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これホントに暗殺者の仕事なの?  作者: 羽根ペン
1章 迷宮編
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55.山羊 射手 牡牛

布魔法ーーー赤布挑発ヘイトリアクション・レッド


引き抜いたマフラーに魔力を纏わせ、大百足の前でうち振るった瞬間、大百足が一直線に此方へと向かってくる。


「来たあ!」


空間魔法ーーー波涛之閃


剣技スキルーーー千斬二閃


魔眼スキルーーー【射手座之魔眼シャープシューター


魔眼スキルーーー【山羊座之魔眼クリティカル・ゴート


布魔法ーーー刃布


血液魔法ーーー血流操作、出血


先陣を切るは波のような斬撃。横合いから地面を這う大百足の横腹を抉り切って謎の液を噴出させる。次いで到達するのは千重にも重なるクロスした二閃。顎と斬撃がぶつかり合って火花を散らし、大鎌のような牙を数本切り落としながら百足の顔を切り刻む。それが到達したのは同時だった。


緑に光る王の魔眼、青に光るルイズの魔眼が同時にその効果を発揮し、ルイズの体全体が青色に。それ以外の4人の体に緑色が纏われる。斬撃が牙を切り落としたと同時に駆け出し、眼光が尾を引いて大百足の腹部へかけ出す。潜り込み、上へと蹴りあげる。文字にすればこのとおり簡単な動作でも実際は違う。腹部の装甲を幾数個も破壊し、貫いた衝撃で大百足の体が宙に浮く。そして、そのタイミングを射抜く赤い残光が1つ。


射手座を経由し、蹴り上げられた大百足の体へと投げ上げられて


固有魔眼スキルーーー『分析之魔眼』


「これで終わりよ大百足センチピード。あなたの弱点はもう見つけた。」


加速する血流が到達すると同時に振り上げられた斬撃がその体を両断した。


「っし!!勝ったァ!!」


「どうやらこのムカデが第3廻廊への扉を塞いでたみたいね?」


灰に変わった大百足の向こうから重厚な門が現れる。


「行くぞ。休んでる暇は無い。」


誰ともなく駆け出し、オスカーを先頭にして全員が自動開きの門をくぐる。その先に拡がっていたのは・・・







「嘘・・だろ・・・」


純白の虎がドレットの発言を合図と受け取りかけ出す。その速さは雷光と表現してなお足りない速度。一瞬の内に間合いを詰められ、振り上げた右脚が到達する間もなく跳ね飛ばされる。


「がはっ!!?」


「ドレット!」


すぐさま反応し、ドレット向けて駆け出す。瞬間、閃光が通り過ぎた。何とかガードしたものの、まともに食らって吹っ飛び、大理石の壁にヒビが入るほどの高威力で激突する。


「ふむ・・・」


それを顎に手をやって眺める男が1人。


「使うか否か・・・。」


声に反応し、猛虎が肉薄。振り抜かれた鉤爪がその体を引き裂いた。血を吐き、吹き飛んだ格好のままその男、ブラドは言う。


「使っちゃおっか。」


魔眼スキルーーー【牡牛座之魔眼マインブルゲイズ


水色に光るブラドの眼が周囲を睥睨し、ドレットとルース、そして自分の傷跡をゆっくりと視線でなぞる。瞬間、白虎が警戒する間もなく全員が立ち上がり、金色の瞳と水色の眼が目を合わせる。


「僕の時間は僕が決めるよ。マイペースだからね。」


放たれた言葉が耳に入った瞬間、白虎の位置が現れた地点まで戻っている。


「GRRR?」


「悪いが死んでくれ。僕の部下は僕と違って優しくないからね。」


「GRRAA!!」


ほら見た事か。そう言いたげな顔をして虎はブラドへと一っ直線で突っ込んでくる。


「てめえ・・・」


「なに、やってんのかな?」


紫電魔法ーーー『紫雷斬刃』


武器魔法ーーー【万剣招来】


魔眼スキルーーー【牡牛座之魔眼】


直後、後ろから感じた殺気により、その場から飛び退いてギリギリで技を回避・・・したはずが、


「僕の時間だよ、君のじゃない。」


言葉が聞こえたと同時に回避する前の状態に『戻って』、紫電でできた斬撃が幾数本もその体にはしり、傷をつける。ついで放たれたのは1万を超える魔法陣から一斉に射出された数多の武器である。その全てがミサイルのように降り注ぎ、白虎の体を次々に抉っていく。最早細切れ1歩手前まで行ったそのからだで、最後に一人噛み殺そうとブラドへ肉薄する。おそらくこの戦いが始まった上で、虎が『最もしてはならなかったこと』がこれである。


「僕かい?」


短い呟きが空気を切り裂き、音もなく虎の体が両断された。灰へと変わる虎を一瞥し、一言。


「行こうか!」


「「了解」」


目の前には重そうな岩の扉。駆け出した3人は扉をくぐって中へと入る。そこには、草原が拡がっていた。


「「「は?」」」

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