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モブ顔の俺が男女比1対12のパラレルワールドに転生。またも同じ女の子を好きになりました   作者: #とみっしぇる


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179 ロミオとジュリエット、ストーリーは前世と同じたが

勇太は過去の自分の最大の過ちに責任を取った。というかパラレル勇太の尻ぬぐいだ。


だけど、やったことが周囲に不可解すぎて、ものすごくいい方向にとらえられてしまった。


ルナ、梓、カオルの3人が、それを受け入れてしまっている世界。


吉田真子、間門嘉菜への愛と思われている。


ある熱烈な勇太ファンは、勇太の坂元家、嘉菜の間門家に長い確執があったこともつかんだ。勝手に。


まるでロミオとジュリエットのようだと噂された。


今回はジュリエットが2人だけど、重婚アリの世界では関係ないらしい。


それを知った嘉菜&真子のジュリエット”ズは満更でもない顔だ。


「家同士の確執が最後になくなるのは同じですね。けれど私も真子ちゃんも、勇太さんも生きてます」

「だよね、嘉菜さん、こっちはハッピーエンド版ですかね・・」


さらに勢いで伊集院君が、隣町で上演している舞台を見に行こうと言い出した。


パラレルでも『ロミオとジュリエット』は存在する。すごい人気らしい。


「へえ、いつにするの伊集院君」

「ちょっと待っててね」


勇太がネットで確認したらチケットはソールドアウトと書いてありました。


けれど、伊集院君がピッと電話をすると、あら不思議。


舞台のチケットが軽く取れてしまいました。


伊集院君、勇太、ルナ、梓、カオル、真子、嘉菜の7人。VIP席で伊集院君のご招待だそうだ。


ちょっとおかしい。


最近の勇太は、パラレル伊集院君は本当は勇太とは違う世界からチート転生したのではないかと疑っている。


◆◆

演劇を見終わった。


勇太が正確にストーリーを知っているわけではないけど、前世と同じっぽい。


ロミオとジュリエットが相思相愛になった。


けれど家同士は敵対。


最後はジュリエットが仮死する薬を飲んで、逃げる算段を立てる。だけどロミオはジュリエットが本当に死んだと思って自殺する。


仮死から目覚めたジュリエットはロミオの亡骸を見て、絶望して後を追う。


2人の純愛を心打たれた両家の当主は和解する。でエンド。


中世ヨーロッパを舞台に、儚くも散った恋人達の悲恋の物語である。


男女比1体12世界の舞台。俳優はすべて女性。だから前世のテレビで見たタカラヅカな歌劇のようだ。


それ以外に勇太に感想はない。


みんなで拍手して、ご飯を食べて解散。それなりに楽しかった。


その夜、勇太はパラレルなシェイクスピアを調べた。生まれとか、まったく知らないから。


調べていくうちに呟いた。

「ああ、前の世界との違いって、きっとこれだな」


パラレルシェイクスピア。1564年生まれ、1616年没。享年52歳。


実はこれ、勇太の前世とほぼ同じ。誕生日が分からないから53歳没の説もある。


男子減少の原因を作った病原菌にも感染せず、劇作家として名作を残し続けた。


ロミオとジュリエット、ハムレット、リア王など数々の名作を残しているのも一緒。


若い頃は自分でシナリオを書いて自分で演じた。舞台俳優としても人気があった。


違ったと確信できるのは後半生の生き方。


1600年、36歳で疫病の影響が出始め、周囲の男性が次々と倒れた。


それでも彼は自分のライフワークを続け、1613年の『ヘンリー八世』まで作り上げた。


勇太が間違いなくパラレル世界だと思ったのは、シェイクスピアの死因。


過労により、舞台上で心不全。


ちなみに、勇太前世の死因は不明となっている。


なぜ舞台上なのか。まさに男女比が狂った影響。


パラレル英国資料館には、きっちりと記録があるそうだ。


シェイクスピアのパラレルな人は、30歳くらいで俳優業をやめて劇作家一本で生きていた。


だけど、男が一気に減った。


1610年、何とかイギリスも女性主導の社会が成り立つ目途が立って、シェイクスピアの劇場にも女性客が集まり始めた。


男優が足りない分は、女優が男役を演じていた。


同年の暮れ。賓客を招いてロミオとジュリエットを上演しようとしたとき、ロミオ役の女優が熱を出して倒れた。


その場でロミオのセリフを完璧に覚えていたのはパラレルシェイクスピアしかいなかった。


46歳にして、オッサンシェイクスピアがロミオを演じた。まるでインド映画のように・・


彼は恥ずかしかった。一度きりの演技と思ったが、人気が出てしまった。


すでにイギリスの男女比は1対10まで開いていた。男子が演じたから受けた。


1611年、マクベスを演じながら『テンペスト』を完成させた。


1613年、ハムレットを演じながら『ヘンリー八世』を作り上げた。


演じる喜びを思い出して、熱演を続けていた。


男女比に合わせた脚本は、後回し。勇太の前世と変わらぬままだった。


そして1616年。あまりのリクエストの多さに、ロミオをやることになった。


その日は、風邪気味だった。そして人気がありすぎて26日連続でロミオを演じていた。


大立ち回りをやったあと、ラストシーン。


演技の中でジュリエットの死を嘆いたシェイクスピアロミオが、小道具の毒をあおった。


『はあっ、はあっ、うう?』


そしてガチに胸を押さえ『う・・』


ぱたり。



享年52歳。


勇太は呟いた。


「なんじゃ、そりゃ」



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