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これホントに暗殺者の仕事なの?  作者: 羽根ペン
1章 迷宮編
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57.異変

「お主ブラドか?」


唐突な質問を投げかけられ、ブラドは暫し硬直した。記憶の中を探るが、こんな巨人に話しかけられた思い出は無い。


「・・・君、名前はなんて言うんだい?」


問いかけには豪快な笑いが帰ってきた。


「ガッハッハッ!!覚えてないか!無理もない!!既に100年も前のことだ。改めて自己紹介と行こう。儂はフォルニュート!!よろしく頼む!」


そう言って巨人・・フォルニュートはあまりにも巨大な手を差し出す。


「お、お前フォルか!?ほんとにあの?!」


「おおそうだとも!!兄弟!昔はよく遊んだのぉ!!」


「いや、変わりすぎだろお前。昔は俺の腰ぐらいだったじゃねえか。」


「むう・・・そうだったかノ?して、後ろのその2人は誰だ?わしの知ってる顔では無いが・・・」


突然指を刺され、ドレッドたちは戸惑いの目をブラドに向ける。


「ああ、コイツらは俺の部下だ。金髪がルーズで赤髪がドレット。仲良くしてやってくれ!」


これ以上ないほど快活な笑みを浮かべてブラドはフォルニュートに笑いかける。


「で?・・・フォルニュートさん・・でいいんだよね?」


「ああ。儂がフォルニュートだ。ルースでよかったかの?なんの用か?」


「僕達、第1廻廊で仲間とはぐれちゃって・・・。合流したいんだけど、やり方はわかる?」


「別れた・・・か。ふむ・・・ここは広いからのお。スマンがわしも詳しいことはわからん。そこなブラドもここに飛ばされて来た口じゃ。」


「なるほどねー。ありがとう。」


「いやいや。まあ、今は第5廻廊への道は塞がれてるからのお。」


「「「え?」」」


衝撃の事実がもたらされ、3人が声にならない声を上げる。


「ど、どういうことだい?フォル。塞がれてるって・・・。」


「ああ、言っとらんかったか。今、第5廻廊への全部の入口は第3廻廊にあるたった一つを除いて『何者かによって』土砂で塞がれとるんじゃよ。」


「はぁ!?」


「やったやつはわかんないってこと!?」


「いや、最後に第5廻廊に入っていったのが黒いローブを着た謎の男だった。それは分かっとるんじゃ。分かっとるんじゃが・・・」


「確かめるすべがない・・・と。」


「ああ。誰か行ってくれればええんじゃがな・・・。」


その瞬間、それまで口を閉じていたドレットが初めて口を開いた。


「なあ、第3廻廊に出入口はあるんだろ?なんで行かないんだ?」


それは至極当然のこと。入口が1つ余っているのなら、そこから入って確かめればいいだけの話。


「それがの・・・戻らんのじゃ。」


「・・・ッ!!」


「当然儂らだって向かわせたんじゃ。だがの?」


「誰も帰ってこなかった・・・。」


ブラドの呟きを最後に、辺りは静寂に包まれ、霧におおわれたかのように暗くなった。


「行ったのは?」


静けさを切り裂くようにしてブラドから問いがかけられる。


「行ったのは、さっきのガキ・・・エルフィンの父アルフィンとモルズーク、モルヒックスとアルディバロ。最後に・・・儂の息子のクレデラスじゃ。」


「巨人が5人で行ってまだ帰ってこない・・・。」


「きなくさいねー。」


「ああ。迷宮の先、東の公国か、はたまたその隣国の帝国か・・・。」


「どっちにしろ、今考えたってわかんねえ。・・・フォルニュートさん。」


「僕たちに第5廻廊の調査、任せてもらっていいですかー?」


「ああ、フォル。僕らに任せてくれないかい?」


3人が一斉に調査の意を示す。その目には、いつの間にかかかっていた霧の中でも分かるほどに爛々と輝いており、フォルニュートを射抜くように見つめている。


「わかった。ただし・・・」


笑みを浮かべ、3人を見下ろしながらフォルニュートは笑みを浮かべる。そして、


「儂も行く!!」


ここに、とても奇妙な巨人と人間の混成部隊が誕生した。









「GRRRRRRRRRR!!!」


白銀のような体毛に、鋭い牙。下手な名剣よりもよほど鋭い爪が少女に降りかかる。


「鬱陶しい。」


たった一言、そう告げただけで白い狼・・・フェンリルは逃げていった。


「いつになったら会えるのよ!!てか、あの馬鹿どもどこにいんの!?」


現在第3廻廊。応龍を倒した私達はそのまま治療された後に移動し、現在は次の廻廊への入口を探している。


「第1廻廊で別れたのが痛かったね。ブラドさんたちがどこにいるか皆目見当もつかない。」


「喋っていないで足を動かせ。時間の無駄だ。」


王の一声で私とルースは会話をやめ、沈黙がただ過ぎていく。ふと、チリッ!と首裏を焦がされたような痛みが走る。


「来るぞ。」


登場と抜剣は同時。深紅が尾を引いて刃となり、間合いに飛び込んで来た獅子を一刀のもとに叩き斬って、周囲を警戒。次いで肉薄してきた下級悪魔「レッサーデーモン」を蹴り飛ばして意識を無くさせ、横一線でその顔を真っ二つに。下から這い上がるようにして巨大鰐が噛みつき、それをバク転で躱すついでに顎を蹴りあげ、剣聖の斬撃にわざと当てる。


「これで全部?」


「ああ。終わりだ。」


襲ってくる魔物を全て倒し、気付けば目の前には重厚な『門』。


「良かったな。」


「何が?」


「・・・これが『第5廻廊』だ。」


問いに答える静かな声が沈黙を切り裂いた。

忙しすぎてキトのパートが取ってつけたようになりましたがご容赦を!

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