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神様

短編で一度上げましたが、連載にくくった方が書きやすかったので変更させていただきます。

常識とかそんなものはあまり考えずお読みください。

▽神様



この世界には、二人の神様がいました。

一人はアズナ神。

天界を守ると言われる、正義の神様です。

一人はアギナ魔神。

冥界を守ると言われる、悪の神様です。

二人の神様は、世界の住人に姿を現せたことはなかなかありません。

随分と昔は、獣一族や月の一族と交流があったようですが、ここ200年ほどそのような交流は見られていませんでした。

二人の神様は、どちらも中性的な顔をした子供らしいので、まず神だとは分からないらしいのですが、姿を現せてくれないのならばそれを知ったところでしょうがないでしょう。

神様が姿を現せなくなった理由は、会いにいくのが面倒くさいとか、面倒くさいとか…そんな理由でした。


人は、何事にも正義と悪を分けたがりました。しかし、それは人の勝手な決まりであって、それらの常識が神様に適応されるなんてことはありません。

適応されると思っているのは、そんなルールを作り出した人々だけなのでした。


アズナ神とアギナ魔神は、決して仲が良いとは言えませんでしたが、それぞれの立場というものをわきまえていました。

ですから、仲良くならないにしても、きちんとお話をすることはできました。

きちんとお話ができなかったのは、人間と天上人です。


人間と天上人は、この世界「グランディア」を自分たちのものだと勘違いをしていました。

この世界を作ったのは誰か、生物が生活できるような状態にしてくれたのは何のおかげなのか。それすら忘れていました。


この世界には、世界を支える柱「頭人柱(かしらじんちゅう)」によって保たれていました。それを作ったのはアズナ神とアギナ魔人でしたが、人々はそれを利用しようと考えました。

それを利用することによって世界の安定が壊れてしまうとも知らずに…



アギナ魔神は言いました。


「なぁ、この世界、壊れたらどうする?」

「なんです突然。」

「人によって壊される世界。なんて脆いんだろうとかさ、考える訳よ。どうだいアズナ。」


アズナ神は言いました。


「人に壊されるなんてないでしょう。所詮人ですし。まぁ、人の住めない大地にはなるでしょうが、そんなこと知ったこっちゃありません。私たちは、私たちの使命を全うするだけです。違いますか?」

「ちげぇねぇ。」


そう言って二人は、また頭人柱に会いにいくのでした。



正義とはなんでしょう?

悪とはなんでしょう?

それらは全て人の勝手により生まれたものとしか言えません。

しかし、それらを分けてしまわないと、守れないルールというものが人間の世界には存在します。

しかしそんなルール、世界の神様的意見としては、どうでもいい。の、一言で収まってしまうようです。

正義、悪と分けられた二人の神様ではございますが、そんなのは人のご都合主義によってできた架空の神。

実際のところ、人を助けてくれるでもなく、守ってくれるわけでもなく。

そこのところを理解した上でないと、神というのは信じない方がよいと言えるのでしょう。

所詮、神という言葉でさえ、人が作ったものなのですから。


「結局な、誰が誰を信じようと全て起こすのは人間であり、所詮オレたちには関係のないこった。」

「全て見放すというのも少々心苦しいものもあるのですがねぇ。」

「っは、よく言う!!」

「おや、失礼ですね。」

「おいおい、口元ニヤけてるぜ?」

「おっと、いけない。つい。」


これは、そんな神様に作られた世界で生きる、とある少女のおはなし。

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