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これホントに暗殺者の仕事なの?  作者: 羽根ペン
2章 戦争編
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94.底知れぬ悪意

更新です

「・・・っ!!」


言葉に引っ張られて不意をつかれ、迫る白銀の尾をギリギリで弾き、降り注ぐ毒と炎の槍を間を縫うようにして避ける。


「弾幕ゲーだってもうちょい優しいぜ・・!!」


「ふふっ・・まだまだ行くよぉ!?」


毒魔法ーーー毒槍弩砲フォールン・ノート


「SYUAAAAAAAAAAAAA!!!!!!」


草魔法ーーー緑天槍降ランス・オブ・グリーニア


炎魔法ーーー付与エンチャント火炎ファイア


「くっそ・・・がああああ!!!」


雄叫びを上げて気合いで弾き避け走って毒槍と火炎の槍を迎撃する。お返しとばかりに数本の投げナイフを神父の顔に向けて投げるも、展開されている毒のバリアによって全て溶かされてしまう。


「チィッ!!」


殺気を感じた瞬間にその場を離脱し、尾と槍の同時攻撃を間一髪で回避。


「ッラァ!!」


次いで飛び上がってラミアさんの顔に肉薄し、漆炎陽炎を真横に一閃。血飛沫が上がって体に血がかかり、更に俺の体が加速する。


刃技スキルーーー『紅狐月之兆』


落下していく体をラミアさんの体に爪を立てることで無理やり止め、再度飛び上がって下段から上段に弧を描き、ラミアさんの顔に十字の傷を走らせて紅蓮の血を身体中に飛び散らせる。


直後、加速し、引き伸ばされた視界に移るのは白銀の一閃と炎を纏った槍の1突き。


「・・・ッ!!」


振るわれた、鉄剣とは少し違う肉厚の刃を強引に重國で弾き、火炎の槍を漆炎陽炎で絡めとって落とし、踏んで砕く。


「っぶねえ・・・!」


「実は僕、剣術も強いんだよねぇ・・・!!」


まさかファルシオン使ってくるとは思わねえだろうが!!声を大にしてそう叫びたいが、そんな状況では無いため睨みつけるだけに留めておく。


「まさかラミアさんが2属性持ちだったとは思わなかったけどな。草魔法なのは予め聞いていたが・・。」


「あぁ、違う違う。この炎魔法は僕のだよ。君が来る前に何枚か炎の呪札を渡していてね。それを使って植物の槍を燃やしていたのさ。」


「・・は?」


剣術は達人レベル。魔法も研究できる程度には熟練度があり、なおかつ2属性持ち。更には得体の知れない、神父とは違うもう1つの気配。隣には過去最強クラスのキメラ。


「おいおい・・。勝てんのかこれ?」


聞き取られないよう小声で弱音を吐き、新たに魔法をかけ直す。最近出番なかったからな!しっかり使わねえとなぁ!!


血液魔法ーーー【朱天童子】


身体に飛び散った鮮血をそのままに、頭から血を被ったかのように見えなくもないその様相はあかあかい鬼の仮面により、いっそう恐怖を掻き立てられることとなる。


「たしかに【紅疾空狐】は速く、なおかつ血を浴びればそれがもっと速くなり、もっと力強くなるものの、強化倍率は元が高い故にあまり大きくは無い。更に言えば、【緋縅胡蝶】は一撃の重さはあるものの、一撃で倒せる相手にしか発動できず、仕留めきれなかった場合は隙を晒す。故に・・『圧倒的な強化倍率と恒常的な力』を体現できる【朱天童子】がこの場合の最善手!!」


「ふふっ・・!!やはり君は面白い!!」


朱色のオーラが体をつつみ、漆炎陽炎と重國を重ねて体から吹き出る血液で覆う。形成するは一振りの大太刀である紅蓮の『童子切安綱』。肩に担ぎ、身を低く、腰を落として前を向く。


「・・で?俺の弟達がなんだって?」


もはや殺気に近い威圧を言葉に込めて睨む。もしアイツらに何かあったらと思うと・・ああ、ダメだ考えない方がいい。思考をマイナスにすると体の動きもそっちに引っ張られる。今は取り敢えずどっかに避難してると思・・


「あ?」


今こいつなんて言った?魔・・物・・化?


「見せた方が早いかなぁ?」


愉悦の表情でこちらを見る神父が指を弾くと、森の奥からガサガサと何かが向かってくる音がする。草むらの中から姿を現したのは小型のキメラのような魔物。尾は蛇、身体は・・猿?顔は人間で虎のような豪脚を持つ、鵺と呼ばれる者がそこにいた。


「あいにく、実験で成功したのがこの一体しか居なくてねぇ・・。あと他は全員過程で死んじゃったよ。」


鵺の顔は、確かに教会にいた寂しがり屋でいつも俺の手を握って散歩に行くあの子にそっくりだった。故に、思考がそれを理解すると同時に真っ赤に染まり、同時にこれ以上ないほどに冷静になった。


「処分するのが面倒でねぇ・・仕方なくまだ生きてるのもいたけどまとめて地面に埋めてあげたよ。ちゃんと埋葬したんだから僕は偉いでしょ?」


「一言・・・言おう。」


怒りの中で一言を絞り出す。


「黙れ。」


最早殺気ではなくい殺意が身体中から溢れ出し、周囲に放たれる。数キロ離れた戦いの所にもそれは届き、兵士の数人があまりにも濃い殺意に当てられて泡を吹き気絶した。


「随分とトゲトゲしてるじゃぁん?なんか嫌なことでもあったかなぁ!?」


「黙れと言っている。」


煽りに対し、黙れとただそれだけをその場に残して地を蹴った。右肩に大太刀を担ぎ、鮮血によって紅の衣となった服とマフラーを白銀の髪と共にたなびかせて瞬時に神父へ肉薄。


刃技スキルーーー『朱薙之赫剣あかなぎのつるぎ


血を浴び、赤くなった安綱を右から左へ1文字にその身体を両断せんと振るい・・間に槍を入れ、防ごうとしたラミアさんに向けて


「動くな」


と威圧を込めて強引に引かせる。次いで一閃。居合のように神父の体を通り抜け、神父の胴と足が泣き別れになったと手応えを感じた次の瞬間。


「困るなぁ・・再生するのにも時間がかかるって言うのに。」


⬛︎⬛︎伝承ーーー【繝偵Η繝峨Λ】


未だ、底のしれない絶望が顕現する。

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