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これホントに暗殺者の仕事なの?  作者: 羽根ペン
1章 迷宮編
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35.誰が被虐趣味だこらぁ!!

ーー2時間前


『で?どうするー?このままやってもまあ勝てないよねー。』


『そうっすね・・・。』


『まず、可視化されている能力。つまり、アシュベートの雷魔法の対策からしていきましょう。』


べるパイセンが仕切り始めた。この人めっちゃ有能だよな。ギルパイセンが自慢の後輩っていうのも分かるわ。


『まずアシュベートの雷魔法ですが、恐らく本気じゃなくて僕の瞬間移動に着いてこれるぐらいなので本気でかかられたら追い抜かれて終わりでしょう。』


『そんな早いんすか・・・』


いくらなんでも疾すぎんだろ。瞬間移動に追いつくだけじゃ飽き足らずあまつさえ追い抜くとは。


『故に、奴の相手は最低3人で行います。これは取り囲んで逃げ場を限定させてから全員で一斉に叩くためです。』


『体のいい袋叩きだねー。』


まぁた物騒なこと言ってるよこの人。


『で?アシュベートの相手は誰がやるんだ?』


ドレットパイセンの瞳に怒りの感情が渦巻いており、それは横でドレットパイセンと喧嘩してたギルパイセンも同様だ。


『安心してください。ドレットさんとギル先輩。それと僕です。』


『俺とギルは速いしテイムした奴使えば人数有利を生み出せるが・・お前の参戦はなんでだ?』


『そこも大丈夫です。まだ僕も本気を出したわけじゃないので。』


『・・なるほど。』


いつもの冷静な表情とは裏腹に獰猛な笑みを顔に描いてベルパイセンも瞳に怒りを宿す。


・・・多分こんなかで1番怒らせちゃいけないのベルパイセンだろ。


『で、残る2人。メイドのミーヤとその主人であるオスカーですが、ミーヤさんの相手にはルースさん、オスカーの相手はキトさんで頼めますか?』


『りょうかーい。僕もやられっぱなしで許せるほど器が大きくは無いからね。』


うわぁ・・怒ってる。顔に出てないけどめっちゃ怒ってるよ。・・・え?


『・・・え!?』


オスカー?俺が?オスカーの相手?全くの未知数な相手なのに?それはちょっと・・なんかじゃない?


『全員特に疑問とかも無さそうなのでこの作戦で行きましょう。』


例えるならこの心情は敵地ど真ん中に急に放り込まれて大将首取って来いって言われたような感じ。


『では、日の入りと共に行動しましょう。あと2時間ほどで太陽が完全に消えるので、その時に僕の空間魔法で屋敷ごと王都近辺の草原地帯に転移させます。』


『日の入りまで待つ理由はなんっすか?』


ただ転移して戦うだけなら日の入りまで待つ必要は無いからな。


『雷を見やすくするというのがひとつと、相手の油断を誘うためです。』


『了解っす。』


なるほどな。たしかに昼間の草原じゃ雷は見えにくいからな。見えやすくして対処するっつーのは理にかなってる。それに、油断を誘うために時間を置くのは効果的だ。こっちも理にはかなってるし筋も通ってる。


『頭いい人は何考えてんだかわかんないっすね。』


『ホントにねー。』


『取り敢えず、さっさと手錠外しちまいましょう。』


『『『『あ』』』』


いや、手錠のこと忘れて作戦立ててたのかよ。これで俺が言わなかったらどうなってたか逆に気になるわ。


『なんだろうこの入念に立てた作戦が実は土台スッカスカの計画だったような気分。』


『なるほど、言い得て妙だねー。』


その後30分かけて俺以外の手錠を外して回った。


『え?キト君はつけたままなの?』


え?何その人を憐れむようなドMの人間見るみたいな目。つか全員がそういう目で見てるやん俺の事。


『キト・・お前・・』


『いや、ま、まあ趣味は人それぞれ・・ですから・・・ね。』


『お前被虐趣味だったんだな。』


『ちげえわああああ!!!』


『いや、隠さなくていい。察してやれなかった俺達も悪い。わざわざお前にそんな態度で示されて、ちょっと・・な。そんな感じだ。』


この人絶対分かってやってる!分かって言ってる!!


『違う!!これは転移した後に片方だけ外して武器に使うんすよ。ルースパイセンだって戦うんだからこっちに武器飛ばす余裕なんかないわけで。だから俺はMなんかじゃないっすよ!!』


『なんかめっちゃ早口じゃね?』


こいつぅ・・・っ!!


『まあまあ、可愛い後輩をいじめたくなる気持ちは分かるけどそこまでにしよーよ。ね?』


『元はと言えば事の発端はルースパイセンでしょうが!!』


監禁部屋に否定の叫びが木霊した。








そして、今に至るって訳だ。


「時間だ。配置につけ。」


「配置っつっても動かなくていいだけじゃないっすか。」


「うるせーよ被虐趣味。こういうのは雰囲気が大事なんだよ。」


「まだ引っ張るんすかねぇ!?」


「お2人とも静かにしてください。集中します。」


目をつぶったベルパイセンからお叱りを受け、俺たち2人は口を噤む。


「準備OKです。大丈夫な人は手を挙げて。・・・よし、全員ですね。では・・」


空間魔法ーーー座標転移ア・ポート


突如目の前が青白く光り、渦をまくようにして光っている穴に引っ張られる。


そして、王都西門近くの屋敷が日の入りと共に消滅した。

Q.キト達はどうやって日の入りとかの時間がわかったの?


A.ドレットが偶然倒される直前に時計を見ており、そこからゴリ押し計算で時間を出した。

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