1、鑑定
1000年1月1日王国が誕生してから1000年とされるこの日にシンで生まれた子、アルゼは皆と等しく鑑定を受けていた。
「むっ!」
「ドルト、どうしました?」
村長であるシルクが問う。
「この子は!この子は鑑定が出来ん!SR+以上のスキルの持ち主じゃ!」
「な!何っ!シード!急ぎサンドラに知らせてくれ!」
「かしこまりました。」
副村長であるシードは通信機を使い、サンドラ国の連絡を取る。
『こちらサンドラ国鑑定所ーシンからの連絡なんてめずらしいねーどうかしました?』
『アイク様ですか?こちらで鑑定できない赤子が誕生しました。指示をいただきたく連絡しました。』
『まじか・・・SR+以上か・・・すぐに俺が行くからとりあえず待機しててくれ。』
『かしこまりました。』
「どうだった?」
「アイク様がいらっしゃるそうです。それまでは待機とのことでした。」
「そうか・・・それにしても、UR以上とはな。スキルの内容にもよるが、この村はさらに発展するな。」
「UR以上ともなれば国で保護され、戻れないかもしれませんよ。」
「いいんだよ。鑑定士以外は成人の10までは生まれた場所で育てることが決められているんだから。それまでにここを出ていきたくなるように育てたらいいんだ。」
「村長は土壌だったからそうはいいますが、戦闘専門のようなスキルだったらそうはいきませんよ。おそらく。」
「とりあえずはアイク殿の到着を待とう。LGとかだったら・・・世界を変えかねないがね。」