表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
これホントに暗殺者の仕事なの?  作者: 羽根ペン
1章 迷宮編
49/242

48.本題

更新です。少し短いですが楽しんで読んでください。

「本題・・・か。」


たっぷり2分間の間を置いて、国王はキトを見据える。


「えぇ。ただ私の実力を試そうって考えで集まるほど暇な人達がいる訳じゃないでしょうし、集まるような計画も立ててない。そうでしょう?」


「それはそうだが・・・。今の貴様では少々無理難題となるだろうな。私のやりたいことは。」


「・・・っ!国王!まさかやろうとしてるのは・・!」


なにかに勘づいたのか、ブラドは話を遮るようにして忠告を入れようとする。しかし、


「口出しを許したつもりは無いぞブラド。」


その尊大で強力な語気と台詞によってたちまち彼の意見は霧散させられる。


「へぇ・・私が弱いって?」


そんな中、少女は先程聞いた言葉を忘れなかった。


「ああ、弱い。・・・故に力を付けて欲しいのだ。」


「どうやって?」


「ふむ・・・どうしたものか?」


「王・・・。」


ここまで話して初めて側近の者が王に耳打ちで意見を具申する。


「・・・めい・・・・・しては?」


「・・が、・・れ・・・と」


「・・・れも・・・・て」


「ま、いつもの事っすけど、まどろっこしい話し合いっすね。」


囁き声での話し合いは、引き裂くような無礼な言葉と語気にかき消され、ほとんど全員が無礼な態度をとったルイズをにらみ、敵意を向ける。


(こっからが本番っすね。)


誰にも聞こえないようにそう口の中で呟いて、意見具申をしようと口を開きかけた所で


「けっきょのとこ、本題なんてあるのかい?」


ルイズの出鼻をくじくようにして話し始めたのは数少ないキト達に殺意を向けなかった老女だ。


「ああ。」


不思議なことに、王は教え子に物を教えるような声色で老女に返答する。


「本題・・・というか、私がこの組織を使ってやりたいことだ。」


「・・・それは?」


老婆の意を継ぐようにしてキトは王に問いかける。


「まあそう急く・・・」


「それは?って聞いてるでしょ?」


有無を言わさぬ口調で王を睥睨する赤色の眼。それに対して尊大さを崩さずにあくまでも自分が優位であると示す様に全員を見つめる翡翠の眼。


「はぁ・・わかったよ。」


先に折れたのは国王だった。


「本題・・・というか、私がやりたいことになるのかな?これは。」


「ほう・・・?」


「興味深い。」


これまで口を出してこなかった他の参加者が口々に賛同し、その先を促す。と同時に、


「【永遠之棺エターナル・アース】に挑みたい。」


その一言で卓上の空気が瞬く間に凍りついた。










「これだ。」


ハンズが指したのは所々にヒビが入っていることを除けば何の変哲もないただの光る水晶玉だ。


「これが俺とキトの魂・・・」


「下ぁ見てみろ。」


促されるままに下を向き、散らばった結晶を手に取って眺めてみる。


「これが欠けた方ってことか。」


魂から欠落した欠片を摘み、球体にはめ込もうとする。が、


「なっ・・!?上手くハマらな・・!!」


「1度落ちたところは長い時間をかけてやがて元通りになる。それこそ、完全に砕かれない限りは。」


「・・・砕かれる?」


なにかに気付いたのか、永戸はそっと欠片を地面に戻して周囲を見据える。というのも、


「・・・成程。守るってのはこういうことか。」


暗闇から湧き出るようにして現れたのは影で出来たと言われても信じられるぐらいに真っ黒な人型の生命体。


「・・・来る。」


ズダン!と、現実であれば音が鳴る踏み込みが成され、3方向から同時に魂へと漆黒の爪が降り掛かる。


「・・・シッ!」


瞬く間に手から血を流し、深紅の剣を形作る。


直後、影の首と胴が泣き別れになり、次いでその場に崩れ落ちた。


「なんだ、案外脆いじゃねえか。」


肩に血の剣を担ぎ、永戸の顔に笑みが浮かんだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ