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モブ顔の俺が男女比1対12のパラレルワールドに転生。またも同じ女の子を好きになりました   作者: #とみっしぇる


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315/342

315 勇太は試合の合間に多忙を極める

高校柔道冬の選手権、全国大会。


勇太の嫁ズナンバー3、カオルの初戦は茶薔薇学園の勝利に終わった。


今日は残り1試合。ここから次の試合まで時間がある。


朝、歌ったので午前の仕事は終わり。次は夕方に勝ち残ったチームのインタビューだ。だから今の勇太はフリー。


しかし、試合場から通路に出た勇太の前には1回戦を敗退したチームの面々が並んでいる。


「ハイビスカス学園のみなさん、最後まで頑張る姿勢が素敵でした」


「ありがとう、勇太君」

「夏のインターハイも勇太君の前に来れるように頑張ります」


そしてギャラリーがざわざわする前で、正選手、控え計7人のリクエストで、握手、ハグ、頬ふにふに、のいずれかをやった。


そしてクッキーの、あ~ん、ぱくをやった。


いいな~、キャ~と歓声が大きい。勇太の出現率が高いパラレル市でもいまだにざわつく現象。


すると、やっぱりこうなる。


「コットイ2年、ハラノフクエです。頬ふにふにでお願いします」


今日は47都道府県の代表が16チームまで絞られる。要するに、31チームが敗退する。


31チーム×7人で計217人。もれなく勇太の前に現れた。そして勇太はリクエストに応えていく。


本当は、クッキーだけ配るはずだった。柔道連盟の依頼で来る前に500枚焼いてきた。


選手と控えで7人×47チームで329枚を配ってほしいとも言われていない。とにかく500枚を会場に持ってきてほしいと依頼された。


ルナは勇太の横にいる。梓はカオルのところに行った。ふたりは、このあたりはブレない。


勇太はハイビスカス学園5番目の女の子に握手を求められた。手を握ったとき、ゴツゴツで傷だらけの感触があった。


少し表情が変わった勇太の顔を見た女の子は、右手を引っ込めようとした。

『・・ごめんなさい。気持ち悪いでしょ。離して下さい。手が汚いって男の人に言われたことあるし』


それを聞いた勇太は、会ったこともない男子に憤慨した。


「そんなことない。君の手は努力する人の手だ。それを汚いなんて言う男がダメだ」


そう言って、傷だらけの右手を両手で包み込んであげた。


勇太は意図してやっていない。パラ高柔道部員、茶薔薇柔道部員にも普通にやっている。


ただ、ここはパラレル熊本市。ギャラリーは勇太免疫ゼロ。

『やさしかとー』

『あぎゃん言われたか~』

『勇太君、熊本に引っ越してこんかねー』


パラレル熊本弁らしき言葉が飛び交っている。


そうすると、いつもの現象が起こる。


30人ほどの相手をした勇太は、やっと行列が途切れたかと思ったが甘かった。


列が再びできた。なんだか一般の熊本県民もいる気がする。


これは勇太の行為を見て、本当に優しい男子に触れてみたくなったから。


彼女らにもクッキーのあ~ん、ぱくをやった。


どんどん減るクッキー。


これを見た勝ち上がったチームの選手は、自分達にクッキーが回ってくるのだろうかと、余計な心配をしている。


ルナは「やっぱ勇太って優しい~」と笑顔を向けた。


茶薔薇陣営にいた梓は嫌な予感がしたからスマホを開いて、このリアルタイム配信を見た。

「ヤバい・・」

きょうも、そう呟いた。


◆◆

茶薔薇の試合が始まる。


勇太は周囲の人に言われて試合時間だと知った。急いで試合場に駆けつけた。


女の子達は勇太との『ふれあい会?』は続けたいけど、カオルは勇太の嫁ズのひとり。邪魔をしないのが不文律となっている。


対戦相手は取鳥県のサカイミズキ高校。注目校のひとつで、去年のインターハイ出場者が2人もいる。


ツバキ部長、ハラダヨシノが勝ったが、残り2人が負けてカオルに回った。


みんな勇太に激励してもらって、相手校の選手も素晴らしい動きだ。


大将戦。カオルが63キロの高校エースなら、相手のネコタ選手は66キロの超有望株。


前評判を覆し、茶薔薇を破る可能性もあると言われ出した。



しかし、そうはならなかった。


開始30秒。


右の内股を警戒するネコタをカオルが左にスイッチして、やっぱり内股を決めた。ネコタ1回転。


「1本!」


おおお~、の歓声。勇太までガッツポーズだ。


不知火マイコ直伝の技術だ。


「ぐっ、すごい腰のキレだった。勇太君、不知火さんと日々、ベッドの中で磨かれた腰の動きに負けたのね」


「あ、いや、そういうんじゃなくて…」


不知火マイコが勇太ファミリー入り確定ということは、マイコとカオルも女同士で籍を入れる。


性に肯定的な、この世界。カオルは『昼は柔道三昧、夜は●ックス三昧』と尊敬の念を込めて誤解されている。


ともあれ茶薔薇柔道部は勝ち残った。


勇太はカオルのところに行こうとしたが、試合を敗戦で終えた選手が、続々と勇太の前に集まってきた。


やっぱり、ねぎらい大会になってしまった。


予感はしていても戸惑う勇太の顔が、ルナのツボに入って吹き出してしまった。


ルナは勇太の背中をバンバンたたきながら「ドンマイ」と笑うばかり。


今日の勇太はまだ、カオルどころか茶薔薇柔道部の誰とも普通に喋っていない。

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