料理〉LV:8

〈指揮〉LV6

〈死霊術〉LV:7

〈聖属性脆弱〉LV:10


【固有能力】

〈神出鬼没〉


【保有称号】

〈ハデスの忠臣〉〈熟練の暗殺者〉〈執事長〉


―――――



「フフフッ、何も特別な事では御座いません、周りを良く見て、自分を良く見て、周囲からどう見えるのかを意識する、それだけの事です」


辛うじて意識を保っていた女王は、会話を弾ませる二人から逃れようと、ゆっくり、ゆっくりと脚を動かす。


「自分の行為が上手くいっている、等と過信しては行けませんよ?こんな風に」


――ドスドスッ――


脚と羽に穴が空き、身動きが完全に取れなくなる。


「それでは、さようなら」


南の女王は、絶望の海に沈んだ。


●○●○●○


「GIGIGIGIッ!」

「ウフフッ、ほらほら御逃げなさいな♪」


空を飛翔する異形の影は、己を追う小さな影に恐怖していた。


「逃げなければ死んでしまいますよ?」


――ドシュドシュッ――


小さな影が、その黒い羽を一際大きく振るう……千切れた羽は高速で飛翔する弾丸と成り、女王へ襲い来る。


――ビュンッ――

「えい♪」

「GIIIIIII!?!?!?」

まただ、かれこれ何度目かの命中、躱した筈の攻撃が向きを変えて、襲い来る、どう避けようが、どう防ごうが、必ず急所へ命中するのだ。


「ウフフッ、さぁさぁまだまだ続きますわよ?」


――踊りましょう?――


――――――

【グルーヴ】LV:50(最大LV)

【屍鴉姫】


生命力:13000

魔力 :12000

筋力 :10000

速力 :10000

物耐 :10000

魔耐 :10000

信仰 :8000

器用 :6000

幸運 :5000


【保有能力】

〈飛行〉LV:9

〈風魔術〉LV:8

〈死霊術〉LV:6

〈気配察知〉LV:5

〈魔力察知〉LV:6

〈魔力制御〉LV:8

〈礼儀作法〉LV:8

〈料理〉LV:6

〈聖属性脆弱〉LV:10


【保有称号】

〈ハデスの眷属〉〈熟練の魔術師〉〈黒鳥の妖姫〉


――――――――


その翼を震わせ、くるくると空中で舞う美女はそう妖しげに笑う、しかしその笑みに女王は恐れを抱く。


「ウフフッ♪……あら?」


そんな中、不意にその美女が呆けた声を出す……すると。


――ドドドドドドドッ――


凄まじい衝撃と共に、身体中を土の槍が襲う。


「もう!タラト!?私の獲物ですのよ!?」

「アッハッハッ!何を言ってるんだい?〝私達の〟だろう?……君だけ主に褒美を強請ろうなんて許すわけ無いだろう?」


黒い羽の美女は下の仲間に抗議を申すと、その仲間の、引けを取らないほどに美しい女性が楽しげに笑う。


――――――

【タラト】LV:50(最大LV)

【屍罠蜘蛛女】


生命力:10000

魔力 :10000

筋力 :8000

速力 :8000

物耐 :8000

魔耐 :10000

信仰 :5000

器用 :15000

幸運 :8000


【保有能力】

〈鑑定〉LV6

〈体術〉LV:6

〈土魔術〉LV:9

〈死霊術〉LV:5

〈罠設置〉LV:9

〈気配察知〉LV:8

〈魔力察知〉LV:8

〈隠密〉LV:6

〈罠作成〉LV:6

〈礼儀作法〉LV:6

〈聖属性脆弱〉LV:10


【保有称号】

〈ハデスの眷属〉、〈外道〉〈狂科学者〉〈探求者〉〈賢謀の蜘蛛〉


――――――


「うぐぐ……はぁ、仕方ありませんね」

「それじゃあ、帰って主に強請りに行こうか」

「そうですわね!」

「「ウフフフフッ♪」」



「ングッ!?グモモッ!?」

「ハデスさん!?水、水を!」


街でアーサー達を観察していた誰かさんは盛大に喉をつまらせたとか……。






「ハァァ!?!?僕の駒が殺られた!?何で!?誰が!?」


一方その頃、蟲達が進化を果たし、街の壊滅は決定したとその場を離れていた黒幕さんは、その状況を見て憤怒に顔を歪める。


「巫山戯んな巫山戯んな巫山戯んなッ!?彼奴等を造るのにどれだけ掛けたと思ってる!?どこのどいつだ!?」


『我々の勝利だ!』

――ウオォォォォォ!!!――


黒幕は街を見下ろし、歓声を上げる人間達を見て、顔を憎悪に歪めた。


「彼奴、彼奴かッ! 低能な下等生物がぁ……この僕、〝下位悪魔〟の〝リグラドナ〟が直々に食い殺してやる!」



逆恨みを滾らせて街へ飛んで行く黒幕……イベントの終着は近い。


「ん〜……そろそろ動くかぁ」

久し振りにステータスを書いた

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