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これホントに暗殺者の仕事なの?  作者: 羽根ペン
1章 迷宮編
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37.激突

ちょっと編集しました。内容変更点とかはそんなにないので楽しんで読んでくれれば幸いです!!

壊滅した屋敷内から稲妻が飛来する。疾駆するその体は吹き荒ぶ風よりも疾く目的点に到達し、駆け抜ける紫電と雷電が激突した。


「お貴族様からの寛大なお出迎えありがてえことで・・!!」


「誇っていいぞ。貴様は俺の人生の中で3番目に殺したいと思った相手だ。」


「そりゃ光栄だなあ!」


蹴り抜かれた紫電の蹴りと振り抜かれた雷電の拳がぶつかり合い、衝撃波が雷と共に広がって周囲の草をまとめて焼き焦がした。


「僕達を忘れてもらっては・・・」


「ああ、困るぜぇ。」


ドレットとの戦闘に意識が裂かれたと同時にヴォンという奇妙な音。同時に、後ろから蒼いオーラを纏う少年が剣を振り上げて斬りかかり、目の前から三つ首の番犬が襲い来る。


「・・・っ!?」


咄嗟の判断で犬の攻撃を受け、振り下ろされた剣を躱す。


「なるほど。刀身に転移魔法を付与するとは・・貴様一体何者だ?」


「しがない暗殺ギルドの一員です・・よ!!」


返答と同時に一瞬の隙を見せた少年に雷鳴と共に拳を振り下ろし、漆黒の犬を振り払うようにして投げ飛ばした。


「・・・くっ!!」


「ラミィちゃん!」


振り下ろされた拳を剣の側面ではなく刃面で受け、ゆっくりと踊るようにして雷を流す。


「随分と・・手練れじゃないか!!」


「おいおい、忘れてくれんなよ悲しくなるだろ?」


「・・・む?」


紫電が真一文字に駆け抜ける。目にも止まらぬ早さでフェイントと本命を織り交ぜ、左脚を上げてすぐに引っ込めたと同時に右足で側頭部に回し蹴り。そこから更に回し蹴りがクリティカルでヒットした側頭部に足を搦めて、空中で横向きになって地面と平行。直後、違和感を察知した雷電は慌てて左腕をあげるも間に合わず・・・


「オラよォ!!」


「がっ!!?」


雷鳴のような音と共にその顔が真横から踏み抜かれ、アシュベートの身体が吹き飛んだ。


「っし・・・!まず一撃。」


重い一撃をクリティカルで当て、その体を吹き飛ばした。普通なら、これでもう瀕死になっていてもおかしくはない。

・・・が、


「やってくれたなぁ・・・!!」


一度現れた稲妻は何度でも降り注ぐ。








ゆっくりと歩み寄るようにして両者は距離を縮めていく。漆黒のオーラを纏いし者と相対するは純白の頭髪を振りかざす者。月光に照らされた白髪は、もはやそれだけで謎の魅力として敵を惹き付ける。


「いざ。」


短い掛け声とともに瞬時に互いにあった10メートルの距離が消え、漆黒が刃を振りかざして目の前に現れる。


懐に忍ばせてあった短刀で素早く振り下ろしを流し、頭上に魔法陣を展開。


「非実在の輝きよ、顕現せよ。」


氷結魔法ーーー氷牙アイシクル


「じゃあ僕も。」


武器魔法ーーー武装召喚


現実に顕現した7本の氷の牙と7本の短剣が頭上で激突し、氷の切片が雪のように降ってくる。襲いかかろうと地面を踏み込み、直後に感じたのは鋭い魔力の高まり。


「有り得ざる輝きよ、逆巻け」


氷結魔法ーーー氷片旋風スパイラル・アイス


「・・・なかなか厄介だね」


両者の間には氷の切片が渦巻く吹雪が横たわっており、そのせいか互いに互いの姿が見えにくい。


「参ったね・・これじゃ近づけな・・・!!??」


直後、足元に悪寒が走り、全力で直上へと飛び上がる。


音もなく通って行ったのは鋭利な氷の刃。あのままそこに居続けていたら腱が切れて使い物にならなかっただろうと思えるほどに鋭く、速い一撃だった。


瞬時に殺意が届き、純白の地を砕く音が響く。


「本当に、息付く暇もないねー。」


飛び上がって身動きの取れない状況。躱すなんて芸当、できるはずも無い。魔法の展開もここまで接近されたら間に合わないだろう。ならば・・・


「受けるしかないじゃん?」


「シッ・・・!!」


氷の旋風から飛び出してきた純白が肉薄。氷を纏った脚で強引に蹴り抜かれた漆黒はとてつもない速度で倒壊した屋敷に着弾した。


「・・・ここまでの相手はもうしばらく戦ってなかったねー。」


土煙の中で好戦的な輝きを月の光とともに瞳で反射。


「もう諦めますか?」


問いかけに答えは返さず。体を起こし、笑みを浮かべたルースは勢いよく瓦礫を踏み込んだ。









「来たか。」


「直接顔合わせるのはこれで二度目っすかね?」


「妹のためにエリクサーを探してるらしいな?」


随分といきなりだな。


「ええ。」


「ふん。なんとも健気な事だ。既に目覚めるかも分からぬ妹のために、そこまでの努力をするとは。」


「あ?」


キレ散らかすぞこのクソ野郎。人様の事情に口出してくんじゃねえってんだ。


「実に滑稽で・・・」


オスカーの纏う雰囲気が陰湿なものから暗くどす黒い憤怒へと変化する。


「不快極まりない!!」


突然に激怒し、白衣を翻してオスカーは一直線にこちらへと向かってくる。しかしてそれは決して速い訳ではなく、


「そんな速くは・・」


「それはどうかな?」


顔に向けて投げられたガラス瓶が一直線に目を狙って来る。慌てずに鎖を巻いた腕でガードしたところに、踏み込みの二歩目で急加速したオスカーが肉薄。思いっきりの頭突きを喰らい、赤く腫れたデコを押さえて即座にバックステップでその場から離脱する。


「いっっってぇ・・・!!」


「まだまだ行くぞ!!」


またも急接近してきたオスカーの蹴り、突きが幾度となく体表で炸裂し、流しきれずに身体が吹っ飛ぶ。


「がっ!!」


屋敷の残骸に背中から激突し、激痛が体中を巡った。


「どうかな?新型薬の強化効果で殴られる気分は?」


「てめえの・・屁みたいなパンチなんざ効かねえ・・よ!」


すぐさま体を起こし、話してる不意を着くようにして接近。目の前まで肉薄したところで真上に跳び、落下の勢いと回転を合わせたかかと落としをその頭にぶち当てる。


「・・・」


「は!??」


たしかに今蹴り抜いた感触もあった。ここまでの威力で蹴ったら、普通の人間でありゃあ頭蓋やそれ以外が何本かいっててもおかしくねえって言うのに・・・!


なのに・・・なんで髪1本も乱れて無いんだ・・・!?


「これが新型強化薬『エリクシール』の力だよ、キト君。」


そう言ったオスカーはただ静かに底冷えするような瞳を向けて嗤っていた。

氷魔法

・・・水魔法と炎魔法の複合魔法。一応水魔法や炎魔法でも再現可能な複合魔法だが、威力はこちらの方が上。複合魔法内だと割といっぱい適性がいる。

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