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これホントに暗殺者の仕事なの?  作者: 羽根ペン
2章 戦争編
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79.VS大蛇

更新です

「「させると思ってんの?」」


顔ごと舌を上へと反らせ、カーネリアさんと並んでヨルムンガンドに宣告する。


「ふふっ。傷はもういいのかしら?」


「いや?俺は傷ができるほど強くなるタイプなんで。」


現に、未だに熱を持ち、鈍痛を放つ胸の傷は確かに俺を苦しめている。だが・・・


「ミアさんとレアさん。・・・アルデイルやアリスパイセンが気張ってくれたんだ。・・俺がやらなくてどうするよ?」


今もアリスパイセンは傷を負ったフェンリルへ果敢に攻撃を仕掛けている。アルデイルもレアさんのおかげで戦線へ復帰し、アリスパイセンと共に徐々にではあるがフェンリルを追い詰めてもいる。


「これは俺らも負けてらんないっすね!」


「ええ、そうね。」


後ろに倒れるミアさんをかけてきたレアさんに任せ、一呼吸。こんだけ鱗に裂傷与えてくれたんだ・・。倒せなきゃ男が廃るってもんだろうよ!!


「かっ飛ばすぜキト、ハンズ!!制御は任せた!!」


唱えるは自己強化。切り裂くは頸動脈。瞬時に硬質化した深紅を顔に。紅の狐面が装着される。


血液魔法ーーー【紅疾空狐コウシツクウコ


瞬間、音すらも消して狐が駈ける。手に構えるは深紅のマフラー。或いはそれは紅の尾にも見えて。赤と銀。2本の尾が空間に弧を描いて大蛇へ走る。


踏み込み。肉薄。斬り刻む。


この間わずか0.3秒。カーネリアやレアの目には、何か銀色の物が深紅の軌跡を描いて蛇をの鱗を叩き割ったように見えた。


「体がでけえから当たる当たるぅ!!!」


1秒に数百枚。そのペースで大蛇は体を削られる。振り向き、噛み付こうにも向いた頃には刻まれる。音を超える舌を出そうと、無意味とばかりに落とされる。


「SSYYYYYYYYAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!!」


咆哮。同時に、キトの行きさきを見据えた噛みつきが放たれる。言うなれば設置技。相手が飛び込むまで待つという後の先を狙った蛇は・・・しかして1歩足りなかった。


「あぁそれは・・・最悪手だ。」


嘆きの言葉と共に狐が口へと突っ込んで、蛇は歓喜に打ち震えた。・・ところで、蛇の特性をご存知だろうか?彼らは主に卵を食す。虫を食す。蛙を食す。であれば必然的に、獣のような牙のない彼らは丸呑みをするしかないのだ。そうするとどうなるか・・・答えは簡単。


「まあ、俺程度の大きさなら丸呑みするとは踏んでたが・・・」


胃の中。電車の中ほどに太く、長い範囲で体内に広がるその中で。


「まさかホントにやるたァなあ!!!」


呑まれ、胃に落ち、胃液で溶ける一瞬前。キトは液体を踏み込んで駆け出した。


「体ん中だから脆いなぁおいぃ!!!」


水の上を、片足が沈む前にもう片っぽの足を出せばいいという超理論で落ちる水滴すらも置き去りに、胃壁を次々に切り刻む。吹き出した青い血を体に浴びて更に早く、速く、疾くなる!!!


胃を通り抜け、さらに奥へと進む寸前。踵を返して向くのは後ろ。通ってきた道を天井に張り付いて遡る!!


「そういやまだ・・下ァ切ってなかったよなぁ!!!」


それまで持っていた紅のマフラーに加え、もう一本、血の剣を手に呼び寄せ、水の抵抗などものともせずに、先程切って、裂傷だらけの天井を駆けつつ手当たり次第に切って切って切り刻む。


「おぉっ!!」


喉元へと着く一瞬前。両手に持った2本の刃を同じ方向から袈裟懸けで振るう。2本の斬線が蛇に刻まれ、体中が大きく振動する。


「らぁあ!!!」


胃の傷と喉元の激痛により、悲鳴をあげた大口から、出る瞬間に血の剣を牙に叩きつけて折る。瞬間的な脱力状態。そして、先程よりも速くなる体。


「まだまだ行くぜぇ!!」


加速加速加速加速!!!!地面を踏む度に俺の体が前へ前へと加速する。握り締めるは深紅の刃。構えるは居合抜刀の腰だめへ。肉薄し、刃を抜き放つ前の刹那の間。


「SYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!」


硬直波が放たれ、俺の体が止まった。指一本も動けかない。唇ひとつも動かせない。また・・またやられるのか・・。負け色に思考が染まり、ニヒルな笑みで、どこかこちらを蔑むように見下ろす蛇が巨体を振るわせ、その尾を放った。そして・・・直撃。瞬間、衝撃を喰らった俺の体が吹っ飛・・・ばなかった。


見れば、ハートで形作られた盾が俺の前で尾を受止め、砕け散っていく。


魅了魔法ーーー『庇護之愛盾イージス・ファラクス


効果は、指定した者が一定以上の好感度を持っていた場合、1度だけその物のダメージを肩代わりするという物。ちらりと後ろを見れば、手を掲げて息も絶え絶えなカーネリアさん。


驚愕に開かれた大蛇の目。ニヤリと弧を描いた俺の口。動いたのは俺が先。未だ強化効果は切れておらず、一足飛びで距離を縮め、肉薄する。


「今度こそぉぉぉぉ!!!!」


「SS・・・」


断末魔の悲鳴すら上げさせない。下から上へ。あの時の行動をなぞったように・・しかしてより早く、止められないよう深紅を振るって。


「ハンズ直伝んんん!!!」


刃技スキルーーー『紅蓮抜閃:昇』


雄叫びと共に振り切られた深紅のマフラーが、今、大蛇の首を断ち切った。


「お前には・・悲鳴すらも上げさせない・・!」


大蛇VSミア、キト、カーネリア。ここに決着!!

Q【紅疾空狐】is何

A永戸自身も制御しきれないスピードと出力で速さに特化した形態。制御はキトとハンズが担っている。【朱天童子】と同じで派生技。


Qキトどうやってここまで来たの?

A裏から出ようとした担架から降りて走った。

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