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59 帰路
帰り道、私は一つの事実に気がついた。
ソフィアさん、料理作ってたじゃん、と。
テストでの賭けで負けて食べ損ねた手料理が近くにあったと考えるとどうしてもショックが大きい。
いや、同じ時間に仕事してたから私は食べれなかったのは分かっているけど……なんかなぁ。
「食べたかったなぁ、ソフィアさんの手料理……」
「ふぇ、えっと、晩ご飯、作りましょうか?」
「声に出てた!? ……お願いします」
なんか恥ずかしいな、独り言に反応されるって。
……なにはともあれ、ソフィアさんの手料理を食べることに成功したみたいだ。
今度、お礼に洗濯でも手伝おうかな。
「ありがとうね、ソフィアさん」
「いえ、いつも作っていただいていますし、これくらい当然ですわ」
なにを作ってくれるのかな?
私は期待に胸を膨らませて家に帰るのだった。
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