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モブ顔の俺が男女比1対12のパラレルワールドに転生。またも同じ女の子を好きになりました   作者: #とみっしぇる


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274 冬の選手権1回戦

早くも高校柔道・冬の選手権県予選が始まった。


パラ高は第一シードの茶薔薇学園と同じブロック。茶薔薇が最初に選んだ位置の初戦。


なので4つある試合場の第一エリアの初戦である。


勝ち上がってもパラ高は3回戦で茶薔薇と当たる。


その前に行われた開会式では、純子&風花に助っ人ギタリストの中戸明日香で、2曲ほど歌った。


なぜか第一試合会場の初戦、先鋒で試合を控えている勇太も押し出されて歌った。


「俺って選手でエントリーしてるのに・・」


ここまでくるとルナも笑ってしまった。今日も勇太の背中をたたいて『ドンマイ』とステージに押し出した。


ギャラリー女子は『ルナちゃんグッジョブ』と親指を立てた。


柔道の県予選とは思えないほど、人、人、人。


ちなみに今回は不知火マイコは来ていない。パラ体大で来月の世界柔道に向けて猛特訓中だ。


今週も1度だけ、勇太不在のときにリーフカフェに来ただけ。


宣言通り、真剣モードのようだ。


大注目の1回戦。


なんだかんだと勇太とルナは歌の助っ人なんかで人前に出ることに慣れている。


最近は勇太がカスタネット、ルナがキーボードを持ってジオンモールで純子&風花の手伝いをした。


そのときも同じくらい人がいた。


「うわっ、すごいっす。緊張感がヤバい」

次鋒のマルミがつぶやいている。


勇太がマルミ、タマミ、キヨミの三つ子を見ると、キヨミがヤバい。他のふたりは、まだ余裕がある。


キヨミの顔が青い。


勇太へのアプローチは姉妹の中でも一番だが、人前で緊張しやすいのは彼女だそうだ。


「ほらキヨミ、手を出してみな」

「?」


勇太がキヨミの両手をつかむと、にぎにぎした。


「冷たくなってるぞ」

「・・怖い」


涙目の美少女は、かなり可愛い。


「大丈夫、大丈夫。ほら、指先が暖まってきた」

「・・・」


はわあ~~と歓声が上がった。


ルナ部長も笑っている。


ネットでは意外とヘイトはなく、ほっこり勇太の優しさ溢れるシーンだ。


マルミ、タマミ、他の部員も同じことをしてほしかったが、自分達が便乗するとヘイトの量が読めない。


本能で踏みとどまった。


1回戦の相手は県の東にある湖東工業。下馬評ではパラ高校の方が上だ。


そして相手校の先鋒が呼ばれた瞬間、「うしゃあああ!」と両手を上げている。


彼女は先鋒を選ぶくじで勝ったようだ。

「よろしくユータ君!!」


「こちらこそ、よろしくお願いします!」

「は?・・あうんっ」



勇太は真剣モードに突入。


しかし、困った現象が起きた。


▽敵せんぽうは、ゆうたの響く声を浴びた。HPに50のダメージと、軽い魅了。


「うりゃああ」勇太が相手の襟をつかんだ。


▽敵せんぽうは、ゆうたのゾーンに取り込まれた。HPに80の追加ダメージ。


「あ、あえ、あう、あぐ」


「待て!」。審判が止めると、相手は腰砕けだ。


「警告!」


▽敵せんぽうは、股間が濡れて腰が落ちた。濡れた不快感でHPに80ポイントのダメージと警告1回。


「おらあ!なんのために先鋒を勝ち取ったんだ、てめえ」


「・・はっ」


敵先鋒は、仲間にゲキを飛ばされてやっと我に帰った。


それにしても・・勇太はフェロモンに加えて、響く声までパワーアップしている。


数日前に原隣商業に行ったときより、上がってしまった。


今回、冬の選手権全国大会、世界柔道のために歌の練習量を増やした。


その上に、嫁ズのペア曲をプレゼントするために、楽譜を作れる風花と何度も歌った。


世話になったお礼に助っ人ギタリスト中戸明日香にあげるパクり曲も、彼女が空けられる午前1時から内容を詰めている。


完全な勇太初見の敵先鋒は、実物のエロフェロモンに耐えきれなかった。


それでも真剣な勇太に失礼にならないよう、必死で戦った。


開始2分半。


敵先鋒は、勇太にイチかバチかでともえ投げをかけた。しかし勇太は素早く察知して、技を潰した。


そのまんま、上に乗って押さえ込みに入った。


「ふぎゅるるる」


首元を左手でつかまれた瞬間、最後の力が抜けてしまった。


勇太、初戦勝利。


敵先鋒、悔いなし。


パラ高は5試合全勝で勝った。

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― 新着の感想 ―
前話と同じ内容が投稿されている様です。
投稿内容ミスってます(´・ω・`)
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