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これホントに暗殺者の仕事なの?  作者: 羽根ペン
1章 迷宮編
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38.攻防

お待たせしました更新です。タイトルがしっくり来ないいい!!


「ふっ!!」


「オラァ!!」


紫電の蹴りと雷電の蹴りが交差して衝撃と火花を辺りに振りまく。雷対雷という、異次元の速さで繰り広げられるこの戦闘は1体1であるのならば紫電の劣勢で終わっていただろう。


そう、1体1だったのなら。


「シッ」


蒼光が夜の草原を照らし、青く光る剣が雷電めがけて振り下ろされる。


いつの間にかその手に持っていたハンマーが蒼い剣を受け止め、交差して火花を散らす。一瞬のみの拮抗。しかしそれが命取りとなった。


「こっち、忘れんな・・よ!!」


紫電魔法ーーー紫電絶蹴エレクトロ・スマッシュ


紫電のブーツに魔力が灯り、牙のようなものが生えて歪な形となった直後、雷電に肉薄。蹴りがその首に炸裂する。


雷魔法ーーー轟雷絶華


肉薄した直後に落雷のような衝撃がドレットの足に直撃する。蹴り抜いたその先には花のようにバチバチと稲妻が走るアシュベートの姿。


「行くぞぉ!」


「こいやァ!!」


掛け声とともに轟雷が一閃。激突した紫電の体が一瞬の拮抗も許さずにかち上げられる。


「ごぁっ!?」


「俺は更に早くなる。」


蒼い魔力が席巻し、宵闇に包まれていた一帯に青の剣が数十本転移してくる。


「喰らえ」


短い言葉とは裏腹に、まるでアシュベートが避雷針であるかのように剣はそこ目掛けて一斉に飛んでいく。


「おおおおぉおぉぉぉぉ!!!!」


飛んでくる剣をことごとく弾き、


「シッ!」


「はっ!!」


蒼光の剣を真正面から稲妻を纏った手で受け止める。


「なっ!?」


「転移しないのが不思議でならないか!!」


「ベル!」


「お返しだ!喰らえい!!」


雷魔法ーーー天地断雷


超上空に展開された魔法陣からは幾数本もの落雷が雷電の掴むその剣に落とされる。


「ここ・・」


空間魔法ーーー座標転移テレポート


ヴォン!という音が響き、掴んでいた剣ごとベルが転移する。が・・・


「逃がさん!!」


それは神速の踏み込みで肉薄する。幾数もの落雷はアシュベート右腕に纏われており、転移直後の一瞬の隙をついて、落雷を纏った右拳がベルの体に炸裂した。


「ごああああああああぁぁぁ!!!!」


「チィっ!」


調教魔法ーーー懐獣憑依


サファイアの蛇が輝いた直後にギルの体が共鳴するように青色に輝く。直後、三つ首の犬がアシュベートに噛みつきにかかる。


「GRRR!!!」


「邪魔だ!」


跳ね除けられた漆黒の犬は主人の傍らへと音もなく移動して、刹那の間がその場を支配したと同時に状況が動いた。


蒼い残光が尾を引いて煌めき、突風よりも疾く轟雷に接近する。


「「ふっ!!」」


両者の息が交差した直後、ルビーの牛が共鳴するように赤色に輝いた。同時に・・


「重っ・・・!?」


ギルの力が溢れるほどに上がる。


「おっっらぁあああああ!!!!」


蹴り飛ばされたアシュベートは屋敷の瓦礫に激突し、その中に埋まってしまう。


「ラミィちゃん。頼めるか?」


「GR!」


漆黒の猟犬がベルとドレット双方を舐めて傷を癒していく。


「やってくれたなぁ・・・!!!」


「あいつは、俺が引き受ける!!」


展開された双白の魔法陣から白銀の虎と純白の熊が顕現する。


調教魔法ーーー白獣召来サモン・ホワイト


月光の下。煌めく獣が雄叫びを上げて飛びかかる。









踏み込まれた瓦礫がその場で爆ぜ、漆黒のオーラが尾を引くようにその空間だけの白銀世界を駆け抜ける。


「なかなかやるねー。」


「そう言って貰えて光栄です。」


短い応答の間に交わされた斬撃は数十回に及ぶ。互いに油断のならない相手として相対する者を見つめ、交わった視線が途切れた瞬間に剣とナイフが交差する。


氷魔法ーーー絶氷箱庭アイシクル・ガーデン


漆黒を追うようにして氷の杭が雪面下から突き上げるように生えてくる。


「おっと!」


体を半身にして生えてきた数本の氷杭を躱す躱す躱す。


「弾切れか・・・い!?」


「畳み掛けます。」


氷魔法ーーー氷之射杭パイル・オブ・パゴス


少女の掌に展開された蒼白の魔法陣が掌底と共にルースの体に突き刺さり、その瞬間に杭が掌から顕現する。


武器魔法ーーー左式奇剣マンゴーシュ


掌底が当たったとわかった瞬間、ねじ込むようにして腹と蒼白の魔法陣の間にもう1つ魔法陣を展開。


奇妙な形をした短剣が一瞬の拮抗の後に杭に壊され、ルースの体に淡い光が灯る。一瞬の間が空いた攻撃を強化された肉体で無理矢理にして避け、お返しにとばかりに


武器魔法ーーー壊城之杭バスターパイル


城壁を破壊する破城の杭が先端を煌めかせて顕現した。









「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」


手に巻き付けた鎖はとっくの昔に邪魔だと気付いて投げ捨てた。マフラーは首に巻き、破れた服の1部に血を流して硬質化。短剣のようにしてオスカーの攻撃を捌い捌いて20合ほど撃ち合った。


「エリクシール・・・か。」


100倍以上薄めてこれかよ・・・。エリクサーってのはどんなにチートなんだってんだ全く・・。


「気になるのかい?」


「ああ。ただ、飲みてえとは思わねえなぁ。そんな気持ちわりぃクスリ。」


「ふむ・・・交渉決裂のようだ。」


「クッソがよォ!」


踏み込みが地面を抉り飛ばしてオスカーが加速する。


振り下ろされる落雷のような拳を流し、ありったけの強化を乗せた蹴りをその身に放つ。


「痛くも痒くもないねぇ!!」


「こんだけやってノーダメとかどんなクソゲーだよこれぇ!!」


あーーー・・・血が足りねぇ。



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